Extra便

喪章は黄色いリボンで。哀悼、高倉健さん。

2014.11.19

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♪古いオークツリーに
 黄色いリボンを結んでおくれ
 長い3年だった
 君はまだ僕を必要としていてくれるかい
 もし古いオークツリーに
 黄色いリボンがなかったら
 僕はこのままバスに乗っている
 君とのことも忘れよう
 僕のせいなんだから
 もし古いオークツリーに
 黄色いリボンがなかったらね♪


刑務所から故郷へ戻る途中の男の心情を描いた物語。
トニー・オーランド&ドーンの「幸福の黄色いリボン」は1973年、全米最大のヒット曲になりましたが、物語はその2年前、作家でジャーナリストのピート・ハミルがニューヨーク・ポスト紙に発表したものでした。

tie a yellow ribbon

新曲を書こうとしていた作詞家のアーヴィン・レヴィンと作曲家のラッセル・ブラウンはこの物語に飛びつきます。しかし、オークツリー(ブナ科の樹木)に結わいつけらるハンカチはリボンに変えられました。
おそらく、彼らの頭の中には、1949年。ジョン・ウェインが主演した映画「シー・ウォーズ・ア・イエロー・リボン」のイメージがあったのでしょう。

♪バスの運転手さん
 僕のかわりに見てくれないか
 とても僕には見られそうにない
 僕はいまでも檻の中にいるようなもの
 愛する彼女だけが鍵を持っているんだよ
 手紙で彼女に頼んでおいた
 黄色いリボンが見られたら
 僕はやっと自由になれるのさ♪


ピート・ハミルが書いたこの物語は元々、アメリカ国内で語り継がれていた「物語」です。刑期を終えた男はバスではなく、列車に乗っていたとされていました。またオークツリーはリンゴの木で、黄色ではなく白いリボンを結んでおいてほしい、というように微妙な違いがあります。

しかし、「幸福の黄色いリボン」の大ヒットのおかげで、待ち続ける愛の証は、イコール、黄色いリボンとなったのです。
1979年、テヘランのアメリカ大使館が占拠された時、捕虜となった夫の無事の帰還を祈った妻たちは、家の木に黄色いリボンを結びました。
また、教会では、聖書の「放蕩息子の帰還」のエピソードに合わせて、この物語が説教されることがあるといいます。

幸福の黄色いハンカチ

残念ながら、健さんはもう帰ってきません。
僕らにできることがあるとすれば、映像の思い出という名前のバスに乗り、健さんという故郷に帰ることだけです。きっと健さんははにかみ、黄色いリボンを結びながら、僕らを待っていてくれることでしょう。


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