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9月のナンバーワンアルバム⑤〜マイケル・ジャクソン/『ラ・バンバ』ほか

2018.09.05

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「TAP the COLOR」連載第282回〜RED〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。9月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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サウンドトラック『La Bamba』(1987)
1959年2月3日。ロックンロールが全米中のティーンエイジャーを夢中にさせていた頃、悪天候が原因で3人の若いロックンローラー(バディ・ホリー、ビッグ・ボッパー、リッチー・ヴァレンス)を乗せた小型飛行機がアイオワ州のトウモロコシ畑に墜落。翌朝、パイロットも含めて4人全員が死亡しているのが発見される。『ラ・バンバ』は、わずか17歳の若さで伝説となってしまったリッチー・ヴァレンスの青春と恋、家族と兄弟愛、そして音楽への情熱を描いた映画。サントラ(2週1位)はロス・ロボスらが担当して大ヒットした。
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ラ・バンバ〜3曲のヒットを残して17歳の若さで逝ったR&Rスター、リッチー・ヴァレンス


マイケル・ジャクソン『Bad』(1987)
『オフ・ザ・ウォール』(1979年)で劇的な変化と成長を遂げ、前作『スリラー』(1982年)でMTV旋風も巻き込みながら驚くほどの規模で世界制覇をしてしまったマイケル。「あれ以上のもの出るのか?」という高まる期待の中でリリースしたのが本作(6週1位)。セールス的には『スリラー』には及ばなかったが、5曲連続のシングル1位を放ってチャートの新記録を作った。日本では1987年の来日公演がマドンナと並んで大きな話題に。「Man in the Mirror」は名曲の一つ。

ガース・ブルックス『In Pieces』(1993)
デビュー前、ナッシュヴィルであらゆるレーベルから断られ続けたガースは、ようやく1989年にデビュー。最初の1年はライバルたちを追いかけていたが、翌年には独走状態。90年代に最もCDを売ったアーティストとして、前人未到の領域に入っていく。売り上げで音楽は計れないが、それでもガースの活躍は群を抜いていた。本作はスタジオ5作目(5週1位)で、人気曲「Callin’ Baton Rouge」などを収録。しばらく引退状態にあったが、2014年に13年ぶりのアルバムで復活。

エミネム『The Eminem Show』(2002)
世紀末のメジャーデビュー作『The Slim Shady LP』(1999)、続く『The Marshall Mathers LP』(2000)の2枚で、ヒップホップシーンだけでなく世界のポップカルチャーのカリスマとなったエミネム。本作(6週1位)はそんな勢いの中でリリースされた。「Without Me」「Cleanin’ Out My Closet」などがヒットしたが、ロックファンにはエアロスミスの「Dream On」をサンプリングした「Sing for the Moment」がオススメ。デトロイト出身の白人ラッパーはいかにしてここまで鍛えられたのか。同年に公開された半自伝的映画『8マイル』を観れば、彼が置かれたそのどうにもならない状況や環境が伝わってくる。
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8 Mile〜マイクを一度握ったら“裁かれる世界”を舞台にしたエミネム主演作

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