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Post Pop Depression〜69歳になったイギー・ポップが“最後の作品になるかも知れない”と語る新作アルバム〜

2016.04.21

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「レミーが逝った。ボウイが逝った。彼は最後の唯一無二のスターなんだ!」(ジョシュ・オム)

先月、イギー・ポップがソロ名義としては17枚目となる新作アルバム『Post Pop Depression』を発表した。
その内容は、イギー自らが「今作が最後の作品になるかも知れない」と語る程の“渾身の一枚”となっている。

「俺くらいの年齢の野郎の多くは自分が居心地が良いと思う領域からは外れないんだよ。何故なら一度レジェンドになっちまったら、他の野郎にチャレンジされたくないからな。」(イギー・ポップ)

今作はイギーが自費でレコーディングをしようと考え、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ/イーグルス・オブ・デス・メタルのジョシュ・オムに連絡を取った事から始まった。
イギーの頭の中にあるアイディアや、デヴィッド・ボウイがプロデュースした過去のアルバム『The Idiot』『Lust for Life』のレコーディング中に残したメモなどをジョシュ・ホーミに予め渡し、アルバムの構想を練って行ったと言う。
ジョシュからの提案でアークティック・モンキーズのマット・ヘルダース、ザ・デッド・ウェザー/クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのディーン・フェルティタを招集されアルバムのレコーディングが行われた。
今作のリードシングル「Sunday」では、まるで何かに駆られて日々を過ごす現代人に対してイギーがシニカルな言葉で語りかけてくる。

日曜まで彼らの言う通りにして
何を言われても我慢するんだ
満身創痍になるまで
必要なものはすべて手に入れたけど
そのせいで死にそうだ



■Watch Iggy Pop Perform ‘Sunday’ Live In The Studio
http://www.npr.org/event/music/473127210/watch-iggy-pop-perform-sunday-live-in-the-studio

イギーは今作を一緒に作り上げたジョシュ・ホーミとのパートナーシップについてこんな風に語っている。

「俺は自由になりたかった。自由になる為に忘れなくちゃならない。忘れる為に俺には音楽が必要だった。ジョシュはそれを持っていた。最初は慎重に歌詞を選びながら自分を刺激していくと、洪水の様に言葉が溢れ出して来たんだ。何も書きたくない作曲家なんかいないよ。ジョシュは俺のアクセルを踏み、俺たちはアメリカの砂漠の中で途轍もなく大きな音を奏でたんだ。」(イギー・ポップ)

Iggy-Pop-and-Josh-Homme-2016-Andreas-Neumann-billboard-650

また、イギーとジョシュはイギリスの大手新聞ガーディアン紙のインタヴューに応じて、ニューアルバムの製作経緯についてこんなショッキングなエピソードを語った。

「俺は長年最高のものを探していたけど、ジョシュとの出会いがそれをもたらしてくれたんだ。」

「それで、彼に対して自分に関する書類一式をフェデックスで送ったんだ。電子メールじゃなくて紙でだよ。自分の特定の人たちとの性生活について、3つエッセイを書いて彼に送ったんだ。それと、ここニューヨークである有名な批評家が僕自身のキャリアに対する懸念についてインタヴューしたものも彼に送ったんだ。」


ジョシュはこのエッセイを読んで呆気にとられたという。

「その内容は…すごく刺激を受けたし、少し圧倒されたね。それから3カ月、何も送り返すことはなかったよ。」

そして彼はこう続ける。

「彼のようになるにはすごい自信が必要なわけだよ。」
「今回、俺達二人は今まで行った事がないところまで行こうと誓ったんだ。」


今作を作り上げたことで、ジョシュは今までにないくらいの大きな達成感を得たという。
イギーの多くのディスコグラフィーの中でも、デヴィッド・ボウイがプロデュースした名盤と並ぶ傑作と称される作品を完成させたのだから。

■新作アルバム『Post Pop Depression』の全曲試聴はこちら
http://hostess.co.jp/postpopdepression/

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Iggy Pop『Post Pop Depression』

Iggy Pop『Post Pop Depression』

(2016/HostessK.K.)

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