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【ライブレポート】佐々木モトアキ meets NOBUYAN’/T字路s 他「あんたとあたしのブギウギ」

2017.04.08

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本サイトのメイン執筆陣としても活躍する、シンガー・ソングライターの佐々木モトアキ。彼が以前に結成していたバンド〈THE HUNDREDS〉でも活動を共にしてきた盟友であるギタリストのNOBUYAN’とのデュオで不定期開催してきたライブ・イベント〈唄うたいとギター弾き〉。そのスペシャル版といえる〈唄うたいとギター弾き2017特別篇~あんたとあたしのブギウギ~〉が、3月10日(金)代官山・晴れたら空に豆まいて にて行われた。

写真・動画撮影/相澤心也


週末の夜ということもありたくさんのオーディエンスが集まったこの日、会場では出演者の出身地にちなんだ食材を使った特製ブギウギ弁当が販売されたりとアットホームな雰囲気が漂う中イベントはスタート。トップバッターは性別・年齢ともに不詳な謎のシンガー、越路よう子。ド派手なメイクとドレス姿でギターを抱えて登場した「彼女」は、軽快なトークも交えつつ、「ラストダンスは私に」やオリジナルな訳詞による「People Get Ready」などを披露した。

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この日は、出番の合間に楽器セッティングの転換がなく、出演者のライブ本編が終わったところで、次の演者を呼び込み一緒にセッションをしていくという構成が組み込まれており、越路よう子 × 佐々木モトアキ meets NOBUYAN’の組み合わせで「横浜ホンキートンクブルース」のカバーを披露した。

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続いて佐々木モトアキ meets NOBUYAN’のライブへと突入。THE HUNDREDS時代から歌い続けているという「デラシネの夢」から幕を開けたステージは、佐々木がギターとピアノを楽曲ごとに弾き分けながら、ワイルドな風合いの中に甘さとロマンを感じさせる歌声を聴かせ、シャープな切れ味をもつNOBUYAN’のギターが歌の世界をブルージーに染め上げていく。「タクシードライバー」(中島みゆき)、「飲んだくれジョニィ」(古井戸)などのカバー曲も交えながら進んでいくのだが、なんといってもこの日のハイライトは中盤に披露された「さよならウサギ」だろう。

佐々木のセカンド・ソロシングルとして4月19日にリリースされるこの曲は、彼の特別な友人でもあった女優・冴島奈緒に捧げられたバラード。44歳という若さで急逝した彼女だが、その眩しい生き様を佐々木自らの思い出を織り交ぜながら濃密な短編小説のように紡いでいく。

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最後はシンガー・ソングライターとしての信念を謳ったファースト・ソロシングル「唄うたい」を熱唱すると、ここで三番手に登場のT字路sを呼び込み、佐々木モトアキとT字路s・伊東妙子が共に多大な影響を受けたという浅川マキ「あたしのブギウギ」をデュエットし、客席を沸かせた。

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そしてトリを飾ったのは、人気上昇中のT字路s。伊東の熱情のこもったハスキーな歌声とギター、そして篠田智仁のどっしりとしながら表情豊かなベースで、「その日暮らし」「交差点」と以前から歌い続けているナンバーを演奏しはじめると、オーディエンスの心を一気に鷲掴みにしていく。今年3月にリリースされたばかりの初のフルアルバム『T字路s』から「月明かりの夜」「小さき世界」「最後の手紙」と、彼らの新たな側面をうかがわせる収録曲、さらに映画の主題歌として作られた「はきだめの愛」を立て続けに披露し、まるでワンマンライブのようなボリュームのステージを展開していく。

先ほどもカバーを披露した浅川マキから影響を受けて、ベッシー・スミスの楽曲にオリジナルな訳詞をつけたという「電気椅子 -Send Me To The ‘Lectric Chair-」に続いて、彼らの代表曲のひとつ「泪橋」を絶唱し、ラストは「これさえあれば」でカラッとした後味で1時間ほどのライブを終えた。

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すべての演奏を終えたところで、本日の出演者が全員集まり、最後に「上を向いて歩こう」をセッションし大団円を迎えた〈唄うたいとギター弾き2017特別篇~あんたとあたしのブギウギ~〉。それぞれ表現の形はまったく異なる3組のアーティストたち。しかしながら「ブルース」だったり「浅川マキ」だったりと、共通する感覚やキーワードが幾度となく交差していく。世代やスタイルは違えど〈唄うたい〉の芯にあるものが共鳴した夜だった。



佐々木モトアキ『さよならウサギ』

佐々木モトアキ
『さよならウサギ』

(BRBL)


T字路s『T字路s』

T字路s
『T字路s』

(VIVID SOUND)

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