TAP the COLOR

US(アース)フェスティバル’82①〜ラモーンズ/B-52’sほか

2017.09.06

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「TAP the COLOR」連載第205回〜YELLOW〜

1982年9月3〜5日、第1回「US(アース)フェスティバル」が開催された。この史上最大規模のロックフェスを主催したのはスティーブ・ウォズニアック。世界中の誰もが知っているアップル社設立メンバーの一人であり(社員番号は1番)、1977年のスタート当初から故スティーブ・ジョブズの良き相棒として同社の知的良心を担ったエンジニア。技術力の高さと温厚でユーモア溢れる性格から、有名なお伽噺にちなんで「ウォズの魔法使い」と呼ばれる。

巨大なパーティにしたかった。みんなで楽しむために……名もない場所で最高のコンサートをやりたくなって。


ウォズ個人が唯一の資金源だったので目障りなスポンサー広告は一切排除できた。最新のサウンドシステム、巨大なステージ設営やヴィジョン設置(現在のフェスの原型)。会場には湖もあり、キャンプもできる。飲食の売店やトイレの設備をはじめ、警備は3000人にも及び、暑さ対策までもスプリンクラーを何基も用意して拘った。コンピュータの部品を展示するテクノロジーフェアの一角は、ウォズのエンジニアとしてのプライドだったのかもしれない。

結果的にウォズは、3日間で約50万人を動員しながらも1200万ドルを損失。しかし、そんなことは彼にはどうでも良かった。富に対して下品な執着はなかったのだ。

詳しくはこちら
あのIT起業家が約50億円を自腹で投じて開催した夢のロックフェス

〜第1回US FESTIVAL(1982)の出演アーティスト*出演順
●9月3日
Gang of Four
The Ramones
The English Beat
Oingo Boingo
The B-52’s
Talking Heads
The Police

●9月4日
The Joe Sharino Band
Dave Edmunds
Eddie Money
Santana
The Cars
The Kinks
Pat Benatar
Tom Petty & the Heartbreakers

●9月5日
Grateful Dead
Jerry Jeff Walker
Jimmy Buffett
Jackson Browne
Fleetwood Mac


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ラモーンズ『Ramones Mania』(1988)
世界で一番偉大な「1,2,3,4!」は今でもラモーンズだ。全員が兄弟でもないのにラモーン姓を名乗り、3分足らずのスリーコードをかき鳴らす。それを20年以上も続けた。本作は彼ら初のベスト。「Blitzkrieg Bop」も「Sheena Is a Punk Rocker」も「Do You Remember Rock ‘n’ Roll Radio?」も全部入ってる。


The B-52’s『The B-52’s』(1979)
ディーヴォらと並ぶアメリカン・ニューウェイヴを代表するバンド。音はペラペかつチープで見た目もユニーク。という点で強烈なイメージを残す。記念すべきデビュー作がこれ。なお、B-52’sが大化けするのは1989年の『Cosmic Thing』。ナイル・ロジャースとドン・ウォズのプロデュースで「Love Shack」「Roam」が大ヒットした。

キンクス『State of Confusion』(1983)
「最も英国的なバンド」と表現しても過言ではないキンクス。1964年のデビューから1996年まで32年の歴史を歩んだ。本作はMTV全盛期の1983年にリリースされた意欲作。「Come Dancing」がスマッシュヒットした。60年代半ばのキンクスも激しくていいが、70年代のキンクスを評価するファンも多い。

ジミー・バフェット『Songs You Know by Heart』(1985)
「ビーチライフを満喫するオッサン」のイメージが強いジミーは、「チーズバーガー・イン・パラダイス」「マルガリータヴィル」などのレストラン経営をはじめとした実業家であり、作家でもある。ミュージシャンとしてもアルバムリリースは多く、コンサートツアーは大盛況。スターの収入ランキング上位の常連。本作は売れまくったベスト盤で、レストラン名になった同名のヒット曲も当然収録。セルフ・ブランディングのうまい人。

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