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TAP the NEWS

その歌は貧しい人々のために唄われた・前編〜ディランの歌、反骨の血、その源流を辿る〜

2015.04.12

世界で最も貧しい国の男たち“サプール”が全力でオシャレする理由(しらべぇより)
大半の国民が1日1ドル以下で生活をするこの国で、アルマーニやプラダといった一流のスーツを身にまとい、見せびらかすかのように街中を歩き回るサプールは、決して富裕層というわけではない。彼らの多くはごくふつうの職に就き、給料の数カ月分をファッションにつぎ込むという“努力”によりサプールたらんとしている。オシャレのひとことで片付けるにはあまりに真摯で力強い彼らの本質は『平和を願うヒーロー』なのではないだろうか。

♪「Ballad of Hollis Brown」/ボブ・ディラン、キース・リチャーズ、ロン・ウッド



ボブ・ディラン、キース・リチャーズ、ロン・ウッドが共演した“伝説の夜”がある。
それは今から30年前の1985年7月13日の出来事だった。
その夜、司会を務めた俳優ジャック・ニコルソンからの紹介に数万人が沸き立った。
エチオピア難民救済コンサート“ライブ・エイド”のアメリカ会場となったJFKスタジアムステージにボブ・ディランが登場したのだ。
彼はローリング・ストーンズのキースとロンを呼び込み、まず「Ballad of Hollis Brown」を歌った。
それは、彼の3rdアルバム『The Times They Are A-Changin’』(1964年発表)に収録された曲で“社会の歪み”を訴えたプロテストソングだった。
歌の内容は、貧しさゆえに一家7人で心中したサウスダコタの農夫の物語だ。
単純で淡々とした歌詞だが、それが余計に主人公の家族の生活の苦しさをあぶり出している。
この楽曲が作られた1960年代初頭のアメリカでは、実際に生活苦のために一家心中するという痛ましい事件が起こっていて、それを「奴隷解放による独立と自由の代償だ」と評する人もいた。


ホリス・ブラウンは町外れに住んでいた
ホリス・ブラウンは町外れに住んでいた
妻と5人の子どもと一緒に
今にも壊れそうな小屋に住んでいた

仕事と金を求め険しい道を歩いて来た
仕事と金を求め険しい道を歩いて来た
子どもたちはあまりにも腹が減って
笑い方すら知らない始末

赤ん坊の目は狂ったようで 袖をグイグイ引っ張ってる
赤ん坊の目は狂ったようで 袖もグイグイ引っ張ってる
床を歩きながら
息するごとに何故かと考えてる

鼠が小麦粉を食べて 悪い血が雌馬を捉えた
鼠が小麦粉を食べて 悪い血が雌馬を捉えた
誰か知ってる人はいないのか
誰かかまってくれる人はいないのか

天上の主に祈る あなたの友を送って下さいと
天上の主に祈る あなたの友を送って下さいと
空っぽのポケット見ればわかるだろう
友などどこにもいないことを

赤ん坊の泣き声が大きくなっていき 頭がズキズキしてくる
赤ん坊の泣き声が大きくなっていき 頭がズキズキしてくる
妻の叫びが突き刺さって来る
汚い豪雨が降り注ぐように



その夜、ディランは歌を通じて「エチオピアやアフリカだけに限らず、アメリカにも飢えている農民たちがいるんだ!」と訴えたのだ。
そんなディランを筆頭に、ブルース・スプリングスティーン、ボノ(U2)のような“本物”として知られるアーティスト達に多大な影響を与えた伝説の人物がいる。
その男の名はウディ・ガスリー。
彼の遺した作品に、1930年代の“ダストボウル(土地の荒廃による砂嵐)期”のオクラホマの放浪農民の絶望や気概を的確にとらえた楽曲を収録した『Dust Bowl Ballads』(1940年録音)というアルバムがある。
その内容は、同じ1930年代のアメリカ(オクラホマ)の農夫たちの姿を描いたジョン・スタインベックの小説『怒りの葡萄』の世界観へと重なってゆく…。
<※TAP the NEWS「その歌は貧しい人々のために唄われた・後編」は4/19(日)に公開予定です。お楽しみに♪>

♪「Ballad of Hollis Brown」/ボブ・ディラン


草は枯れ果て 井戸は干上がっちまう
草は枯れ果て 井戸は干上がっちまう
最後の1ドルをはたいて
7個の弾丸を手に入れた

遠くの荒野で コヨーテが冷たく泣いている
遠くの荒野で コヨーテが冷たく泣いている
ショットガンに目が釘付けになる
壁に掛っていたそれに

脳みそが血を流し とても自分の足で立てそうにない
脳みそが血を流し とても自分の足でたてそうにない
ショットガンに目が釘付けになる
それを手に取って行く

そよ風が7回吹いた 小屋の扉の周りで
そよ風が7回吹いた 小屋の扉の周りで
7つの銃声が鳴り渡った
まるで海の咆哮のように

7人が死んだ サウスダコタの農場で
7人が死んだ サウスダコタの農場で
どこか遠くで
7つの新しい命が生まれた



♪「Blowin’ in the Wind」/ボブ・ディラン、キース・リチャーズ、ロン・ウッド
※登場のシーンから曲入りまでが編集されています


ボブ・ディラン『The Times They Are A-Changin'』

ボブ・ディラン
『The Times They Are A-Changin’』

(2014/SMJ)


さて今週は「貧しい人々のために唄われた歌」を紹介して下さい♪
皆様からのコメント欄への投稿をお待ちしております。
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