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5月のナンバーワンアルバム⑥〜ボブ・シーガー/キャリー・アンダーウッドほか

2019.05.01

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「TAP the COLOR」連載第349回〜GRAY〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。5月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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ボブ・シーガー&ザ・シルバー・ブレット・バンド『Against the Wind』(1980)
デトロイト出身のロックンローラー、ボブ・シーガーと彼のバンドによる全米ナンバーワン作。1969年にデビューするも70年代半ばまでヒットに恵まれず、地味にライヴ活動を続けてきた結果、1976年にようやく人気バンドとなる。本作は彼ら唯一のNo.1アルバム(6週)で、スモールタウンやフリーウェイに生きる人々の心を捉えた名作。日本ではこの種のアメリカ的すぎるバンドはほとんど人気も知名度も乏しいが、それは日本の風景と合わないからだ。音楽と風景の関係は想像以上に大きい。だからボブ・シーガーが似合うのは、日本でなら地方の高速道路を走る時だ。


フーティ&ザ・ブロウフィッシュ『Fairweather Johnson』(1996)
1年掛かりでNo.1に到達したデビュー作『Cracked Rear View』が、何と全米だけで2000万枚以上を売り上げるという驚異的なヒットを記録したアメリカンバンド。ギャングスタ・ラップやオルタナ・ロック全盛時に、南部の地味なルーツロックがこれほどまで支持されるとは誰も思わなかった。アメリカは都市部だけじゃない。無数のスモールタウンに支えられた国なのだ。本作は続く彼らのセカンド(2週1位)で、聴き手の期待を裏切らない安定感を披露。


キャリー・アンダーウッド『Blown Away』(2012)
キャリーは、超人気オーディション番組『アメリカン・アイドル』のシーズン4の優勝者。というイメージも今では不要だろう。2005年の特大ヒットとなったデビューアルバム『Some Hearts』以降、カントリー歌手として着実にキャリアと成功を積み上げてきた。カントリーチャートではベスト盤を含む全てのアルバムが1位を記録し、12曲ものナンバーワン・ヒットを更新中。本作は彼女の4枚目となるスタジオ作(2週1位)。


リッキー・マーティン『Ricky Martin』(1999)
20世紀末、音楽シーンのメインストリームに空前のラテンブーム到来。サンタナ、ジェニファー・ロペス、エンリケ・イグレシアスなどがチャートのトップに立ったが、中でもこのリッキーは日本でも話題になった。80年代半ばに一部の熱狂的なファンを獲得したプエルトリコのアイドルグループ「メヌード」。そのメンバーの一人がリッキーだったのだ。本作はアメリカマーケットを狙った初の英語アルバム(1週1位)で、大ヒットとなったお馴染み「Livin’ la Vida Loca」を収録。

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