「本物の音楽」が持つ“繋がり”や“物語”を毎日コラム配信

TAP the POP

TAP the DAY

フレンズ〜逆境に打ち勝ったREBECCAの快進撃

2019.03.03

Pocket
LINEで送る


どこで こわれたの oh フレンズ
うつむく日は みつめあって
指をつないだら oh フレンズ
時がとまる 気がした


誰もが経験したことのある“友との別れ”や“思春期の心の変化”を、切なく、そして瑞々しく歌った名曲である。
当時、多くの若者たちがこの歌詞に自分の経験を重ね合わせて聴いたという。
この「フレンズ」は、REBECCAの4枚目のシングルとして1985年10月21日にCBSソニー/FITZBEATから発売された。
クレジットには作詞:NOKKO/作曲:土橋安騎夫と記されている。
当時、日本テレビ系ドラマ『ハーフポテトな俺たち』のエンディングテーマに起用されミリオンセラーを記録したREBECCA最大のヒット曲として知られている。
この歌をリリースした1985年は、レベッカにとって大きなターニングポイントとなった年だった。
年明け早々の1月にバンドの中心人物だったギターの“シャケ”こと木暮武彦と、ドラムの小沼達也が音楽の方向性の違いを理由に脱退してしまう。
特にリーダーでもありメロディーメーカーでもあったシャケの離脱は当時のREBECCAにとって致命的な痛手だった。
アマチュア活動を経て、ようやく前年の1984年にメジャーデビューを果たしたREBECCAだったが、1sアルバムの売り上げは200枚にとどまり…メンバーの間では「このままではクビだな」という声も出ていたという。
それでも腐ることなく年間100本以上のライブをこなし、バンドは演奏力と結束力を高めてゆく。
そんな矢先に起こったこの“脱退劇”だったので、NOKKOを始め残ったメンバー達のショックは大きかった。
しかし、彼らは歩みを止めることなくすぐに“新生REBECCA”のスタートに向けてメンバー探しを始める。
そして、2ヶ月も経たない1985年3月3日の“ひなまつりコンサート@渋谷公会堂”で新メンバーを迎えて再始動の火蓋を切る。
第2期のREBECCAの時代に突入すると、完全にNOKKOのボーカル&キャラクターに焦点を合わせた曲を土橋安騎夫が作りだし、NOKKOのふっきれたような歌、詞、振る舞いや彼女のパワフルにしてキュートなダンスに注目が集まりだす。
逆境に打ち勝ったバンドは益々上昇気流に乗り、以降のライブは満席状態となり「酸欠ライブのREBECCA」という異名をとるまでとなる。

「一人しかいないお客さんが帰ってしまったときのことを憶えているから…今、こうしてたくさんの人に来てもらって嬉しい。」

これは、当時ホールコンサートを成功させたときにNOKKOがMCで言った言葉である。
絶好のタイミングでのTVドラマ『ハーフポテトな俺たち』のタイアップ話が舞い込み、「ガールズ・ブラボー!」を主題歌に、そして挿入歌(エンディングテーマ)にこの「フレンズ」が起用されることとなる。
それを切っ掛けにバンドは一気にブレイクを遂げ、レベッカは80年代の日本の音楽シーンを代表する存在となってゆく。

2度と もどれない oh フレンズ
他人よりも 遠く見えて
いつも 走ってた oh フレンズ
あの瞳が いとしい


──シャケとNOKKOは、バンドの結成当時から恋愛関係だった。
しかしシャケの脱退時に二人は別れてしまう。
シャケは小沼(コンマ)と共にREBECCA脱退後、RED WARRIORSを結成して人気ロックバンドとして大躍進を果たす。
一度は別々の道を歩んだと思われた二人は、1990年頃に結婚を発表しファンを驚かせた。
しかし…その関係は長く続かずに二人は“離婚”という形で再び別れることとなる。
作詞をしたNOKKOは、この「フレンズ」の内容に関して特に掘り下げて語ったことはないが…当時、ファンの間では“二人の関係”を重ね合わせて聴いていた人も少なくはないという。


<引用元・参考文献『J-POP名曲事典300曲』/富澤 一誠(ヤマハミュージックメディア)>

【NOKKOオフィシャルサイト】
http://nokko.jp

Pocket
LINEで送る

あなたにおすすめ

関連するコラム

    関連記事が見つかりません

[TAP the DAY]の最新コラム

SNSでも配信中

Pagetop ↑

トップページへ