TAP the CHART

1985年は伝説の“ライヴ・エイド”が開催され、音楽を通じて世界が一つになろうとした

2014.12.30

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「TAP the CHART」第3回は、1985年を取り上げます。まずはシングルとアルバムの年間チャートTOP 10から。


【1985年のBillboard年間チャート】
★TOP 10 SINGLES
❶Careless Whisper/Wham! featuring George Michael
❷Like a Virgin/Madonna
❸Wake Me Up Before You Go-Go/Wham!
❹I Want to Know What Love Is/Foreigner
❺I Feel for You/Chaka Khan
❻Out of Touch/Hall & Oates
❼Everybody Wants to Rule the World/Tears for Fears
❽Money for Nothing/Dire Straits
❾Crazy for You/Madonna
❿Take On Me/a-ha

1985年の年間TOP20。1位はジョージ・マイケルの「Careless Whisper」。TOP10は4分54秒以降。


★TOP 10 ALBUMS
❶Born in the U.S.A. /Bruce Springsteen
❷Reckless /Bryan Adams
❸Like a Virgin /Madonna
❹Make It Big /Wham!
❺Private Dancer/Tina Turner
❻No Jacket Required /Phil Collins
❼Beverly Hills Cop /Soundtrack
❽Suddenly/Billy Ocean
❾Purple Rain/Prince and the Revolution
❿Songs from the Big Chair /Tears for Fears

スクリーンショット(2014-12-24 22.47.13)

【1985年の主な音楽的出来事】
○前半はブルース・スプリンクズティーンやプリンスやマドンナらが前年に引き続き活躍。ワム!もMTVの力で世界的なブレイク。中盤以降は世界一忙しい男と言われたフィル・コリンズやMTVを皮肉った曲で話題になったダイアー・ストレイツが注目を集めた。また、新生したスターシップやハートらが時代に合わせた音作りで復活を遂げた。ポップスターやロックスターによるチャリティ活動が目立った年でもあった。

○昨年のバンド・エイドの活動を受けて、ハリー・ベラフォンテの提唱でアメリカでもU.S.A.フォー・アフリカとして新旧のスター45人がアフリカの飢餓を救済するために集結。ウィリー・ネルソン、ボブ・ディラン、レイ・チャールズ、ダイアナ・ロス、スモーキー・ロビンソン、ケニー・ロジャース、ポール・サイモン、ティナ・ターナー、ブルース・スプリングスティーン、ビリー・ジョエル、ホール&オーツ、ヒューイ・ルイス、シンディ・ローパーらが、マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーが作った「We are the World」を録音した。この模様はドキュメンタリーにもなってビデオ化された。

○ディオンヌ・ワーウィックがエイズ基金のためのチャリティ・シングル「That’s What Friends Are For」をリリース。年末から翌年にかけて大ヒット。スティービー・ワンダー、グラディス・ナイト、エルトン・ジョンがデュエットした。作者のバート・バカラックとキャロル・ベイヤー・セイガーがプロデュース。

○7月13日、ボブ・ゲルドフが中心となってアフリカ難民救済を目的としたライヴ・エイドが開催される。イギリスとアメリカの二箇所を中心に同時に行われて世界中に衛星中継された。ロンドンではダイアナ妃も出席。出演したのはU2、ダイアー・ストレイツ、クイーン、フィル・コリンズ、デヴィッド・ボウイ、ポール・マッカートニー、エルトン・ジョン、そしてこの日限りで再結成したザ・フーなど。アメリカはジョーン・バエズ、ビーチ・ボーイズ、ミック・ジャガー、ティナ・ターナー、サンタナ、CSN、ニール・ヤング、オジー・オズボーンとブラック・サバス、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ、ホール&オーツ、マドンナなど。ロンドンから飛んで来たフィル・コリンズがエリック・クラプトンと共演したり、レッド・ツェッペリンのこの日限りの再結成にドラマーとして参加したりもした。また、ボブ・ディランとキース・リチャーズとロン・ウッドの弾き語りも披露された。ラストではイギリスで「Do They Know It’s Christmas?」、アメリカで「We Are the World」が出演者たちによって大合唱された。言うまでもなく20世紀最大規模のコンサート。

イギリスの「Do They Know It’s Christmas?」

アメリカの「We Are the World」

○ウィリー・ネルソンがアメリカの農家を救済するためのチャリティ・コンサートを呼び掛けて、ファーム・エイドとして実現。

○元CCRのジョン・フォガティが10年ぶりのソロアルバム『Centerfield』をリリース。全米1位に輝いて見事なカムバックを果たす。華やかなMTV時代において、CCR時代と何ら変わらぬ土臭い南部の音が若い世代に受け入れられたことに意義があった。

○デュラン・デュランのアンディ・テイラーとジョン・テイラーが、ロバート・パーマーらを加えてパワー・ステーションを結成。「Some Like It Hot」が大ヒット。これを機にパーマーの再ブレイクも引き寄せた。デュラン・デュランの他のメンバーはアーケイディアを結成した。

○ヴァン・ヘイレンを脱退したデヴィッド・リー・ロスがビーチ・ボーイズのカバー「California Girls」を大ヒットさせる。

○ローリング・ストーンズのミック・ジャガーがソロアルバム『She’s the Boss』をリリース。キースとの不仲が囁かれ、ストーンズは解散危機に。ミックはこの年デヴィッド・ボウイとの共演シングル「Dancing in the Street」も発表。
(TAP the POPの関連コラム)
キース・リチャーズとミック・ジャガー~ストーンズ最大の危機と孤高の響き

○ロジャー・ウォーターズがピンク・フロイドを脱退。

○解散状態にあったポリスのスティングが初ソロアルバム『The Dream of the Blue Turtles』をリリース。

○元レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジがポール・ロジャースらとファームを結成してアルバムを制作。

○大ブレイク中のマドンナが俳優のショーン・ペンと結婚して話題に。

○メンバーの重度の麻薬中毒などが理由で活動休止状態にあったエアロスミスが再出発を図る。1987年以降、彼らは本当の黄金期を迎える。

○UKではスクリッティ・ポリッティが『Cupid & Psyche 85』、プリファブ・スプラウトが『Steve McQueen』をリリース。また、デッド・オア・アライブの「You Spin Me Round(Like a Record)」が大ヒット。

○チャーリー・セクストンがデビューアルバムをリリース。
(TAP the POPの関連コラム)
チャーリー・セクストンの20年──復活する男の肖像

○ホイットニー・ヒューストンがデビューアルバムをリリース。
○シャーデーがデビューアルバムをリリース。
○ジーザス&ザ・メリー・チェインがデビューアルバムをリリース。
○ブルース・スプリングスティーンが初来日。

○1985年に亡くなったミュージシャン
ケニー・クラーク(1月25日)
ジョー・ターナー(11月24日)
リッキー・ネルソン(12月31日)

【1985年のBillboard1位獲得シングル/アルバム】○内数字は獲得した週。
★SINGLES
Like a Virgin/Madonna ⑥*前年2週分含む
I Want to Know What Love Is/Foreigner ②
Careless Whisper/Wham! featuring George Michael ③
Can’t Fight This Feeling/REO Speedwagon ③
One More Night/Phil Collins ②
We Are the World/USA for Africa ④
Crazy for You/Madonna ①
Don’t You (Forget About Me)/Simple Minds ①
Everything She Wants/Wham! ②
Everybody Wants to Rule the World/Tears for Fears ②
Heaven/Bryan Adams ②
Sussudio/Phil Collins ①
A View to a Kill/Duran Duran ②
Everytime You Go Away/Paul Young ①
Shout/Tears for Fears ③
The Power of Love/Huey Lewis and the News ②
St. Elmo’s Fire (Man in Motion)/John Parr ②
Money for Nothing/Dire Straits ③
Oh Sheila/Ready for the World ①
Take On Me/a-ha ①
Saving All My Love for You/Whitney Houston ①
Part-Time Lover/Stevie Wonder ①
Miami Vice Theme/Jan Hammer ①
We Built This City/Starship ②
Separate Lives/Phil Collins and Marilyn Martin ①
Broken Wings/Mr. Mister ②
Say You, Say Me/Lionel Richie ④*翌年2週分含む

1985年のナンバー1ヒットは27曲。

★ALBUMS
Purple Rain/Prince and the Revolution ㉔*前年22週分含む
Born in the U.S.A./Bruce Springsteen ⑦*前年4週分含む
Like a Virgin/Madonna ③
Make It Big/Wham! ③
Centerfield/John Fogerty ①
No Jacket Required/Phil Collins ⑦
We Are the World/USA for Africa ③
Around the World in a Day/Prince and the Revolution ③
Beverly Hills Cop/Soundtrack ②
Songs from the Big Chair/Tears for Fears ⑤
Reckless/Bryan Adams ②
Brothers in Arms/Dire Straits ⑨
Miami Vice/Soundtrack ⑪*翌年3週分含む
Heart/Heart ①

【1985年の全米ベストセラーアルバム】
○2300万枚/ビリー・ジョエル『Greatest Hits VolumeI & VolumeII』*2枚組カウント
○1300万枚/ホイットニー・ヒューストン『Whitney Houston』
○1200万枚/フィル・コリンズ『No Jacket Required』
○900万枚/ダイアー・ストレイツ『Brothers in Arms』

【1985年のグラミー賞】
最優秀レコード/U.S.A.フォー・アフリカ「We Are the World」
最優秀アルバム/フィル・コリンズ『No Jacket Required 』
最優秀ソング/U.S.A.フォー・アフリカ「We Are the World」
最優秀新人/シャーデー

【1985年のMTVアワード】
ビデオ・オブ・ジ・イヤー/ドン・ヘンリー「The Boys of Summer」

【1985年の日本のポップカルチャー】
○日本の人口が1億2000万人台へ
○「レゲエ・サンスプラッシュ・ジャパン」開催
○青山スパイラルOPEN
○スーパーマリオブラザーズ発売
○少年ジャンプ400万部突破
○ハーゲンダッツ、ホブソンズのアイスクリーム人気
○ビックリマンチョコ発売
○17歳のボリス・ベッカーがウインブルドンを制す
○映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ターミネーター』公開
○手塚眞監督『星くず兄弟の伝説』公開
○TV『夕やけニャンニャン』『天才・たけしの元気が出るテレビ』放映
○『東京女子高制服図鑑』刊行
○小説『ベッドタイムアイズ』(山田詠美)
○阪神タイガースが21年ぶりに優勝
○女優の夏目雅子死去

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