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ニール・ダイアモンドの「Song Sung Blue」」が日本で発売された日

2019.06.05

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1972年(昭和47年)6月5日、“アメリカでもっとも成功したシンガーソングライターの一人”と呼ばれた男ニール・ダイアモンドの「Song Sung Blue」(ビクター)が日本で発売された。
同年の国内ヒットソングといえば…

1位「女のみち」/宮史郎とぴんからトリオ
2位「瀬戸の花嫁」/小柳ルミ子
3位「さよならをするために」/ビリーバンバン

札幌冬季オリンピック、ミュンヘンオリンピックが開催され、自動車に初心者マーク登場、東北自動車道が開通、そして連合赤軍によるあさま山荘事件がおこった年でもある。


悲しい気持ちで歌われた歌 誰だってひとつくらいは知っている
ブルーな気分で歌われた歌 どこの庭にだってひとつくらいは育っている
僕も君も時々暗い気持ちになるけれど
そんな気分を歌にして繰り返し歌ってみないか


この歌はニール・ダイアモンドが1972年にリリースした8thアルバム『Moods』からシングルカットされた楽曲で、全米第1位を獲得している。
彼が当時モーツァルトのピアノコンチェルト21番(Mozart’s Piano Concerto No.21)からインスピレーションを得て書いた曲として知られている。



「これは本当に飾り気のない単純で基本的なメッセージなんだ。曲のブリッジの部分に何か作り込んだりもしなかった。僕も好きな歌さ。短い言葉であっても沢山のことを伝えられるってことなんだね。」



ニールは1960年代後期にMCAレコード(現在のユニバーサル・レコード)と契約した後、1970年にカリフォルニア州ロサンゼルスへ引越しをする。
当時「Sweet Caroline」(1969年)や「Cracklin’ Rosie」(1970年)などをヒットさせ、それに続くようにこの「Song Sung Blue」を全米チャート1位に叩き込んでいる。
その後、不動の人気を保ちながら1976年にロサンゼルスのグリークシアターで行われたコンサートを完全収録したライブアルバム『Love At The Greek』の中で、客席にいたオーストラリア出身の人気歌手ヘレン・レディとこの「Song Sung Blue」を即興デュエットしている。
同ライブアルバムは2006年にオーストラリアで行われた好きなアルバムの世論調査で16位となるほど、長く人々に愛され続けている。



2018年1月22日、ポピュラー音楽のレジェンド、ニール・ダイアモンドがパーキンソン病と診断されたため、ツアー活動からリタイアすると発表した。
彼は公式コメントとしてこんな言葉を残している。

「コンサート・ツアーからの引退を表明するのは不本意で、非常に落胆しています。この50年間、公演を続けてこられたことをとても光栄に思ってきました。この先もずっと作曲やレコーディング、他のプロジェクトの活動は続けるつもりです、世界中にいる忠実で献身的な僕のオーディエンスに感謝しています。皆さんからの支援と激励に対してはこれからも有り難く思います。これまでの道程は“so good, so good, so good”でした。ありがとう。」



悲しい気持ちで歌われた歌 誰だってひとつくらいは知っている
ブルーな気分で歌われた歌 誰だって知っている歌…
憂鬱な歌 どこにでもあるような歌…




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