季節(いま)の歌

Happy Xmas (War is Over)〜ジョンとヨーコが出した異例の広告看板から生まれた切なるメッセージソング〜

2016.12.25

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So this is Xmas
クリスマスがやってきたね
And what have you done
今年はどんなことをしたんだい
Another year over
今年ももう終わり
And a new one just begun
新しい年が始まるんだ

And so this is Xmas
クリスマスがやってきたよ
I hope you have fun
きみが楽しんでるといいな
The near and the dear one
近しい人も大切な人も
The old and the young
お年寄りも若者も

A very Merry Xmas
メリー・クリスマス
And a happy New Year
そして新年おめでとう
Let’s hope it’s a good one
いい年になるよう祈ろうよ
Without any fear
恐怖のない世の中であるように

And so this is Xmas (war is over)
クリスマスがやってきた(争いは終わるよ)
For weak and for strong (if you want it)
弱き人にも強き人にも(それを望みさえすればね)
For rich and the poor ones (war is over)
富める人にも貧しき人にも(争いは終わるよ)
The world is so wrong (if you want it)
世界はひどい過ちを犯しているけど(それを望みさえすれば)

And so happy Xmas (war is over)
ハッピー・クリスマス(争いは終わるよ)
For black and for white (if you want it)
黒人にも白人にも(君たちが望めば)
For yellow and red ones (war is over)
アジア系にもヒスパニック系にも(争いは終わる)
Let’s stop all the fight (now)
全ての争いをやめようじゃないか(いま)

And so this is Xmas (war is over)
クリスマスがやってきたね(争いは終わりだ)
And what have we done (if you want it)
僕たちはどんなことをしたんだろう(君たちが望めば)
Another year over(war is over)
今年ももう終わり(争いは終わりだ)
A new one just begun (if you want it)
新しい年が始まるんだ(君たちが望めば)

War is over, if you want it
争いは終わる、きみが望めば
War is over now
その瞬間に終わるんだ
Happy Xmas
ハッピー・クリスマス




それは1969年12月の出来事だった。
ベトナム戦争の真っ最中にジョン・レノンは結婚したばかりのオノ・ヨーコと共に、世界11都市に“WAR IS OVER “IF YOU WANT IT”(あなたが望めば戦争は終わる)と、異例の広告メッセージを発信した。
その3年後(1971年)に発表されたのがこの楽曲「Happy Xmas (War is Over)」だった。
歌は“Happy Xmas Kyoko, Happy Xmas Julian”と囁く声でスタートする。この“Kyoko”は“Yoko”と間違われやすいのだが、ヨーコと前夫の娘の京子であり、“Julian”はジョンの最初の妻シンシアとの間にもうけられた息子ジュリアン・レノンのことある。
この曲は二人の子供達へのプレゼントして作られたとも言われている。
しかし“Kyoko”と“Yoko”の名前を間違えるのも当然で、この曲が収められたアルバム『Shaved Fish』についていた歌詞カードには、当時“Yoko”と誤植されていたのだ。
フィル・スペクターのプロデュースによる“ウォール・オブ・ サウンド”が秀逸で、楽器でなくコーラスで盛り上げてゆくところにジョンとヨーコの“強い想い”を感じずにはいられない。
弱き人も強き人も、富める人も貧しき人も、黒人も白人もアジア系もヒスパニック系も…全ての人が戦争を止めてクリスマスと新年を迎えようというメッセージがストレートに伝わってくる。
歌詞では「戦争は終わった」と唄われてはいるが、実はこの曲が発表された1971年といえば…泥沼化したベトナム戦争はまだ終わっていなかった。
実際に終結するのは、それから数年後のこと。
前述の通り、歌詞のテーマは1969年に「WAR IS OVER “IF YOU WANT IT” Merry Christmas from John and Yoko」と書かれた広告をニューヨークのタイムズスクエアの看板やメジャーな新聞などに掲載し、世界平和を呼びかけたことから生まれたという。
長い歳月を経て…1998年にもヨーコは同じものを再び掲示して世界中に平和を呼びかけた。

『A MESSAGE FROM YOKO – DECEMBER 1998』
This is a billboard event John and I did 29 years ago, in Xmas of 1969. At the time, it created good vibrations around the world and gave people strength.
The message is “We can do it”. and it’s still valid. If one billion people in the world would think peace – we’re gonna get it. You may think “well, how are we going to get one billion people to think? Isn’t this something we should leave to the politicians, who have the power to do those things?” Well, politicians cannot do anything without your support. We are the power. Remember, you don’t have to do much. The power works in delicate and mysterious ways. Visualize the domino effect and just start thinking positive, that we are all together in this. Thoughts are infectious.
For this Holiday Season I wanted this to be a gift to you from John and I. Have fun with it. Stand in front of the Billboard. Take photos of yourselves, your friends and family. Send them out, so the message will circulate.
Above all, have fun. I hope you have a good one. Lots of love.

Yoko Ono  December 1, 1998


これはジョンと私が29年前、1969年のクリスマスに行なったビルボードイヴェントです。
世界中に素晴らしい変革をもたらせ、人々に勇気を与えました。
“We can do it”というメッセージは今も有効です。
もし10億の人々が平和を望むなら手に入れることができるのです。
「私たちにそんな事ができるの?」「できるのは政治家じゃないの?」と思っている人は考えてください。
政治家は私たちの支持が無ければ何もできないのです。
私たちこそが「power(力)」なのです。
決して多くのことをする必要はありません。
「power(力)」は緩やかでも思ってもみない働きをするのです。
ドミノ倒しを想像してみてください。
そしてポジティブに考えることから始めてください。
そうすることによって世界中に伝わるのです。
このビルボードをみなさんへのジョンと私からのクリスマスプレゼントとしたいのです。
どうぞ、このビルボードの前であなたや、あなたがたの家族と一緒に写真を撮ってください。
そしてそれを皆さんに送ってください。
それによってメッセージは伝えられます。
とにかく楽しんでください。
皆さんが楽しい時を過ごせますように──愛をこめて。

ヨーコ・オノ 1998年12月1日



この歌の誕生から45年が経つ今も、世界のどこかで戦争や暴力、そして貧困に苦しんでいる人や子供達がいます。
時代を超えて、国境を越えて…ジョンの歌声が私達に平和の意味を問いかけてくる…。

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