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未来を想う歌・前編〜もしも明日があるならば

2014.07.27

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福島の農家が語る、被災地の今(The Future Timesより)
福島の農業の現在…それは、一言で一様に形容できるものではありません。場所によって被害の大きさも、抱えている問題も異なります。そして各々が、それぞれの思いを胸に暮らしています。そこにいるのは“フクシマの農家”ではなく、“福島で農業を営む一農業人たち”です。

ガレキに花を咲かせましょう 農民ロッカー 和気優(BSジャパンより)
「これからは“被災者”と“支援する人々”を区別する時期じゃない。俺たち日本人全員が痛みも苦労も“シェア”するんだ。」九州と東北。約1000キロを結ぶホットラインをつなぐことだ。

「ありがとう」の気持ちを込めて…“農の奇跡”が生んだお米「ヒノヒカリ」販売へ(虎ノ門市場より)
風評被害で新鮮な野菜が食べられない子供たちに安心して食べられる作物を供給してあげたい。農民たちを全国の農地に移住させ、“再生”してもらう活動を和気はたった独りで始めた。移住先として目を付けたのは九州の大分県。大分には原発がなく、有休農地が余っている…

♪「もしも明日があるならば」/和気優


今日のこの日まで俺はいくつの橋を渡り
どれだけの人間たちと出会っては失ってきたのだろう?

もしも明日が もしも明日が
あるならば 伝えたい 守りたい

(♪「もしも明日があるならば」より)


和気優というシンガーソングライターをご存知だろうか?
バイクに跨りギターを背負って全国の少年院や学校で弾き叫び、自ら農民として無農薬の米を作り、その米をメニューとして提供する「農民カフェ」を築き、あらゆる人間たちに“生きる!”を叫び続けている、熱い男だ。
1964年、栃木県で生まれた彼は20歳で上京し、原宿歩行者天国などでのソロ活動を経て、バンド「JACK KNIFE」を結成する。
メジャーデビュー後も毎週末の夜、渋谷の路上でフリーライブを続け話題を呼ぶ。
バンドは1997年に活動休止。以来、楽曲提供やプロデュースに専念し、TOKIOの「フラれて元気」や「この指とまれ」をはじめ、多くのアーティストの作詞・作曲やプロデュースをこなす。
1999年、初の少年院ライブを決行したことを切っ掛けに、本格的なソロ活動を開始する。
現在、50歳となった彼は「農・食・音で世界を繋ぐ!」を合言葉に、自らを“ロックンロールファーマー”と名乗っている。
今日は、そんな彼が紡いだメッセージソング「もしも明日があるならば」をご紹介します。
この歌を聴きながら、皆さんはどんな未来(FUTURE)を想像しますか?


ささやかだけど平和な未来。
皆が笑顔で暮せる世の中。
子供達に“ちゃんと引き渡せる”社会。
それは“あの場所”で暮している人達のことを、皆が忘れることのない未来でもある。
今回TAP the POPでご紹介させていただくにあたって、特別に!彼からコメントをいただきました。

you-waki
農・食・音で世界を繋ぐ!
今、和気はその旅の真っ最中です。
昨年、そのテーマで「モンゴル」を走りましたが、終着地「南アフリカ」まで行くつもりです。
バイクでギターを背負ってのスタイルは少年院ツアーから変わりません。
「農」と「食」と「音(表現)」は、人間が生きていれば世界中どこへ行っても必ずあるものです。
言葉を超えた「共通言語」なのです。
そしてその3つを旗印に世界を渡れるのは「俺」しかいないと思っております。
この3つの共通言語を持って、世界を繋ぎたいのです。
「農」と「食」と「音(表現)」には、縮図とも言って良い「人間問題」も多分に孕んでいます。
コントロールされ易く、洗脳されやすい要素でもあります。
その反面、原始的且つ未来的な素晴らしさを兼ね備えています!
戦争と同類の恐ろしさオゾマシさを含みつつ、無限の可能性を秘めた生業なのです。
常々、唱えている「子どもたちのポケットの1円10円が世界を変える」そんなフェアトレード感をダイナミックに感じさせてくれるのも「農」と「食」と「音(表現)」です。
この3つを、ひとりひとりが考えてフェアなトレードを実践すれば、必ず世界は変わります。
地球も喜びます。
どうです?
だから行くのです。
行く価値があるのです!
和気にとって、道の上で弾き叫んでいた30年前から、渋谷〜ニューヨークでのJACK KNIFE時代、少年院バイクツアー、農民カフェ、あおぞらマルシェ、そして3.11…
すべてはひとつの流れだったのです。

農・食・音で世界を繋ぐ!
そして
農・食・音が世界を変える!
ジョン・レノンも、ボブ・マーレィも、ジョー・ストラマーも、これなら文句言わねーだろ!?
農FUTURE!


■『Rock’n Roll Farmer YOU WAKI』ドキュメンタリー(約8分)


ある日、彼は気がついた。
3.11は世界中が知っている日。
でも本当に大切なのは3.11ではなく、ありのままの“日常”最後の日3.10ではないだろうか?
当たり前のように響いていた
「いってきます」「ただいま」
「いただきます」「ありがとう」

そんなありふれた日常、最後の日となった3月10日。
みんな帰りたい、戻りたい。
3.10を忘れない記念日に。
日常最後の日、3月10日を記念日に!
そんな想いから、この歌を書き上げたという。


あの日からなにもかもが変わってしまったことを
嘘はつけない、誤魔化せない、
それは間違ってるのだろうか?

行ってきます、ただいま
お帰りなさい、いただきます
そんなありふれた言葉が
今はただ、ありがとう

(♪「もしも明日があるならば」より)

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和気優『少年院ロックシンガー全国弾き叫びロード、16000km』

(2009/青志社)


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和気優『ある晴れた空の下』

(2008/DAIPRO-X INC)
※「もしも明日があるのなら」は未収録



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