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12月のナンバーワンアルバム⑤〜ビリー・ジョエル/メタリカほか

2018.12.05

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「TAP the COLOR」連載第306回〜RED〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。12月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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メタリカ『Reload』(1997)
1981年に結成。83年にデビュー。その重く鋭く速いサウンドは、いわゆるスラッシュ・メタルとしてメガデスやアンスラックスやスレイヤーらと並んで四天王などと呼ばれもした。88年の『…And Justice for All』から大きな影響力を持ち始め、91年の『Metallica』で世界規模のセールスを樹立。本作(1週1位)はバンドの進化と音楽性の探求が増した『Load』(4週1位)の続編的作品。もともとは2枚組でリリースされる予定だった大作だ。1作1作のリリースに重みがある数少ないまともなロック・バンドとして、今もなおシーンの前線に君臨し続ける。


ビリー・ジョエル『Storm Front』(1989)
フォリナーのミック・ジョーンズをプロデューサーに迎えた本作(1週1位)で、黄金期とも言えるビリーの80年代は閉じられた。1stシングル「We Didn’t Start the Fire」もナンバーワン・ヒット。自身が生まれた1949年からリリース当時の1989年までの歴史的事象や人物名が歌詞に並べられたことも話題に。何よりもソングライターとしての才能に支えられた作品でもある。すでに25年も新作を発表せずポップシーンから遠ざかったビリー。待望の新作は果たして出るのだろうか?


U2『How to Dismantle an Atomic Bomb』(2004)
若き熱い血が騒ぐという言葉がぴったりだった80年代初期の3部作から、アメリカへ根ざして世界規模のロックバンドとなったその後の3部作、そしてオルタナティヴ時代に適合デジタル化した90年代の3部作と、U2の旅路は常に硬派なロックファンを唸らせた。本作は原点回帰した前作に続く11枚目(1週1位)で、シングル「Vertigo」は当時発売されたiPodのCM曲として使用。特にヨーロッパ圏で大ヒットを記録した。グラミー賞のアルバム・オブ・ジ・イヤーにも輝く。


カニエ・ウエスト『808s & Heartbreak』(2008)
ジェイ・Zに見出され、大学時代からプロデューサーとして活躍。今やヒップホップ界の重鎮となったカニエの4枚目(1週1位)。808は本作で使用されたローランドのリズムマシンのこと。母の死や婚約者との破局など自身の傷心をテーマにした作品であり、従来のヒップホップのイメージとは一線を画した傑作。チャートアクションも凄まじく、デビュー時からのオリジナルアルバム9作中、8作が1位(デビュー作のみ2位)。

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