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アメリカが生んだ2人の偉大なミュージシャン、ディランとブルースによる共演

2014.08.12

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詩人、そしてフォーク・シンガーとして知られるボブ・ディランだが、ロックにも多大な影響を与えたことが評価されて、1988年にロックの殿堂入りとなる。
その授賞式でディランをステージに招く役目を担ったのがブルース・スプリングスティーンだった。
ブルースはスピーチでディランの音楽と出会ったときのことを話す。

「初めてボブ・ディランを聴いた時、俺は母親と車に乗っていたんだ。ラジオを聴いていたら、たしかWMCA(NYのラジオ局)だったと思うが、精神の扉を蹴り飛ばすようなあのスネアショットが鳴った。『Like A Rolling Stone』だ」


“The Boss”という愛称とともにアメリカを代表するロックンローラーとして知られるブルースだが、デビュー当時は何かにつけてディランと比較され、“New Dylan”(第二のディラン)と呼ばれることもあった。

2人の間には、伝説のフォーク・シンガー、ウディ・ガスリーに強い影響を受けていることや、敏腕ミュージック・マンであるジョン・ハモンドに才能を買われてコロムビア・レコードと契約したことなど、音楽面と経歴で多くの共通点がある。

ディランがロックの殿堂入りとなったときにブルースがスピーチしたのも、そうした経緯があったからだった。

そんな2人の共演が実現したのは1995年9月。
1986年に創設されたロックの殿堂だが、この年ついにミュージアムがクリーヴランドに設立され、そのオープニングを祝うコンサートがクリーヴランド・スタジアムで催された。

第一回の受賞者であるチャック・ベリーやリトル・リチャード、ジェリー・リー・ルイス、ジェームス・ブラウンをはじめとして、ジョニー・キャッシュやボブ・ディラン、エリック・バードン、キンクス、ジョン・フォガティ、アレサ・フランクリンといった歴代受賞者が登壇した。
さらにはイギー・ポップ、ブルース・スプリングスティーン、ボン・ジョヴィ、プリテンダーズ、シェリル・クロウなど、まさに夢のようなメンバーが集まり、その模様を見届けようと6万人以上のファンで会場が埋め尽くされた。

この日もブルースの紹介で登場したディランは、「All Along the Watchtower」をジミ・ヘンドリックス風アレンジで歌うと、ステージにブルースを招いた。
このとき2人が一緒に歌ったのは1974年にリリースされたディランの『Planet Waves』に収録されている「Forever Young」だ。

後年、ディランは雑誌のインタビューでスプリングスティーンについて聞かれたとき、こう答えている。

「ブルースは兄弟のように愛しているよ。彼は屈強な表現者にして唯一の存在だ」

Photo by Rock Paper Photo(http://rockpaperphoto.jp/




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