季節(いま)の歌

春を想う歌・前編 〜伊勢正三のなごり雪〜

2015.01.18

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♪「なごり雪」/かぐや姫(1975年アルバム『三階建の詩』アナログ音源)


汽車を待つ君の横で僕は時計を気にしてる
季節はずれの雪が降ってる
「東京で見る雪はこれが最後ね」と
さみしそうに君がつぶやく

なごり雪も降る時を知り
ふざけ過ぎた季節のあとで
今春が来て君はきれいになった
去年よりずっときれいになった


1974年、かぐや姫の代表作となったアルバム『三階建の詩』に収録されたこの「なごり雪」。
翌年、伊勢正三が作詞作曲をしたこの曲をイルカがカヴァーし、1976年のオリコンの集計で55万枚近いセールスを記録した。

今春が来て君は きれいになった
去年よりずっと きれいになった


このフレーズを一番先に思いついたのだと、伊勢はあるインタビューで語っている。
春が待ち遠しいこの時期…淡く切ないメロディと歌詞のリフレインと共に、ほろ苦い青春時代の思い出や、旅立ちの日の記憶に浸る人も少なくはない。

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1973年の秋、かぐや姫は「神田川」をリリースし、自己最大のヒットを飛ばしながらも…歌詞変更の要求によるNHK紅白歌合戦の出場辞退や、楽曲の映画化を巡ってレコード会社とのトラブルを抱えていた。
そんな中、リーダーの南こうせつが、かぐや姫の活動を“3階建”にしようと提案した。
“3階建”とは、それまでのワンマン体制ではなく“3人が対等に活躍する”という意味だった。
伊勢も作詞作曲を担当することになったのだ。
それは伊勢にとって初めてのチャンスだった。
伊勢は大分県津久見市の出身、高校は大分市の大分舞鶴高校。
応援団の勧誘を逃れるためとっさに入ったクラブが音楽部だった。
そのクラブの部長が南だった。
大分舞鶴高校は当時遠隔地の生徒のための寮があり、週末は自宅の津久見へ帰る生活だったという。
しかし伊勢は厳格な校風になじめず、日曜の夜、汽車で寮に戻るのが嫌でたまらなかった。
地元の友人や、恋心を抱いていたガールフレンドとのホームでの別れがつらかった。
このときの“気持ち”がモチーフとなり「なごり雪」に繋がったという。
しかし、この歌はその後意外な展開を見せる。

動き始めた汽車の窓に顔をつけて
君は何か言おうとしている
君のくちびるが「さようなら」と動くことが
こわくて下を向いてた


<後編 〜イルカのなごり雪〜は1/25(日)に公開予定です。お楽しみに♪>

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【伊勢正三オフィシャルサイト】
http://www.ise-shozo.com/

かぐや姫『KAGUYAHIME Best Dreamin‘』

かぐや姫『KAGUYAHIME Best Dreamin‘』

(2010/日本クラウン)


<季節(いま)の歌>では、この時期、この季節、こんな日に「聴きたい・聴かせたい」一曲を(お題として)ご紹介します♪
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