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Bridge over Troubled Water〜この国、この世界の明日に“希望の橋”が架かりますように〜

2016.07.10

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君がもし、疲れ果てて
自信もなくなって
涙もこぼれ落ちてくるようだったら
僕がその涙をふいてあげよう
僕がそばにいるからね
人生が大変で辛いとき
それから、友達も見つからないようなとき
激流に掛かる橋のように
僕が君の支えになるから
激流に掛かる橋のように
僕が君を助けるから


この「Bridge over Troubled Water(明日に架ける橋)」は、ポール・サイモンが黒人霊歌の「Mary, Don’t You Weep(マリアよ、嘆かないで)」から着想を得て作詞作曲した歌として知られている。
“Mary”とは、もちろん聖母マリアのことである。


It came all of a sudden.
It was one of the most shocking moments
in my songwriting career.
I remember thinking,
‘This is considerably better than I usually write.”

この歌は突然降りてきたんだ。
今まで曲を書いてきた中で最も衝撃的な瞬間の一つだったよ。
「これは、僕が普段書くものよりもかなり良いぞ」と思ったことを覚えているよ。(ポール・サイモン)



1970年にサイモン&ガーファンクルが発表したこの曲は、彼らにとって最大のヒットソングとなった。
アルバムの発売と同時にシングルカットされ1970年2月28日から6週連続1位を記録。
さらにアルバムの方は全米アルバムチャート1位を10週に渡ってキープし、イギリスでは7ヶ月もの間1位となり1100万枚ものセールスを記録する大ヒット作となった。
翌1971年のグラミー賞では、5部門を制覇するという快挙を達成。
歌唱クレジットがサイモン&ガーファンクル名義になっているが、実際はアート・ガーファンクルの独唱によるもの。
皮肉なことに、この曲が大ヒットしていた頃、二人の間では音楽的方向性の差異が生じ、長年コンビを組んできたパートナーシップに亀裂が入ろうとしていた。
ポールは後々まで自らこの曲を歌わなかったことを心の底から後悔していたという。



歌詞だけを読むと、ラブソングや困難や悲しみに直面した人への応援歌(励ましの歌)として解釈するのが普通である。
作者のポール・サイモンも当時はそのつもりで作ったのかもしれないが、この歌が生まれた時代背景を重ね合わせてみれば“ただのヒット曲”ではなかったことがわかる。
その頃のアメリカといえば、ベトナム戦争に対する不安と不満を持った若者達が世の中に大きな“潮流”をおこそうとしていた。
ヒッピー文化が花開き、フラワーチルドレンが闊歩した“サマー・オブ・ラヴ”の時代である。
そしてスチューデントパワーやブラックパワーが吹き荒れた政治の季節でもあった。
シンガーソングライターたちは、国の政策に抵抗する歌を作り、多くの若者たちがそのメロデーをくちずさみながら抗議運動に参加した。
従来のヒットソングが生み出される“流れ”から外れたアーティストが、若者たちの支持によって新しい“音楽の価値観”を生み出していった。
そんな時代の真っただ中にサイモン&ガーファンクルもいた。
きっと同じ歌詞を聴いたとしても、リアルタイムでその時代に生きながら耳にした人達の解釈は、きっと特別なものだったに違いない。
歌詞には作者の意図とは別の政治的なメッセージ性が重ねられ、まさに“時代の歌”として受け入れられたのだろう。
ここで歌われている“橋”は、平和への架け橋として当時の若者たちの耳に届いたのだ。
また、邦題ではTroubled Waterが“激流”や“荒波”とは訳されずに「明日に架ける橋」と意訳され、日本人の琴線にもより深く触れる歌となった。
なんと言っても“明日”という言葉には希望がある。


君が落ち込んで、希望も失って
一人立ち尽くすようなとき
辛い夜を過ごすようなときも
僕が慰めてあげよう
僕はいつも君と一緒だよ
たとえ、先が見えないようなときも
そして、辛いことだらけになったとしても
荒れ狂う河に掛かる橋のように
僕がきっと何とかしてあげるから
荒れ狂う河に掛かる橋のように
僕がきっと君を助けだすから


本日、7月10日(日)は参議院議員選挙の投票日だ。
立候補した人たち、それを支援・応援するあの人この人は、皆口をそろえてこう言う。

「この国をよくしたい!」
「国民の皆様の暮らしをよくしたい!」
「私が国民の皆様の支えになりたい!チカラになりたい!」


噓偽りなく、そう思っている人。
何らかのしがらみや別の欲や目的があって“今だけ”そう主張している人。
梅雨空の下、そして炎天下の街頭で、選挙カーの屋根上で、TVカメラの前で…彼らの想いは様々だろう。

「子供達の未来をよくしたい!」
「高齢者の方々が安心して暮せる世の中を!」
「エネルギー問題、環境問題、国内外におけるあらゆる問題の解決・改善を!」


投票に行く人、何かをあきらめて選挙権を放棄する人、特に支持する立候補者も政党もなく複雑な気持ちで投票所に向かう人…様々なのだろう。

いい国とは、どんな国のことを云うのだろう?
いい暮らしとは、どんな毎日になることだろう?
どうかこの国の、この世界の明日に“希望の橋”が架かりますように。
マリアよ、この世界を嘆かないで…。

さあ、可能性に向かって立ち上がろう
一歩足を踏み出そう
今、君の光を発揮するときが来たんだ
君が望んでいた世界がもう目の前にあるんだ
その輝く未来に目を向けてみてごらんよ
そしてまだ、友達が必要なら
振り向けばいつも僕がいるさ
人生がどんなに大変なことにみえようとも
僕が何とかするから
人生がどんなに大変なことになっても
僕が君の支えになるから
大丈夫だから



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サイモン&ガーファンクル
『Bridge Over Troubled Water』

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