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5月のナンバーワンアルバム⑧〜プリンス/シネイド・オコナーほか

2019.05.15

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「TAP the COLOR」連載第353回〜BLACK〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。5月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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プリンス『The Very Best of Prince』(2001)
2016年4月21日、57歳でこの世を去ったプリンス。本作はシングルヒットを集めたベスト盤。死後、チャートのトップに立った(1週)。まだ「得体の知れないキワモノ」だった頃の「I Wanna Be Your Lover」から、「この男はいつかどデカイことを成し遂げる」と確信させた「1999」や「Little Red Corvette」。そして世界の頂点を獲った『Purple Rain』からの数曲。その成功に酔わず「同じものは二度と作らない」とリリースし続けたその後の作品。これぞ真のアーティスト。圧巻のセルフ・プロデュースだ。


シネイド・オコナー『I Do Not Want What I Haven’t Got』(1990)
プリンス作「Nothing Compares 2 U」の大ヒットで、一躍その名が世界中に知れ渡ったアイルランド出身のシネイド・オコナーのセカンド(6週1位)。有名になっても信念を曲げない言動で常にトラブルメーカー的なイメージがつきまとった彼女だが、音楽だけを切り取ると、実に深みのある世界を聴かせてくれる。特にバラードにおける歌唱力は、同時代の女性アーティストの中では群を抜いていた。

ティム・マグロウ『Not a Moment Too Soon』(1994)
今ではカントリー音楽のスーパースターであるティム・マグロウも、1993年のデビュー当時はヒットも出ず、そのまま消える運命にあった。しかしこのセカンドで彼の人生は大きく変わる。シングルヒットを立て続けに放ち、全米だけで600万枚を超える大ヒット(2週1位)となったのだ。ガース・ブルックスやアラン・ジャクソンと並ぶ人気歌手となった彼は、その後は休むことなく新作をリリース。現在まで16枚のアルバムがカントリーチャートのトップに立っている。

デイヴ・マシューズ・バンド『Before These Crowded Streets』(1998)
1990年代のオルタナティヴ・ロックの隆盛は、アメリカ全土の様々な無名アーティストにチャンスを与えることになったが、中でもこのデイヴ・マシューズ・バンドはチャート/セールス的には最も成功したバンドとなった(玄人的な音楽ゆえに日本では知名度が低い)。本作は『Under the Table and Dreaming』(11位/600万枚)、『Crash』(2位/700万枚)に続くサード作で、初のナンバーワンに(1週)。その後リリースした6枚のスタジオ作も全てトップに立った。

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