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ヘヴィメタルの閃光⑭〜ゲイリー・ムーア/L.A.ガンズほか

2019.10.23

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「TAP the COLOR」連載第388回〜SILVER〜


1970年代後半〜80年代前半、イギリスで起こったNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)をきっかけに世界へ広まった「ヘヴィメタル」。その後、70年代から活躍するハードロックバンドに加え、LAメタル、スラッシュ・メタル、ネオ・クラシカル・メタルなど様々なジャンルが確立。MTVや音楽雑誌を通じて数々の人気バンドやギターヒーローが誕生した。90年代のグランジ/オルタナ時代には時代遅れの対象にされるものの、ゼロ年代からは世代交代を経てシーンが再燃・活性化。音楽に限らず、映画やコミックやデザインなどポップカルチャーに与えた影響は計り知れない。アルバムジャケットに刻まれたバンドのロゴデザインにも注目してほしい。

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ゲイリー・ムーア『Corridors of Power』(1982)
孤高のギタリストにもHR/HM時代があった。この時の様子をゲイリーはこう語っている。「ギタリストなら、特に80年代にヨーロッパで生き残ろうと思ったら、ハードロックをプレイするしかなかった。でも僕はそれを快適だと感じたことは一度もなかったよ。それはあの種の音楽が自分の原点ではなかったからだと思う。何もかも巨大でラウドなものの中で、他のミュージシャンにも親近感を抱けなかった」。しかし才能は隠せない。ギター・クレイジーと讃えられたハードなアルバム。
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Y&T『In Rock We Trust』(1984)
バンド名は「Yesterday and Today」の略で、ビートルズの同名アルバムから。1976年にデビュー、カリフォルニア出身。同時期同地でのヴァン・ヘイレンと並ぶアメリカ西海岸HR/HMの第一世代。80年代に入るとメタル色を増していき、このアルバムがヒット。

オートグラフ『Sign In Please』(1984)
NWOBHMと並ぶ80年代の人気メタルジャンルである「LAメタル」。このオートグラフもそんな括りの中で登場した。デビュー作である本作からは「Turn Up the Radio」がスマッシュヒット。モトリー・クルーやガンズ・アンド・ローゼズに人気が集まる一方で、こういった瞬間的な脚光を浴びるバンドが無数にいた。今更だがシーンの厚さに驚かされる。

L.A.ガンズ『L.A. Guns』(1988)
このバンドの中心人物であるトレイシー・ガンズといえば、ガンズ・アンド・ローゼズの結成メンバー(ハリウッド・ローズのアクセルやイジー、L.A.ガンズのトレイシーらが融合)だったことでも有名。しかし彼はすぐに脱退し、このL.A.ガンズを再編成。本作でデビューする。バッドボーイズ・ロックンロール永遠の名盤だ。







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