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4月のナンバーワンアルバム⑧〜フランク・シナトラ/ジャック・ホワイトほか

2019.04.16

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「TAP the COLOR」連載第345回〜BLUE〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。4月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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フランク・シナトラ『The Voice of Frank Sinatra』(1946)
シナトラの記念すべき最初のアルバム(7週1位)。ネルソン・リドルと組んだキャピトル時代のジャズ・ヴォーカルや、最強のエンターテイナーとして君臨したリプリーズ時代もシナトラ・ワールドそのものだが、本作のようにコロムビア時代の作品は若いシナトラの軽やかさ、勢いが聴こえてきて心地良く、また別の魅力で楽しませてくれる。このように本物の歌い手はいろんな表情を持っているので、歌われた曲はスタンダードとして新たな命を吹き込まれていく。


ジャック・ホワイト『Boarding House Reach』(2018)
音楽的なルーツがブルーズやカントリーの最も良質な部分にあるので、どんなに実験的で変わったことやアップデート的な試みをやってもなぜか外れることもなく、もっと受け入れたくなる魅力を持つジャック・ホワイト。ゼロ年代はホワイト・ストライプスで駆け抜け、10年代にソロ活動をスタート。これまでにリリースした3枚のアルバムがすべて1位を獲得しているのも何だか凄い。本作(1週1位)は最新作。

パンテラ『Far Beyond Driven』(1994)
ヴィジュアル重視のロングヘアー/LAメタルが全盛だった1980年代にはパッとしなかったが、スラッシュメタルやグランジを経た90年代にその徹底的に硬質な音でブレイク。本作で遂にチャートのトップ(1週)に躍り出たパンテラ。サウンドの要であるギターのダイムバッグ・ダレルが2004年に射殺。再結成は望めないが、今やメタル界の永遠の伝説となった。

サウンドトラック『The Glenn Miller Story』(1954)
1930〜40年代のスウィングジャズのビッグバンド、および楽団のリーダーはロックスター並みの人気を誇っていた。グレン・ミラーもその一人。その人生模様はジェームズ・ステュアート主演で伝記映画が作られた。本作はそのサントラ(10週1位)。ヒップホップやクラブミュージックに慣れた耳には信じられないくらい別世界の音だが、タフな音楽の旅人ならノスタルジー力の鍛錬として積極的に体験しよう。まずは「ムーンライト・セレナーデ」で夢の世界へ。

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