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2月のナンバーワンアルバム⑤〜ブルース・ブラザース/ディクシー・チックスほか

2019.02.06

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「TAP the COLOR」連載第323回〜BLACK〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。2月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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ブルース・ブラザース『Briefcase Full of Blues』(1978)
ディスコ全盛時に、突如蘇ったブルーズ魂。破滅型のコメディアン、ジョン・ベルーシ扮するジョリエット・ジェイク・ブルース。そして相棒であるダン・エイクロイド扮するエルウッド・ブルース。人呼んで“ブルース・ブラザース”。1975年10月にスタートしたTVバラエティ『サタデー・ナイト・ライブ』にレギュラー出演していたベルーシとエイクロイド。二人の素敵な野蛮人がフロントマンとして立つブルース・ブラザースは、番組のファーストシーズン終了後の76年夏の一つの旅をきっかけにエイクロイドが違法経営するバーで発案され、メンバー集めを経て78年に番組の1コーナーとして開花。その後、ライヴやレコードリリース、映画へと派生していったのは有名な話だ。本作は彼らの記念すべきデビュー作(1週1位)。ベルーシは1982年3月5日、33歳の若さでこの世を去った。
(詳しくはこちらのコラムをお読みください)
ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド〜旅と悲しみから生まれたブルース・ブラザースの絆


ミーゴス『Culture』(2017)
ヒップホップ・シーンを席巻するトラップ。その発祥地であるアトランタ出身のラップトリオがこのミーゴス。本作は彼らのセカンドで、音楽的に早くも一つのピークに達した傑作(1週1位)。2010年代になってロックが急速に若い世代にとって存在意義を薄めていく中、ヒップホップはまだまだ進化し続けることを象徴。

ガース・ブルックス『The Hits』(1994)
1990年代前半。オルタナ・ロックやギャングスタ・ラップに夢中だった人でも、ガース・ブルックスの名を無視できた人はいないだろう。チャートや売り上げで常にトップに君臨したガースは、1989年3月にシングル「Much Too Young」でデビュー(8位)。続く8月の「If Tomorrow Never Comes」でNo.1ヒットを飛ばす。翌90年になるとガースの人気は急速に高まり、遂に前人未到の領域に入っていく。そんな彼もデビュー前はナッシュヴィルであらゆるレーベルに断られ続けていたというから驚きだ。本作は最初のベスト盤(8週1位)。2001年に引退したが、2014年に13年ぶりのアルバムで完全復活した。

ディクシー・チックス『Home』(2002)
カントリーとブルーグラスを融合させたかのようなサウンド、その可憐なルックスなどもあって、『Wide Open Spaces』(1998)『Fly』(1999)と立て続けに1000万以上のアルバムセールスを記録したディクシー・チックス。満を持してリリースしたメジャー3作目は、彼女たちにとってゼロ年代の始まりを告げる意欲作(4週1位)。フリートウッド・マックのカバー「Landslide」も披露。そして翌年3月、ロンドンでの公演中。リードウォーカルのナタリーが放った、当時の大統領ジョージ・W・ブッシュへの批判発言(アメリカはイラク侵攻の準備段階にあった)が大炎上。全米を巻き込むことになっていく。2006年以来となる新作はいつ出るのか。

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