TAP the COLOR

9月のナンバーワンアルバム③〜オールマン・ブラザーズ・バンド/ローリン・ヒルほか

2017.09.27

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「TAP the COLOR」連載第210回〜BROWN〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。9月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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オールマン・ブラザーズ・バンド『Brothers and Sisters』(1973)
サザン・ロックの代名詞的バンドの復活作。71年のデュアン・オールマン、72年のベリー・オークリーを立て続けに事故で失い、グレッグ・オールマンとディッキー・ベイツが中心となって再起。デュアンのスライドは聴こえてこないが、デュアンの魂は確かに感じられる傑作。「Ramblin’ Man」は大ヒット。本作は5週連続1位を記録。


シカゴ『Chicago V』(1972)
シカゴにとって初のナンバーワン・アルバムであり(9週連続1位)、洗練されたポップ・ソウル路線へ転換した作品。代表曲の一つである「Saturday in the Park」を収録。ここから75年まで5作連続でアルバムがトップという全盛期に突入。余談だが、バンド名だけをデザインしたジャケットシリーズは現在も継続中。デザインだけで時代の流れが何となく分かるというのも凄い。


スティーヴィー・ワンダー『Fulfillingness’ First Finale』(1974)
スティーヴィーの全盛期は言うまでもなくニュー・ソウル運動とシンクロした70年代だが、中でも最高傑作の1枚と称されるのが本作(2週連続1位)。タイトルが示すように、自らの活動に一区切りをつける。前々作『Talking Book』(1972)、前作『Innervisions』(1973)に続く3部作の最終章でもある。ソングライター、プロデューサー、マルチプレイヤーとして、年に1作ずつ良質なアルバムをリリースしていたという信じられない事実。そして、『Songs in the Key of Life』が世に出るのは76年だ。


ローリン・ヒル『The Miseducation of Lauryn Hill』(1998)
ギャングスタ・ラップがヒップホップ界を覆っていた1996年に、ボブ・マーリィやロバータ・フラックなど意表をつくカバーを含む『The Score』で大ブレイクしたフージーズ。本作は紅一点のローリン・ヒルが発表したソロデビュー作(4週間1位)で、ヒップホップの先端を行きながらも、伝統のソウルの流れも兼ね備える。大ヒットした「Doo Wop (That Thing)」を収録。余談だが、日本ではそのファッション性も含めて当時のコギャルたちにも人気だった。20年ぶりの復帰作が期待される。

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