TAP the COLOR

BLUESの旅路〜マジック・サム/ライトニン・ホプキンスほか

2015.12.02

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「TAP the COLOR」連載第110回

ブルース(正確にはブルーズ)を聴いたり目の前の演奏に接したりすることは、言うまでもなく一つの体験であると同時に、それは時と場所を巡る旅でもある。スタート地点はミシシッピ川、綿花畑、ハイウェイ61……といったところだろうか。長い旅路では様々な人生、苦悩、歓喜といった風景を見ることになる。旅人たちはそれを決して忘れることはできない。

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west_side_soul1 マジック・サム『West Side Soul』
まずはシカゴより。マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフなど南部出身者のダウンホーム感覚溢れるバンド・ブルースの次世代であり、同時にB.B.キングらの都会感覚溢れるモダン・ブルースの影響も受けた若手ブルースマンたちが1950年代後半に続々と登場。バディ・ガイやオーティス・ラッシュと並ぶその一人がマジック・サムだった。本作は1967年に録音された彼の最高傑作であり、ブルース史上に輝く名盤中の名盤。R&Bを取り入れた当時最先端のスタイルから、オーセンティックあるいはスローブルースまで表情豊かだ。この2年後、32歳で他界。12月1日は命日。


5164e8Hnq+L ライトニン・ホプキンス『Mojo Hand』
次はテキサスより。突き破る拳で有名なジャケットはライトニン・ホプキンスの代表作。ディープ、ワルで、グルーヴたっぷりの泥臭いテキサス・カントリー・ブルース最大のスター。初録音は30歳過ぎだが、その後膨大な数のレコードを残す(600曲以上)。本作は1960年の録音で、ライトニンの魅力が全編に渡って放たれるこれぞブルース的な名盤。一つの魔術的な体験となること必至。1982年死去。


Albert-King アルバート・キング『Born Under a Bad Sign』
B.B.キングやフレディ・キングと並んで「3大キング」と呼ばれたりもするブルース界の巨人の一人、アルバート・キング。左利き、ギブソンのフライングがトレードマーク。魂からのスクィーズ・ギターがたまらなく魅力的で、英米のロック・ミュージシャンたちに与えた影響は計り知れない。本作は1966〜68年にスタックスで吹き込んだ名盤。バックを支えるのはブッカーT&MGズ。ソウルが染み込んだモダン・ブルースの真髄がここにある。1993年死去。12月21日は命日。


81pjxgSpakL._SL1156_ スティーヴィー・レイ・ヴォーン&ダブル・トラブル『Soul to Soul』(1985)
最後はアルバート・キングから多大な影響を受け、1980〜90年代のブルース・シーン最大のアイコンとなったSRV。ブルース・サーキットで腕を磨き、ダブル・トラブル(オーティス・ラッシュの曲から)を率いて1983年にメジャーデビュー。瞬く間に注目の的となり、ロック・ミュージシャンからも熱いリスペクトを受ける。本作はキーボード・メンバーをバンドに加えた3枚目。この後、ドラッグ問題でシーンから遠ざかるが1989年に復活。しかし翌年、惜しくも35歳で飛行機事故で他界。






参考/『ブルースCDガイドブック2.0』(小出斉 著)

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