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街の歌

オー・シャンゼリゼ〜ロンドンで誕生したメロディーが辿った運命、そもそもフレンチポップでもシャンソンでもなかった!?

2021.03.25

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「Les Champs-Élysées 」/フランス語訳:ピエール・ドラノエ

僕は通りを散歩した
知らない人に心を開き
「こんにちは」と言いたかったんだ
誰にでもね
だからたまたま君にもあいさつしたってわけさ
君と適当な話題でおしゃべりしたね
僕達が知り合うにはそれで充分だったんだ



誰もが一度は耳にしたことがあるだろう、このポップなメロディー。
「オー・シャンゼリゼ(原題:Les Champs-Élysées)」は、パリのシャンゼリゼ通りをモチーフとした歌曲として広く知られている。
1969年にニューヨーク生まれ人気歌手ジョー・ダッサンが大ヒットさせて世の中に定着した。
日本では、1971年に“歌うフランス人形”として売り出されたモロッコ生まれのフランス人歌手ダニエル・ビダルが唄ったバージョンが大ヒットを記録する。
この歌の日本語訳では安井かずみのものが有名だが、当時シャンソン歌手として人気絶頂だった越路吹雪が歌った岩谷時子の訳詞もまた秀逸である。



この歌の誕生のきっかけを紐解いてゆくと…なんと!?そもそも歌詞の舞台はパリでもなければ、フランスで産まれた曲でもないというのだ。
一体この歌はどんな風にして誕生し、どんな運命を辿ってきたのだろう?


──それは1968年の出来事だった。
イギリスのロンドンにJason Crest(ジェイソン・クレスト)というバンドがいた。
サイケデリック路線で売り出そうとしてはいたものの…今ひとつ方向性を見出せないまま燻っていた。
当時、そんな“鳴かず飛ばず”のバンドのプロデューサーを担当していたのが、フリッツ・フライヤーという男だった。
彼は後にモーター・ヘッドなどのプロデューサーとして名を馳せた人物でもある。
ある日、フリッツはジェイソン・クレストの作曲能力に限界を感じ、かつて自分が在籍していたバンドThe Four Pennies(ザ・フォー・ペニーズ)のメンバーだったマイク・ウィルシュと、ミュージシャン仲間のマイク・ディーガンの二人に楽曲を発注した。
そこで出来上がってきた「Waterloo Road」という楽曲が、ジェイソン・クレストの4thシングルとして発表された。


「Waterloo Road」/作詞作曲:マイク・ウィルシュ&マイク・ディーガン

今日通りを歩いていたら
女の子を見かけたんだ
どこに行くのか訪ねたら
「一緒に来たら?」と誘ってくれた
そうしてこの大通りを歩いて来たら
彼女の友達と会ったのさ
僕らはちょっと立ち止まって話をして
そうして時間をつぶしたんだ




この曲がイギリスでリリースされた当時、ジョー・ダッサンというニューヨーク生まれのフランス人歌手がロンドンに滞在していた。
ジョー・ダッサンは、たまたま耳にしたこの曲を気に入って、自分が歌うためにフランスのシャンソン作詞家ピエール・ドラノエに訳詞を発注した。
ピエールはロンドンの“ウォータールー通り”を舞台として書かれていた歌詞を、パリの“シャンゼリゼ通り”に差し換えて「オー・シャンゼリゼ」というタイトルをつけた。
1969年、そっくりそのままのメロディーにのせたフランス語歌詞でジョー・ダッサンが発表したところ、全仏でNo.1になる大ヒットを記録する。
原曲を歌ったジェイソン・クレストも、これを機にチャンスを掴めると思いきや…「オー・シャンゼリゼ」がヒットした後も表舞台に立つことなくあえなく解散。

──ロンドンの売れないバンドが歌ったメロディーを、ニューヨーク生まれの人気歌手がフランス人の訳詞家による仏語バージョンを唄って大ヒットさせる。
日本ではモロッコ生まれのフランス人アイドル歌手や和製シャンソン歌手が唄って広めた。
ひとつのメロディーが辿った不思議な巡り合わせから、あらためて“歌のチカラ”を知ることとなった。


Aux Champs-Élysées
Aux Champs-Élysées


ちなみにサビで連呼される「オー」の部分は英語の「Oh!」と思われがちだが、実はフランス語でAux Chanps-Elysées と書いて「シャンゼリゼ通りにて」を意味するà + les 「〜にて」の縮約auxのことだという。


「オー・シャンゼリゼ」/日本語訳:岩谷時子

ひとりで街をブラブラしながら 
話しかけたいな「こんにちは」
相手は誰でも あなたでもいい 
私のとりこにしてみたいな

オー・シャンゼリゼ 
オー・シャンゼリゼ
欲しいものが昼も夜中も 
ここにはあるよ オー・シャンゼリゼ







こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。





【山部“YAMAZEN”善次郎×佐々木モトアキ ダブルネーム弾き語りTOUR
“ちょっと長い関係の歌旅2021”】


2月20日(土)福岡 Bassic.  
2月21日(日)札幌 Beggars Harlem 
2月27日(土)新潟 Live Bar Mush
2月28日(日)下北沢 Laguna(限定20名入場可+配信ライブ)
3月12日(金)久留米 農と音
3月13日(土)熊本・八代 7th chord 
3月14日(日)大牟田 陽炎
3月16日(火)行橋 Memphis
3月18日(木)東広島 pasta amare  
3月19日(金)大阪 新世界ヤンチャーズ
3月20日(土)静岡・御前崎 Cook House椿
3月21日(日)名古屋 ROLLINGMAN
4月3日(土)山形 ヱレキ酒場オリハント 
4月4日(日)秋田 カウンターアクション 
4月8日(木)長崎 R-10 
4月10日(土)和歌山 OLD TIME
4月11日(日)所沢 音楽喫茶モジョ 
4月12日(月)横浜 Bar Take’s
4月15日(木)小郡 ジラソーレ〜8周年記念スペシャルライブ〜
4月16日(金)愛媛 スタジオOWL
4月17日(土)徳島 デラシネ
4月18日(日)高知 A’bar
4月21日(水)福岡 Bassic.(限定15名入場可+配信ライブ+TOUR総括スペシャルトーク&スライドショー)


↓チケットご予約&公演詳細はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12634659162.html






【佐々木モトアキ独り唄いTOUR“歌ものがたり2021”春夏】


5月1日(土)岡山Desperado 
5月2日(日)島根(出雲)Bar Soul  
5月3日(月・祝)鳥取(米子)シンワンメイク
5月4日(火・祝)昼-鳥取(米子)スナックCandy  
5月4日(火・祝)夜-鳥取(米子)LiveたちQ赤ラベル
5月8日(土)山口(下関)T-Gumbo 
5月9日(日)福岡(みやま)柿原酒店 
5月16日(日)茨城(水戸)音食座敷 開化亭
5月22日(土)青森Be on cafe 222  
5月23日(日)盛岡FEELGOOD 
5月28日(金)京都 夜想
5月29日(土)兵庫(宝塚)IL grazie
5月30(日)八幡DELSOL café
6月5日(土)広島OK鉄板
6月6日(日)佐賀LIVE BAR雷神 
6月12日(土)埼玉(新座)エアストリームカフェ
6月13日(日)新潟(三条)Gallery Bar Veronica 
6月25日(金)群馬(前橋)Cool Fool 
6月26日(土)東京(高円寺)MOONSTOMP
6月27日(日)埼玉(川越)大黒屋食堂  
7月3日(土)田川Diamond Moon
7月4日(日)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis 
7月6日(火)福岡(薬院)遊来友楽 
7月10日(土)熊本(八代)bar 7th chord
7月11日(日)山口(柳井)みんなの広場 Live Village 
7月16日(金)蒲郡Chot Bar VOODOO LOUNGE
7月17日(土)名古屋 喫茶ニューポピー 
7月18日(日)浜松(弁天島)LIVE & DISCOマルガリータ 
7月24日(土)群馬(渋川)Casa Midori 
7月29日(木)仙台 ホームラン酒場
7月30日(金)岩手(宮古)カントリーズcafe
7月31日(土)岩手(二戸)HOUSE OF PICNIC 
8月1日(日)秋田(能代)ハックルベリー 
8月3日(火)小郡 ジラソーレ 
8月7日(土)群馬(下仁田)otenki食堂
8月21日(土)久留米 農と音
8月22日(日)山口(萩)玉ネギ畑  
8月23日(月)東広島pasta amare
8月27日(金)福岡 Bassic. 
8月28日(土)LIVE BAR雷神
8月29日(日)大牟田 陽炎


↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
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人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。





佐々木モトアキ
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090-2669-2666

【佐々木モトアキ プロフィール】
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12648985123.html

【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
http://www.tapthepop.net/author/sasaki


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