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5月に去ったレジェンド〜ボブ・マーリィ/キース・ホイットリーほか

2017.05.10

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「TAP the COLOR」連載第185回

5月に亡くなったレジェンドたちの中から、カントリーのキース・ホイットリー、ディスコのドナ・サマー、ジョイ・ディヴィジョンのヴォーカリスト、イアン・カーティス。そしてレゲエのボブ・マーリィ……今夜は、彼らが遺した音楽と向き合う時間を過ごしたい。

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キース・ホイットリー『Don’t Close Your Eyes』(1988)
カントリー界から忘れられないアーティストを紹介したい。キース・ホイットリーはまだ10代半ばだった1970年からプロのミュージシャンとして、ラルフ・スタンレー率いるクリンチ・マウンテン・ボーイズなどのブルーグラス・バンドで活動。84年にはカントリー歌手としてソロデビューした。86年には同じカントリー歌手のローリー・モーガンと結婚。しかし、彼には深いアルコール問題があった。1989年5月9日、飲酒が原因で亡くなる。享年33。本作はキースの最高傑作「Don’t Close Your Eyes」を収録した名作だ。


ドナ・サマー『Another Place and Time』(1989)
ディスコ・クイーンとして大ヒットを連発して1970年代後半に頂点に立ったドナ・サマー。そして80年代後半。ダンスフロアが今度はユーロビートで彩られると、そのジャンルの権威である英国のストック・エイトケン・ウォーターマンをプロデュースに迎えて時代に合わせた本作をリリース。復活を告げた。名曲「This Time I Know It’s for Real」を収録。バブル絶頂期の日本の宮殿ディスコでもお馴染みの曲だった。なお、ドナは2000年代にもダンスチャートで再び復活。2012年5月17日死去。享年63。

ジョイ・ディヴィジョン『Unknown Pleasures』(1979)
英国から1枚。1980年5月18日、23歳という若さで自ら命を絶ってしまったイアン・カーティス。本作はそんな彼がヴォーカリストを務めたジョイ・ディヴィジョンのデビュー作で、ポスト・パンク史に永遠に刻まれている名作。絶望と暗闇の世界を歌うイアンの姿は当時多くの若者たちの心に衝撃を与えた。スミスやストーン・ローゼズ、オアシスと続いていったマンチェスター・バンドとしての影響力も大きい。なお、残されたメンバーはニュー・オーダーとして新生した。

ボブ・マーリィ&ザ・ウェイラーズ『Natty Dread』(1974)
1973年の世界デビュー盤『Catch a Fire』から1年。ザ・ウェイラーズからピーター・トッシュとバニー・ウェイラーが脱退。本作では新メンバーやアイ・スリーズを加えて「ボブ・マーリィ&ザ・ウェイラーズ」名義となっていた。有名な「No Woman, No Cry」を収録。そして翌75年になると、ボブ・マーリィの影響力や知名度は当初より比べものにならないくらい大きなものになっていく。1981年5月11日死去。享年36。
(こちらのコラムもお読みください)
ボブ・マーリィ〜心臓の鼓動をとらえた音楽レゲエで世界を一つにした男

【執筆者の紹介】
■中野充浩のプロフィール
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