「本物の音楽」が持つ“繋がり”や“物語”を毎日コラム配信

TAP the POP

TAP the NEWS

Something〜ジョージ・ハリスンの最大のヒット曲はこうして生まれ、歌い継がれてきた

2024.04.20

Pocket
LINEで送る


あの娘の仕草のひとつひとつが
ほかの誰よりも強く僕をひきつける
愛をささやく時の何かが…
もうあの娘を離したくない
心からそう思う 本当に


この歌は、1969年9月にビートルズが発表したイギリス盤公式オリジナルアルバム『Abbey Road』に収録された曲であり、同年10月にシングルカットされ21枚目のオリジナルシングル曲ともなった。(※両A面曲で片面は「Come Together」)
ジョージ・ハリスンの作品で、リードボーカルもジョージがとっている。
ビートルズ時代の公式発表曲の中で唯一シングルのA面収録曲となったジョージの作品であり、ビートルズ並びに彼の代表作として知られる。
「Something in the way she moves」という曲の冒頭の歌詞は、当時アップルレコードに属していたジェームス・テイラーの楽曲のタイトルから引用されている。


ジョージは自伝の中で、この楽曲に関してこんな風に語っている。

「Something」は、ビートルズのアルバム『The Beatles(通称・ホワイトアルバム)』(1968年)のレコーディング中にピアノを使って書いたんだ。
ポールが他の曲のオーバーダビングをやっているあいだ時間があったので、誰もいないスタジオ(アビイロード第一スタジオ)へ行って書きはじめたんだ。
比較的にすらすらと書けたんだけど、中間部分をまとめるのにやや手間どったのを憶えているよ。




当時、ホワイトアルバムはすでに全曲を録り終えていたので、この曲は収録されなかった。
それでジョー・コッカーに譲り、一年後にビートルズでもレコーディングして『Abbey Road』(1969年)に収録したんだ。



このメロディーは確か、上下5音の範囲内に収まっていたはずだよ。
たいていのシンガーは自分の声域の中で無理なく唄うことができるはずだよ。
おそらく僕が作った曲の中では一番のヒット作だろうね。
僕の知る限り150種類のカヴァーバージョンが出ている。
その中でも気に入っているのは、ジェームス・ブラウンのものだね。
あれは素晴らしかった!



実はこの曲を書いた時、レイ・チャールズが唄っているところを想像していたんだけど…何年か後に本当に唄ってくれることになるなんて!



<引用元・参考文献『ジョージ・ハリスン自伝』著:ジョージ・ハリスン/訳:山川真理(河出書房新社)>


こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの活動情報です♪

【佐々木モトアキ公演スケジュール】
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12660299410.html


【佐々木モトアキ プロフィール】
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12648985123.html


Pocket
LINEで送る

あなたにおすすめ

関連するコラム

[TAP the NEWS]の最新コラム

SNSでも配信中

Pagetop ↑

トップページへ