TAP the COLOR

1920〜30年代に録音した伝説のブルーズマン③〜ロバート・ジョンソンほか

2017.03.01

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「TAP the COLOR」連載第175回

ブルーズの歴史を振り返ろうとする時、黒人女性シンガーたちによる「クラシック・ブルーズ」が始まりと思われがちだが、それはブルーズの録音史における順番に過ぎない。本当はここに紹介する「カントリー・ブルーズ」のミュージシャンたちからスタートしなければならないのだ。ブルーズを知りたければ、絶対に避けて通れないのが彼ら。壮大な音楽探求の旅へようこそ。

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front362 スキップ・ジェイムス
ミシシッピ・デルタのブルーズマン、スキップ・ジェイムスが1931年に一気に吹き込んだ伝説的全18曲。ギターだけでなく、5曲ではピアノも弾いている。だが、ある日突然ブルーズを演奏するのをやめて牧師となり、以後30年間は悪魔の音楽と縁を切った。1964年、入院先の病院にいるところを熱心な研究家たちに発見されて伝説が蘇った。その物語はヴィム・ヴェンダーズ監督の映画『ソウル・オブ・マン』に詳しい。


l2059 メンフィス・ジャグ・バンド
ジャグバンドとは、楽器の代わりに工業用の瓶などを代用品にして演奏するバンドのこと。1920年代にケンタッキー州のルイヴィルやメンフィスで人気となった音楽だ。その代表格はギター/ハーモニカのウィル・シェイドをリーダーとしたメンフィス・ジャグ・バンド。1927〜34年に約80曲を録音。本盤はその中から23曲を厳選したもの。ブルーズの体臭とジャズの風景が混ざり合う。

81iJHUeodhL._SL1500_ ロバート・ジョンソン
1961年の第1集の続編で1970年に発売された。1936年11月と1937年6月のセッションでの吹き込み。録音の際、部屋の隅に向かって演奏したと言われる伝説をジャケットにイラスト化。全17曲、そのどれもが特別な体験となる。ロバート・ジョンソンを初めて買うならベストセラーになったアウトテイクを含んだコンプリート盤ではなく、ぜひ第1集とこの第2集からスタートしてほしい。エリック・クラプトンもキース・リチャーズもみんなこれを買った。
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ロバート・ジョンソンの“クロスロード伝説”や“悪魔との契約説”はなぜ広まったのか?


1195010353 『RCAブルースの古典』
日本独自の企画編集として、初めて本格的な戦前ブルーズをまとめたもの。1971年当時はLPで3枚組で発売。CD化に伴い、7曲が加えられて2枚組になった。初期のカントリー・ブルーズから始まり、メンフィス・ブルーズ、ジャグ・バンド、30年代のミシシッピ・ブルーズ、ピアノ・ブルーズと続いて、シティ・ブルーズで締められる。入門編としては余りにも贅沢なアンソロジー。トミー・ジョンソン、ブラインド・ウィリー・マクテル、リロイ・カー、ブッカ・ホワイト……全29アーティスト。いろいろ入っている。定番アイテムとして、見つけたら買っておいて絶対損はなし。詳細解説と歌詞カードも見逃せない。

*参考/『ブルースCDガイド・ブック2.0』(小出斉著/ブルース・インターアクションズ)

(『THE BLUES』シリーズはこちらでお読みください)
フィール・ライク・ゴーイング・ホーム』(Feel Like Going Home/マーティン・スコセッシ監督)
ソウル・オブ・マン』(The Soul Of A Man/ヴィム・ヴェンダーズ監督)
『ロード・トゥ・メンフィス』(The Road To Memphis/リチャード・ピアース監督)
『デビルズ・ファイヤー』(Warming By The Devil’s Fire/チャールズ・バーネット監督)
『ゴッドファーザー&サン』(The Godfathers And Sons/マーク・レヴィン監督)
『レッド、ホワイト&ブルース』(Red, White & Blues/マイク・フィギス監督)
『ピアノ・ブルース』(Piano Blues/クリント・イーストウッド監督)

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