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ジョルジュ・ムスタキ「私の孤独(Ma Solitude)」が日本で発売された日

2022.03.01

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私はいつも孤独と一緒に寝ていたから
孤独はまるで私の恋人だった
世界中どこへ行くにも私の後につきまとってきた
そう…私は孤独と一緒だから決して独りぼっちではない





1972年(昭和47年)3月1日、当時37歳だったジョルジュ・ムスタキの「私の孤独(Ma Solitude)」(ポリドール)が日本で発売された。
同年の国内ヒットソングといえば…
1位「女のみち」/宮史郎とぴんからトリオ
2位「瀬戸の花嫁」/小柳ルミ子
3位「さよならをするために」/ビリーバンバン
札幌冬季オリンピック、ミュンヘンオリンピックが開催され、自動車に初心者マーク登場、東北自動車道が開通、そして連合赤軍によるあさま山荘事件がおこった年でもある。



ジョルジュ・ムスタキという男をご存知だろうか?
エジプトはアレキサンドリア生まれのギリシャ人という生い立ちを持つ彼は、17歳の時に一人パリに移り住み、ピアノバーなどで働きながら、当時の音楽シーンの有名人達と知り合う。
シャンソン界の大御所ジョルジュ・ブラッサンスを信奉していた彼は、ある日、音楽仲間からエディット・ピアフを紹介される。
ピアフは彼に一目惚れをし…彼は当時、妻子ある身でありながら約1年間ピアフの恋人だった時期もあったという。
その頃、彼がピアフのために作曲した「Milord(ミロール)」がヒットしたことをきっかけに、イヴ・モンタンをはじめ名だたる歌手に依頼を受け、79歳で亡くなるまでに生涯を通じて300以上の曲を書いた才人である。


この曲は、1974年4月からTBS系で放映されたテレビドラマ『バラ色の人生』(主演:森本レオ、寺尾聰、香山美子)の主題歌にもなり、オリコン最高位59位を記録する。
歌詞の内容は“孤独の寂しさ”を嘆くのではなく、長い年月を共に過ごしてきた孤独を「彼女」と呼び、まるで恋人であるかのように愛おしむ男の心情を描いている。
そんな切なくも一風変わった作風がドラマのストーリーとリンクしたのだろうか…
ドラマ『バラ色の人生』は、同年(1974年)のテレビ大賞優秀個人賞(草笛光子)を受賞する。
70年代の東京を舞台に物語はこんな風に展開してゆく。
それは年上の女性にほのかな恋心を抱く青年と、同い年の女性と同棲生活を送る青年の対比を軸に、大都会に生きる若者の姿を描いたドラマだった。
河本一作(寺尾聰)は、版画家を目指して長野から上京、美術学校に通いながらアルバイトに勤しんでいる。
住んでいる古いアパートは、中学の同級生で一作よりひと足早く上京して働いている合川静江(仁科明子)の紹介だった。
一方、一作の美術学校での親友・大友清太郎(森本レオ)は、とく子という女性と同棲しながら彼女に貢がせる日々を送っていた。
そんな清太郎がある日、一作に「女性を預かってくれないか」と頼んでくる。
翌日、その女性・さくら(香山美子)が一作の部屋にやってきた。
一作は、彼女の美しさに心をときめかせるのだったが…




彼女(孤独)のせいで涙も流した
彼女(孤独)のおかげで学びもした
彼女は私の死の間際まで最後の伴侶となるだろう
そう…私は孤独と一緒だから決して独りぼっちではない





ギリシャ系ユダヤ人の両親がエジプトに亡命中に生まれた彼。
若くしてパリに移り住み、自らを無国籍の“地中海人”と称していたという。
「愛」「旅」「人間」をテーマに、シャンソンをはじめブラジルの音楽などにも傾倒しながら、まさに多国籍な作品を作り続けた彼はまさに“自由の求道者”だった。
学生運動が世界中で盛り上がった70年代。
ビートルズが解散し、ピッピーファッション、ミニスカートやパンタロンを身にまとった若者が街を闊歩していた時代。
フランスで活躍した“地中海人”の歌が、日本のテレビから流れていた…





こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。






『山部“YAMAZEN”善次郎×佐々木モトアキ ダブルネーム弾き語りTOUR “ちょっと長い関係の歌旅2022”】


1月15日(土)八幡DELSOL café
1月22日(土)福岡ROCK食堂(昼公演)
1月22日(土)福岡ROCK食堂2階Honey Bee(夜公演)
1月23日(日)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis 
1月29日(土)大阪 新世界ヤンチャーズ
1月30日(日)和歌山OLD TIME
2月5日(土)久留米 農と音2号店 
2月6日(日)佐賀 雷神 
2月18日(金)横浜THUMBS UP
2月19日(土)静岡・御前崎Cook House椿
2月20日(日)名古屋ROLLINGMAN
2月22日(火)金沢JealousGuy
2月23日(水・祝)新潟Mush
3月4日(金)沖縄・コザ CROSSOVER CAFE’ 614
3月5日(土)沖縄・那覇Drunk CINDERELLA
3月6日(日)沖縄・宮古島 雅歌小屋
3月19日(土)下北沢ニュー風知空知
3月20日(日)茨城・水戸Jazz Bar Bluemoods
3月21日(月・祝)埼玉・所沢MOJO
3月25日(金)広島LIVE café Jive
3月26日(土)岡山Desperado
3月27日(日)徳島Music Bar Ricky
4月15日(金)小郡ジラソーレ
4月16日(土)熊本八代7th chord 
4月17日(日)大牟田 陽炎
4月21日(木)仙台HIGHBURY
4月22日(金)福島Harvest
4月23日(土)岩手・二戸 HOUSE OF PICNIC 
4月24日(日)秋田・湯沢BASEMENT
4月28日(金)東広島pasta amare 
4月30日(土)福岡Bassic.(ライブ&スペシャルスライドショー)

↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12713121312.html






【歌ものがたり2022春〜雨ニモマケズ風ニモマケズ】


1月16日(日)長崎・タンゲ食堂
2月12日(土)東京・高円寺MOONSTOMP   
2月13日(日)埼玉・川越 大黒屋食堂  
2月26日(土)福岡・薬院 遊来友楽 
2月27日(日)北九州・黒崎 居酒屋 中村屋
3月8日(火)福岡・大牟田Casual Bar Version
3月12日(土)群馬・前橋 呑竜横丁 
4月2日(土)兵庫・宝塚・IL grazie
4月3日(日)京都・四条大宮高辻 夜想 
4月9日(土)茨城・古河LIVESTATION ”L” 

↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12660299410.html




佐々木モトアキの楽曲「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です✨
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。





佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。

例えば執筆・編集のお仕事として、、、
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【佐々木モトアキ プロフィール】
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【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
http://www.tapthepop.net/author/sasaki

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