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戦後70年の歌〜AFTER’45〜

2015.02.22

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戦争を体験した世代がいなくなってしまったら、語り継いでいくのは戦後世代の私たち(ハフィントンポストより)
「いったん戦争への道を歩み始めると、反対など出来るものじゃない。反対すれば、家族が酷い目にあう」「戦争は殺すか、殺されるか」「戦争以外の手段を。話し合いで解決してほしい」「同じ体験をもう誰にもさせたくない」。これは多くの元日本兵から直接聞いた言葉です。彼らの体験に学ぶことが出来るのです。

「AFTER’45 」/石橋凌


悲しみを 拭い去れずに
君は夜の 川を渡る
忘れなよ 忘れてしまえ
悪い夢に うなされていたのさ
人はみんな古いコートをひきずり
孤独の淵を背中まるめ歩いて行く

アフター1945 俺達は生まれ
狭い街角で出会った


1945年8月15日。
多くの尊い命が犠牲になった太平洋戦争の終結から、今年でちょうど70年の節目を迎える。
この間、日本は戦闘で1弾も発射せず、1人の戦死者も出していない。
海外に対する政治・軍事的野心を一切持たず、抑制が効いた対外政策を保った“平和主義”は、この国に劇的な経済的発展をもたらした。
2015年、いま日本は大きな曲がり角に立っている。
戦争を知る80歳代以上の層が減少してゆく“分岐点”と云える時でもある。
総務省が発表した人口推計によると、日本では80歳以上の人口は約971万人、85歳以上となると約483万人とのこと。
終戦(敗戦)時に11歳以上だった人は国民の7.6%、16歳以上だった人はわずか3.8%らしい。
10年後…昔の記憶がはっきりしていて、戦争の悲惨さを語ることができる方がどれくらいいらっしゃるだろうか?
30年後…自分達の子供が親になった時に「日本は戦争をせずに100年も過ごせた平和な国なんだよ」と、次の世代に伝えることができるだろうか?

「平和への誓い」/2014年・長崎平和祈念式典


<被爆者代表・城台美弥子さんの言葉より>
今、進められている集団的自衛権の行使容認は、日本国憲法を踏みにじった暴挙です。
日本が戦争ができるようになり、日本の平和を武力で守ろうと言うのですか。
武器製造、武器輸出は戦争への道です。
いったん戦争が始まると、戦争は戦争を呼びます。歴史が証明しているではありませんか。
日本の未来を担う若者や子どもたちを脅かさないでください。
平和の保証をして下さい。
被爆者の苦しみを忘れ、なかったことにしないでください。

福島には、原発事故の放射能汚染でいまだ故郷に戻れず、仮設住宅暮らしや、よそへ避難を余儀なくされている方々が大勢おられます。
小児甲状腺がんの宣告を受けて、おびえ苦しんでいる親子もいます。
このような状況の中で、原発再稼働、原発輸出を行っていいのでしょうか。
使用済み核燃料の処分法もまだ未解決です。
早急に廃炉を検討して下さい。
被爆者はサバイバーとして、残された時間を命がけで、語り継ごうとしています。
小学一年生も保育園生も私たちの言葉をじっと聞いてくれます。
この子どもたちを戦場に送ったり、戦禍に巻き込ませてはならないという、思いいっぱいで語っています。

長崎市民の皆さん、いいえ、世界中の皆さん。
再び愚かな行為を繰り返さないために、被爆者の心に寄り添い、被爆の実相を語り継いでください。
日本の真の平和を求めて共に歩きましょう。
私も被爆者の一人として、力の続くかぎり被爆体験を伝え残していく決意を皆様にお伝えし、私の平和への誓いといたします。




「AFTER’45 (English Version)」/石橋凌

降りしきる 雨に打たれて
何もかもが 震えている
眠りなよ この腕の中
雨が止めば 全てうまくゆくさ
今の今の今が通り過ぎてく
昔 胸踊らせた 地図も破れてゆく

揺れる1985 過去は過去のモノ
手を伸ばしてみる夜明けに


日本のロックシーンに数々の伝説を残してきたシンガー、石橋凌。
俳優としての活躍と平行して、現在進行形で多くの音楽ファンに影響を与え続ける彼が、ソロ活動第二弾ミニアルバム『Neo Retro Music』をリリースした。
彼はこのアルバムの中に、1986年に発表されたARB時代の名曲「AFTER’45」の英語によるセルフカバーバージョンを収録している。
今からさかのぼること30年…彼は当時どんな想いで、この歌を紡いだのだろう?

1945年の敗戦から見事に復興し、世界中から経済大国と賛美され、そしてバブルを迎え、モノが溢れていた時代の日本を想って作った歌です。
しかし、当時の僕が日々感じていたのは、心が満たされる、真の豊かさではありませんでした。
人と人との関係が薄っぺらくなり、バラバラになりはじめ、あてどない毎日が過ぎていたように痛感していました。
日本人は物質的な幻想に流され、踊らされて、人としての大事なことを、どこかに、置き忘れているのでないかと…。
自分自身にも問い続ける日々でもありました。
今、人にとって本当に大切な豊かさは、やはり人を通じてしか、生の触れ合いからしか得られないと確信しています。
それには“出会い”という大事な瞬間が必要です。

アフター1945 俺達は生まれ
狭い街角で出会った


(1945年、敗戦直後の新宿駅)
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(現在の新宿駅・西口大ガード)
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時は流れ…2015年となった今、石橋はこんな想いを込めて、この「AFTER’45(English Version)」を含む新作を発表したのだという。

経済や物理的な復興だけではなく、心の復興を歌いたい。
そして、人と人との繋がりの大切さを訴え
戦後、文字通りバラバラになった日本で
一緒に手を取り、前を向いて歩いていきたい。


そして、あるインタビューではこんな言葉も残している。

いろんな音楽がありますが、僕がやっているロックは、聴く人に問題提起をすることができます。もし、そういうメッセージ性のあることを歌っていて、俳優の仕事がなくなるとしたら、海外に行って闘うでしょうね。

石橋は、東日本大震災から9ヶ月後となる2011年の12月に1stソロアルバム『表現者』を発表し、その中に日本語で歌う2011年版「AFTER’45」を収録した。
あの震災と原発事故を経て、歌詞に新たな一節を加えて歌ったのだ。


試される 2011 過去は過去のモノ
手を伸ばしてみる 夜明けに



AFTER’45 /石橋凌 featuring 福山雅治


また、2011年のレコーディングでは福山雅治がギターとコーラスで参加した「AFTER ’45」の別ヴァージョンが用意された。
同曲は長崎出身の福山が、現在所属する事務所のオーディションでも歌った“とても想い出深い曲”だという。
福山の熱い想いが加わり、哀愁のあるバージョンに仕上がっている。
このコラボは、かねてからARBのファンであった福山が、2010年1月より放映されたNHK大河ドラマ『龍馬伝』で石橋と再会したことがきっかけとなり実現した。

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あの原爆投下の年(戦後)から24年後に長崎の地で生まれた福山は、レコーディングに参加するにあたってこんな言葉を寄せている。

この歌は、発表された1985年、僕が高校生だった頃からずっと聴いていました。
もちろんコピーバンドで何度も歌ったりしてました。
この歌が収録されたARBのアルバム『砂丘1945年』は、ジャケットが僕の敬愛する植田正治先生の写真によるもので、それ以前のARB作品とは全く違う風景を見させてもらった歌だったんです。
それで、勝手なファンとしての推測なのですが、映画『ア・ホーマンス』で凌さんが(松田)優作さんと出会われた中で、ご自身が今までやられてきた表現とはまったく違う刺激を受けられた、そこから新たな世界へ向かっていった「変化の時」の楽曲だったような気がしていて…すごく新鮮で、すごく驚いた記憶があります。

その驚きの正体が何だったのかは分からないのですが、透明な…ピュアな、全く知らなかった石橋凌さんの一面を見させて頂いた大変思い出深い歌です。

さらにこの歌は、僕が19歳のころから所属しているプロダクション「アミューズ」のオーディションの際に歌わせていただいた、この世界に入るきっかけにもなった歌のひとつでもあるんです。
この歌に出会わせて頂いて、本当に有難うございます。―福山雅治―

福山の真摯な想いを受けて、石橋はこんな言葉を返した。

震災に対してのラジオからの呼び掛け、ライブステージでの地球規模の生命の危惧への問題提起等、どれも福山君の意識の高さと、又、成長ぶりに感心していました。
レコーディングへの参加と想い溢れるパフォーマンスに、心から感謝しています。
と、同時に又、強く縁(えにし)を感じています。
ありがとう!―石橋凌―



アフター1945 俺達は生まれ
狭い街角で出会った



石橋のソロアルバム『表現者』『Neo Retro Music』のレコーディングメンバーでもある、日本屈指のロックミュージシャン、池畑潤二〈Ds〉、渡辺圭一〈B〉、藤井一彦〈G〉、伊東ミキオ〈Key〉、梅津和時〈Sax〉が再び集結しLIVEを行う。
新しい(ネオ)、古い(レトロ)という価値観に囚われている時代を超え、今(ネオレトロ)を生きていく石橋凌の魂の叫びを目撃してみてはどうだろうか?
彼の歌声は、今の時代を生きる世代に向けたエールに溢れている。
*2/27(金)の札幌公演のみ藤井一彦&伊東ミキオによるアコースティック編成となります。


【石橋凌LIVEスケジュール】
2015年2月21日(土)名古屋ボトムライン ※公演終了
2015年2月27日(金)札幌ジャスマックプラザ・ホテルザナドゥ
2015年3月6日(金)大阪BIGCAT
2015年3月7日(土)福岡DRUM LOGOS
2015年3月20日(金)東京Zepp DiverCity

【石橋凌 オフィシャルサイト】
http://avex.jp/ishibashiryo/

石橋凌『Neo Retro Music』

石橋凌『Neo Retro Music』

(2015/avex trax)


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石橋凌『表現者』

(2011/avex trax)


さて今週は「戦後70年の今、心に響く歌」を紹介して下さい♪
皆様からのコメント欄への投稿をお待ちしております。
洋楽・邦楽・性別・世代を超えて“音楽と出逢う”歓びを、皆さんで分かち合いませんか?
「私ならこの一曲!」
YouTube動画のURLをコメント欄に貼付けて、歌詞の内容や選曲理由と共に「一曲」聴かせて下さい。
投稿方法がわからない方は、直接メッセージでご返信(メール投稿)下さい。
曲名/アーティスト名と選曲理由だけの投稿でもかまいません。
info@tapthepop.net
コメント欄の方へ代理投稿させていただきます。
宜しくお願い致します。

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