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TAP the COLOR

流れ者の風景〜ライ・クーダー/ライアン・アダムスほか

2015.09.02

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「TAP the COLOR」連載第97回

流れ者たちの歌。ギター弾きたちの風景。人生と向き合う者、罪を犯す者、遠い故郷を想う者、愛を失う者。テキサス、ネブラスカ、ルイジアナ、キャロライナを巡る。その一人であるライ・クーダーは言った。「ふとした瞬間に『誰がこんなもの(音楽)を必要とするんだ?』って感じることがある。そんな時は思いとどまって実感する。『僕が必要とするんだ!』」

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815jsYlF4YL._SL1416_ サウンドトラック『Paris,Texas』(1984)
ヴィム・ヴェンダース監督によるロードムービーの最高傑作。音楽はこの人以外考えられないという、さすらいのスライドギタリスト、ライ・クーダー。「確かなフィーリングをつかんで音が聴こえて来るまで、じっとその時を待つ。僕はそれを読み取り、コードに置き換えてみる。『パリ、テキサス』の場合はEフラットだった。あの冒頭のシーンだけで何を語りたい映画なのか、すぐに分かった。トラヴィスが独りで歩いているシーン、あれがあの映画のすべてなんだ」
(こちらもお読みください)
パリ、テキサス〜再会と別離と放浪を描くロードムービーの最高峰
ライ・クーダーという風景〜スライドギターの旅愁

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*1984年リリース時のジャケット


bruce-springsteen-nebraska ブルース・スプリングスティーン『Nebraska』(1982)
発表当時よりも徐々に評価を増してきた、ボスの問題作であり傑作。自宅で4チャンネルのカセットに録音した弾き語り作。アメリカの表向きの富とは対照的な、貧しいアメリカの現実を歌う。1958年、ネブラスカで起きた若い男女による大量殺人事件は、テレンス・マリック監督の『バッドランズ(地獄の逃避行)』となって映画化。ボスはこれにインスパイアされて「ネブラスカ」を書いた。

Tom Petty & The Heartbreakers - Damn The Torpedoes トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ『Damn the Torpedoes』(1979)
正当派アメリカン・バンドであり、土地の風景や臭いや郷愁が漂うサウンドは本物の証。本作は彼らの大ブレイク作で、「Refugee」など3曲のヒットも生んだ。ペティの相棒マイク・キャンベルの貢献度も高い。そしてアルバムラストを飾る隠れた名曲「Louisiana Rain」で旅は終わる。

ryan-adams-heartbreaker ライアン・アダムス『Heartbreaker』(2000)
1990年代半ば、ウィスキータウンというオルタナ・カントリーのバンドでデビューするもあえなく解散。この初ソロ作では秀逸なジャケットワークが象徴するように、想う人が去って愛を失うことが全編に漂う。左胸に突き刺さる静かな歌たち。デヴィッド・ロウリングス、ギリアン・ウェルチも参加。エミルー・ハリスと歌う「Oh My Sweet Carolina」が泣ける。

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