TAP the DAY

戦争の親玉〜終戦記念日に聴いておきたい歌〜

2016.08.15

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終戦記念日です。
日本では一般的に8月15日とされている。
1945年(昭和20)8月10日、日本は米英中3国によるポツダム宣言受諾を申し入れ、15日無条件降伏し、第二次世界大戦が終結した。
戦争の誤りと惨禍を反省、平和を誓うため、1963年以降は毎年この日に全国戦没者追悼式が行われていたが、1982年4月、有識者懇談会の意見を受けて、戦争を知らない世代に戦争の経験と平和の意義を伝えるため、この日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とすることが閣議決定された。
我が国は、多くの尊い命が犠牲になった戦争の終結から70年以上の間、戦闘で1弾も発射せず、1人の戦死者も出していない。
そんな日本も今、大きな曲がり角に立っている…。


おい 戦争の親玉たち
すべての大砲をつくるあんたがた
死の飛行機をつくるあんたがた
大きな爆弾をつくるあんたがた
壁の後ろに隠れるあんたがた
デスクの後ろに隠れるあんたがた
あんたがたに言っておきたい
あんたがたの正体はまる見えだよ

壊すこと以外に
何もしたことのない あんた
あんたは まるでおもちゃのように
おれの世界をもてあそぶ
おれの手に鉄砲を持たせて
おれからは見えないところに隠れるが
いざ弾丸が飛びはじめたら
まわれ右して一目散だ

かつてのユダのように
あんたは嘘をつき 人をだます
世界大戦には必ず勝つと
おれに信じこませようとするが
あんたの目も
あんたの脳みそも
おれの家の排水管の水のように
おれにはお見通しなんだよ

あんたは引き金をセットし
他人に引かせておいて
自分は身をひいて見ているんだ
死者の数が増えてくると
あんたは邸宅に隠れるが
そんな時 若者たちの血は
体から流れ出し
泥に埋められてゆくんだ

あんたは最悪の恐怖を
ふりまいたんだ
こんな世の中に
子どもを生むことの恐怖
まだ生まれず まだ名前のない
おれの赤ん坊がおびやかされているんだ
あんたはあんたの血管の中の
血にも値しないよ

「一体どこまでわかっているのか、
支離滅裂にしゃべっているくせに」と
あんたは言うだろう 「おまえはまだ若い」と
あんたは言うだろう 「おまえは学問がない」と
だがたった一つおれにもわかっていることがある
おれはあんたより若いけれども
イエスは絶対に
あんたのやることを許しはしないだろう

ひとつあんたに訊きたいことがある
あんたのお金はそんなにいいのか?
それがあれば許してもらえるとでも
あんたは思っているのか?
やがてわかるだろう
あんたの死が精算されるとき
あんたのもうけた金を全部積んだところで
あんたの魂を買い戻せはしないことを

あんたが死ねばいいと思う
あんたの死が近ければいいと思う
そしたら おれは薄暗い午後に
あんたの棺桶についていき
あんたが墓穴に下ろされ
死の床につくのを見とどけてやる
そして あんたの墓の上に立って
あんたが死んだことを確かめてやる

(訳詞:片桐ユズル)

ボブ・ディランがこの「Masters Of War(戦争の親玉)」を作ったのは21歳の時だったという。
それはキューバ危機によって冷戦の緊張が高まった1962年から1963年頃のこと。
この楽曲は2ndアルバム『The Freewheelin’ Bob Dylan』に収められ、ディランが初めて“はっきりとしたメッセージを込めたプロテストソング(政治的抗議のメッセージを含む歌)”として知られている。
同アルバムのトップを飾る「Blowin’ in the Wind(風に吹かれて)」の方が、プロテストソングとして世界的に有名になったが、そのメッセージは暗喩によるものがほとんどだった。

いくつの海を渡れば
白い鳩は砂浜で安らぐことができるのか?
いったい幾年月を重ねれば
山は海となって洗い流されるんだろうか?
何度見上げたら
青い空を目にすることができるんだろうか?
友よ、その答えは風に舞っている
答えは風の中で音を立てている


それに比べてこの「Masters Of War(戦争の親玉)」は、明らかに人の命を代償に金儲けしている“戦争商人”を痛烈に非難した歌であり、ディランの楽曲の中でも最も攻撃的だと言われている。
世界は混沌とした時代に突入しようとしている。
度重なるテロ行為、大国による報復空爆、移民問題、エネルギー問題、経済至上主義、自然環境・生態系の破壊、地球規模の気候変動…。
今も世界のどこかで戦争・紛争・貧困に苦しんでいる人達がいます。
国境を越え、時代を超えて…誠実なアーティストが生み出した歌は教えてくれる。
「知ること」「伝えること」そして「自分の事として考えてみること」の大切さを。
この世界を “陰でコントロールする者たち” の好きにさせてはいけない。


「戦争のつくりかた」アニメーションプロジェクト-What Happens Before War?-


【戦争のつくりかた特設サイト】
http://noddin.jp/war/

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2012年8月20日、シリアを取材中、銃撃によって志を絶たれたジャーナリスト・山本美香さん(享年45)の言葉をご紹介します。(書籍『戦争を取材する〜子供たちはなにを体験したのか』/山本美香・著より)

平和な世界は、たゆまぬ努力を続けなければ、あっという間に失われてしまいます。
世界は戦争ばかり、と悲観している時間はありません。
この瞬間にもまたひとつ、またふたつ…大切な命が奪われているかもしれない。
目をつぶって、そんなことを想像してみて下さい。


■『戦場に咲いた小さな花 山本美香という生き方』(ドキュメンタリー番組・約45分)



こちらのコラムも是非併せてお楽しみ下さい♪
■ボブ・ディラン~グラミーの舞台で歌った「戦争の親玉」
http://www.tapthepop.net/live/8268

Bob Dylan『The Freewheelin’ Bob Dylan』
SMJ



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