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10月のナンバーワンアルバム⑥〜ニルヴァーナ/レディオヘッドほか

2018.10.03

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「TAP the COLOR」連載第290回〜WHITE〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。10月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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ニルヴァーナ『In Utero』(1993)
1991年のセカンドアルバム『Nevermind』によって世界規模のブレイクを果たし、グランジ・カルチャーのすべてを背負い込むことになったニルヴァーナ、そしてカート・コバーン。アリーナロックややチャート&セールス主義を否定したはずが、彼ら自身がメインストリームになるという矛盾。そんな中でリリースされた本作(1週1位)は、何とノイズまみれのアンダーグラウンド・ロック。それでも売れる。カートの苦悩はより深く内向きに潜っていく。


レディオヘッド『Kid A』(2000)
1997年の前作『OK Computer』で、ギターロックの可能な限りの表現を完成へと導いたレディオヘッド。90年代ロックの金字塔を打ち立てたバンドが次に向かった先に、誰もがフリーズしたのが本作(1週1位)。あれほどの確実性がありながら、同じアプローチを取らないストイックな姿勢も凄いが、何よりミレニアムの独特の空気感を描写したかのような、冷たい感触の音世界に魅せられる。彼らによってロックは完全に破壊され、氷河期に突入した。なお、トム・ヨークとスタンリー・ドンウッドによる一連のアートワークは、ピンク・フロイドとヒプノシスの関係にどこか似ている。


セリーヌ・ディオン『Falling into You』(1996)
1990年代において歌の巧さは間違いなくナンバーワンだった歌姫の世界的ブレイク作(3週1位)。ダイアン・ウォーレンの「Because You Loved Me」、エリック・カルメンの「All by Myself」などシングルヒットを量産。中でもドラマチック・バラードの権威ジム・スタインマンによる「It’s All Coming Back to Me Now」は聴きどころの一つ。アルバムは世界で3200万枚以上を売った。


ジョージ・ストレイト『50 Number Ones』(2004)
ビルボードでカントリーのシングルチャート/アルバムチャートが始まったのが、それぞれ1944年と1964年。この75年の歴史を振り返った時、ナンバーワン・シングル/アルバム数が44枚/26枚とダントツなのがジョージ・ストレイト。1981年にデビューして以来、カントリー音楽のトップスターであり続ける。あのガース・ブルックスも手本にしたアーティストだ。本作は彼の20数年分の歩みが一気に聴けるベスト盤(2週1位)。
(こちらのデータも併せてお楽しみください)
カントリー音楽のスーパースターたち(アルバム編)
カントリー音楽のスーパースターたち(シングル編)

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