TAP the DAY

Silent Night(きよしこの夜)〜ネズミにかじられて壊れたオルガンのおかげで!?誕生したメロディー

2017.12.22

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静かな夜 聖なる夜
すべてのものは静まり輝いている
向こうの聖母と幼子の周りに集おう
聖なる見子はとても繊細で優しい
天国のように安らかに眠っている

静かな夜 聖なる夜
羊飼いたちは一目見て震えだす
遠くの天国からの光の波を
天使たちは聖歌を歌う
キリスト 救い主がお生れになる


クリスマスキャロルの中でも最も親しまれている歌と言えば、この「Silent Night(きよしこの夜)」だろう。
このシーズンになると世界中の教会(キリスト教の礼拝)で合唱されるという聖歌だ。
一説によると、イタリアのシシリー島に古くから伝わる民謡がルーツともされているらしい。
実はこの歌には、誕生にまつわるちょっと面白いエピソードがある。
ある資料によると…1818年のクリスマス(12月25日)に、オーストリアのオーベルンドルフという村にあった聖ニコラウス教会で初めて演奏されたという。
オーベルンドルフは、モーツァルトの生誕地として有名なザルツブルクから車で北へ20分ほどの山間地にあり、ザルツァハ川をはさんでドイツ国境に接している小さな村だ。
それは(前日の)24日の朝の出来事だった。
当時、その村に一台しかなかった教会のオルガンがネズミにかじられて使い物にならなくなっていたことが発覚する。
助任司祭だったヨゼフ・モール(当時36歳)は、この事態を知り困り果てていた。

「明日はクリスマス!このままではミサができない!」

彼は頭を抱えながら2年前(1816年)に、いつか子供達に唄わせようと自作していた歌詞(原詞はドイツ語)があったことを思い出す。

「いつもオルガンで伴奏している讃美歌は無理でも、この歌詞に何とか曲をのせて唄えば形になるかもれない!」

彼はさっそく、教会専属のオルガン奏者で小学校教師でもあったフランツ・クサーヴァー・グルーバーに自作の歌詞を渡して作曲の依頼をした。
曲をのせるにあたって、ちょっと“無茶ぶり”とも言える2つの注文がつけられたという。

「明日のミサに間に合うように24時間以内に完成させて欲しい。」

もう一つの注文は、オルガン奏者のフランツに対して…

「ギターで唄える讃美歌として伴奏アレンジを仕上げて欲しい。」

当時、ギターは宗教行事で使われる楽器ではなかったので、それを聞いたフランツは「教会でギターを弾くなんて…」と懸念したという。
ヨゼフの熱心な説得もあって、その“無茶ぶり”を了承したフランツは、一晩中懸命に取り組み…約束通りに曲を完成させた。
ヨゼフの手元に譜面が届いたのは、教会でミサが始まるわずか数時間前のことだったという。


25日、いよいよクリスマスのミサの当日の夜となった。
ギター演奏による「Silent Night(きよしこの夜)」が披露され、その歌詞とメロディーは集まった人達にその場で伝えられ、イエスの生誕を祝して合唱されたという。
こうして急場を乗り切る形で誕生したのが、この曲だったというのだ。
その後、国境を越えてドイツで広まり、今ではヨーロッパ各国、アメリカを含む320以上の言語で歌われ、世界中(何故か?クリスチャン以外からも)親しまれるメロディーとなった。

静かな夜 聖なる夜
神の御子 愛の清い光
まばゆい光が聖なる顔を照らす
救いの恵みの夜明けとともに
主イエスの誕生に



<参考文献『世界の愛唱歌』長田暁二(ヤマハミュージックメディア)>

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