TAP the COLOR

11月のナンバーワンアルバム①〜スマッシング・パンプキンズ/『マイアミ・バイス』ほか

2017.11.01

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「TAP the COLOR」連載第217回〜BLUE〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。11月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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スマッシング・パンプキンズ『Mellon Collie and the Infinite Sadness』(1995)
『Siamese Dream』(1993)で一躍オルタナティヴ・ロックの中心に踊り出たスマパン。白人、アジア人、女性というメンバー構成も独自の雰囲気を漂わせて、日本でも人気が上昇。本作はそれに続く2枚組大作(1週1位)で、全米だけで1000万枚セットをセールス。ビリー・コーガンの才能が開花した名作であり、「Tonight,Tonight」「1979」などヒット曲も多数生まれた。ジェームス・イハの「Take Me Down」は何度も繰り返し聴きたい大名曲。耳にするだけで90年代の郷愁。印象的なイラストはJohn Craigによるもの。すべてが素晴らしい。


ブルース・スプリングスティーン『The River』(1980)
ボスとEストリート・バンドの80年代の始まり。2枚組大作。「Hungry Heart」のヒットも生んで、初のナンバーワン・アルバム(4週連続)になった。音楽評論家/翻訳家の五十嵐正氏は「前作の路線を引き継ぐ人生の現実の過酷さを見つめる物語歌と、バー・バンド的な賑やかで楽しいガレージ・ロックの2本立て」と評す。短編小説のような味わいを持つタイトル曲も何度も聴ける。

サウンドトラック『Miami Vice』(1985)
日本でも1986〜88年にかけて放映されていた『特捜刑事マイアミ・バイス』。ブランド系ファッションや高級車を乗り回すスタイリッシュな刑事もので、本国アメリカではMTV時代を反映した大ヒットドラマとしてTV史にその名を残す。有名なミュージシャン、俳優、スポーツ選手といったゲストも見どころ。主役のドン・ジョンソンはシンガーとしてもデビュー。このサントラ盤(11週1位)からはヤン・ハマーのテーマ曲やグレン・フライの「You Belong to the City」がヒットした。当時はダサかったアルバムジャケットも、今見ると悪くない。

ビリー・ジョエル『52nd Street』(1978)
前作『The Stranger』(1977)と「Just the Way You Are」で大ブレイクしたビリーが、引き続き自身の愛するニューヨークの街やそこで暮らす人々の人生模様を描写。「My Life」「Honesty」などの代表曲を収録して、初めてのナンバーワン・アルバム(8週1位)となった。力強くシンプルなタイトルはスタジオの場所で、ピアノマン&ポップシンガーとしての自信の現れか。フィル・ラモーンのプロデュースが光る。ところで最後のアルバムから25年。新作はやはり諦めるしかないのか。

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