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A La Volonté du Peuple 〜平和と自由を求める民衆の歌声が聞こえるか?〜

2015.09.06

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フランス語──2012年映画版『レ・ミゼラブル』より

 

「A La Volonté du Peuple」
作詞:アラン・ブーブリル 

A la volonté du peuple
Et à la santé du progrès, 
Remplis ton coeur d’un vin rebelle 
Et à demain, ami fidèle.  
Nous voulons faire la lumière  
Malgré le masque de la nuit 
Pour illuminer notre terre  
Et changer la vie. 

民衆の意志と進歩に乾杯
君の心を反逆のワインで満たせ
明日のために、忠実な友よ
私たちは夜の帳にもかかわらず
この光をもたらしたい
私たちの国土を照らすために
私たちの人生を変えるために

Il faut gagner à la guerre 
Notre sillon à labourer, 
Déblayer la misère  
Pour les blonds épis de la paix  
Qui danseront de joie 
Au grand vent de la liberté. 

戦いに勝たなくてはならない
私たちの畑を耕し
悲惨を一掃するのだ
平和の麦の穂のために
それは自由という風に吹かれて
歓喜に踊ることだろう

A la volonté du peuple
Et à la santé du progrès, 
Remplis ton coeur d’un vin rebelle 
Et à demain, ami fidèle.  
Nous voulons faire la lumière  
Malgré le masque de la nuit 
Pour illuminer notre terre  
Et changer la vie. 

民衆の意志と進歩に乾杯
君の心を反逆のワインで満たせ
明日のために、忠実な友よ
私たちは夜の帳にもかかわらず
この光をもたらしたい
私たちの国土を照らすために
私たちの暮らしを変えるために

A la volonté du peuple,
Je fais don de ma volonté. 
S’il faut mourir pour elle, 
Moi je veux être le premier,  Le premier nom gravé 
Au marbre du monument d’espoir. 

民衆の意志に乾杯
私は自分の意志を捧げる
そのために死なねばならぬなら
私はそのさきがけでありたい
私の名前が最初に刻まれよ
希望を記念する大理石に



この歌は、フランスの作家ヴィクトル・ユゴーが1862年に発表した小説『レ・ミゼラブル』を、アラン・ブーブリル(作詞)、クロード・ミシェル・シェーンベルク(作曲)が1980年にミュージカル作品として舞台化してパリで上演したときに初めて唄われたものと記録されている。
同作はその後、ロンドンやブロードウェイを含む世界43か国で上演され、各国の観客動員数記録を塗り替えるほどの大ヒット作となり、何度も映画化もされてきた。
一切れのパンを盗んだために19年間獄につながれた主人公ジャン・バルジャンが、社会に憎悪をいだき本物の極悪人になろうと決意して盗みを働くが、司教ミリエルの慈悲によって救われる…19世紀のフランスを舞台に、彼の波乱に満ちた生涯が描かれた感動作である。
この物語を日本で初めて紹介しようと、明治の翻訳王と呼ばれた・森田思軒(しけん)が『哀史』の題名で訳し始めていたのだが…36歳で急死したために完訳には至らなかった。
後に黒岩涙香による翻案が『噫無情(あゝむじょう)』の題名で1902年(明治35年)から約10ヶ月に渡って日刊新聞・萬朝報(よろずちょうほう)に連載されて訳されたのが初めてと言われている。

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ミュージカル『レ・ミゼラブル』のハイライトシーンで歌われるこの「A La Volonté du Peuple」は、英語では「Do You Hear the People Sing?」と題して訳され、日本語では越路吹雪のマネージャーとしても知られる作詞家・岩谷時子の手によって「民衆の歌がきこえるか」というタイトルで訳詞された。
現在日本では「民衆の歌」とも呼ばれ、再演され続けている日本版ミュージカルの舞台を始め、サッカーJリーグチームの競技場や、合唱コンクールなど様々な場面で歌われている。


日本語──劇場版『レ・ミゼラブル』ファンの集いイベントバージョン


「民衆の歌が聞こえるか」
日本語訳詞:岩谷時子

戦う者の歌が聞こえるか?
鼓動があのドラムと響き合えば
新たに熱い命(いのち)が始まる
明日が来た時 そうさ明日が!

列に入れよ 我らの味方に 
砦(とりで)の向こうに世界がある
戦え それが自由への道

戦う者の歌が聞こえるか?
鼓動があのドラムと響き合えば
新たに熱い命(いのち)が始まる
明日が来た時 そうさ明日が!

悔いはしないな、例え倒れても
流す血潮が潤す祖国を
屍(しかばね)越えて拓け明日のフランス!

戦う者の歌が聞こえるか?
鼓動があのドラムと響き合えば
新たに熱い命(いのち)が始まる
明日が来た時 そうさ明日が!



この物語の舞台は1832年のパリ。
1830年の七月革命によりブルボン朝が倒れたあと、フランスではルイ・フィリップが王位に就き立憲君主制に移行する。
中流階級の生活が潤う中、一般庶民(主に労働者)はいわれなき抑圧と貧苦に喘いでいた。
こうした不公正な社会を糺(ただ)すために、自由で平等な社会の実現を目指す学生組織が革命を決意する。
そして主人公ジャン・バルジャンの娘コゼットの恋人マリウスも組織に加わり…ある夜、彼らはパリの貧民街にバリケードを築く。
そして、いよいよ政府軍と衝突する場面となり…高く築かれたバリケード内の学生や労働者達が自分達を鼓舞するように唄う歌がこの「民衆の歌」である。
圧倒的な力の差により学生組織は壊滅。
バリケードに立て篭り果敢に戦った彼らの殆どが政府軍の銃弾により命を落とすこととなる…。
しかし、ラストシーンでは命を落とした者達が再び天国のバリケードの上に立ち上がり、この「民衆の歌」を高らかに唄う。
命を賭けてでも彼らが守り抜こうとした“平和と自由”が未来に繋がれてゆくことを暗示する感動的なシーンとなっている。

英語──1998年映画版『レ・ミゼラブル』より 


「Do You Hear the People Sing?」
作詞:ハーバート・クレッツマー

Do you hear the people sing?
Singing a song of angry men?
It is the music of a people
Who will not be slaves again!
When the beating of your heart
Echoes the beating of the drums
There is a life about to start
When tomorrow comes!

民衆の歌が聞こえるか?
怒れる者たちの歌う声が
それは民衆の歌う歌
二度と奴隷にはならぬ者の歌
胸の鼓動が
太鼓の響きと重なって
明日が来れば
新たな暮らしが始まるのだ!

Will you join in our crusade?
Who will be strong and stand with me?
Beyond the barricade
Is there a world you long to see?

僕らの運動に加わるがいい
強い心で、共に立とうじゃないか
バリケードの向こうには
君たちの望む世界が広がっている

Then join in the fight
That will give you the right to be free!

戦いに加わり給え
自由の権利を勝ちとる戦いに

Do you hear the people sing?
Singing a song of angry men?
It is the music of a people
Who will not be slaves again!
When the beating of your heart
Echoes the beating of the drums
There is a life about to start
When tomorrow comes!

民衆の歌が聞こえるか?
怒れる者たちの歌う声が
それは民衆の歌う歌
二度と奴隷にはならぬ者の歌
胸の鼓動が
太鼓の響きと重なって
明日が来れば
新たな暮らしが始まるのだ

Will you give all you can give
So that our banner may advance
Some will fall and some will live
Will you stand up and take your chance?
The blood of the martyrs
Will water the meadows of France!

差し出せるものは全て差し出してくれ
軍旗を前に進めるために
倒れる者もでるだろう、生き延びる者もいるだろう
立ち上がれ、チャンスをつかめ
殉教者の血潮が
フランスの野を赤く染めるのだ!

Do you hear the people sing?
Singing a song of angry men?
It is the music of a people
Who will not be slaves again!
When the beating of your heart
Echoes the beating of the drums
There is a life about to start
When tomorrow comes!

民衆の歌が聞こえるか?
怒れる者たちの歌う声が
それは民衆の歌う歌
二度と奴隷にはならぬ者の歌
胸の鼓動が
太鼓の響きと重なって
明日が来れば
新たな暮らしが始まるのだ




戦後70年。
いま我が国は、真の平和の在り方についてあらためて考えるタイミングを迎えている。
「今」を生きる若者達。
「今まで」を生きてきた大人達。
「これから」を生きる子供や孫達。
民衆達は心から“平和な未来”を願っている。
拡声器やプラカードを持たずとも、民衆の声が届く社会であって欲しい。

♪怒れる者の歌がきこえるか? 
鼓動があのドラムとこだますとき
新たに熱い生命(いのち)がはじまる 
明日がきたとき そうさ明日が♪



さて今週は「気持ちを鼓舞してくれる一曲」を紹介して下さい♪
皆様からのコメント欄への投稿をお待ちしております。
洋楽・邦楽・性別・世代を超えて“音楽と出逢う”歓びを、皆さんで分かち合いませんか?
TAP the POPを是非沢山のお友達に広めて下さい♪
宜しくお願い致します。














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