「本物の音楽」が持つ“繋がり”や“物語”を毎日コラム配信

TAP the POP

TAP the NEWS

女性アーティストたちの才能が開花した70年代

2021.12.17

Pocket
LINEで送る

ジョニ・ミッチェル、リンダ・ロンシュタット、カーリー・サイモン、キャロル・キング、エミルー・ハリス、ボニー・レイット、オリビア・ニュートンジョン、ホイットニー・ヒューストンなどなど。
彼女たちは皆、1970年代のミュージックシーンにおいてその才能を開花させた女性アーティストである。

──それは1970年8月の出来事だった。
ニューヨークの五番街を1万人の女権運動家たちが「ブラジャーを捨てよ!」と書いたプラカードを持ってデモ行進し、『プレイボーイ』誌の編集長(ヒュー・ヘフナー)が「彼女たちは我々の天敵だ…」と嘆いたという。
それはまさに“ウイメンズリブ”の誕生の瞬間だった。
70年代に入って目立つようになってきたその運動は、センセーショナルな騒がれ方とは裏腹に、実は雇用と教育の平等を求める地道な運動でもあった。
ローンというシステムの恩恵のもと50年代まで豊かな中流家庭を営んできた家庭は、60年代に入るとインフレの影響で夫の収入だけでは生活が維持できなくなるようになる。
当時のアメリカは、ヴェトナム戦争の出費、官僚機関の膨張、巨大企業による市場支配、石油価格の上昇などが複雑に絡まりあっていて、簡単にインフレがおさまるような状況ではなかった。
そんな中、多くの人々がいったん手に入れた便利な生活を手放すことはできなかった…。
それまで家庭の中にいた主婦たちは、たとえ低賃金でも仕事を求め社会に進出するようになったという。
一方では黒人の失業率の増加の原因ともなったが、ともあれ1974年のデータによると既婚女性の4割が仕事についていたという。
ところが、家庭でも職場でも“男性中心の価値観”はいっこうに変わらなかった。
ウイメンズリブの目的は、その価値観の修正運動だったのだ。
それらの“意識の変化”は前出の女性アーティストたちの作品にも反映された。
カーリー・サイモンは「幸福のノクターン」で、結婚すると妻を鳥カゴに閉じ込めたがる男の心理をからかった。


ジョニ・ミッチェルは「私の王様」で、わがままにふるまう夫を描いた後、実生活では離婚をして自由奔放に恋愛を楽しんだ。
ジョニがこれまで浮き名を流した相手は、レナード・コーエン、ジャクソン・ブラウン、デヴィッド・クロスビー、グラハム・ナッシュ、ジェイムズ・テイラー、ジャコ・パストリアス…と数知れず。


リンダ・ロンシュタットもまたJ.D.サウザーをはじめ、カリフォルニア州知事や映画監督のジョージ・ルーカス、そしてミック・ジャガーとも浮き名を流し、当時こんな発言をして世間を驚かせた。

「車や洋服を買いかえるのに、男もそうじゃないって言える?」


素顔のリンダは、養子を二人も迎えて子育てを経験するなど“恋多き女”とは程遠い家庭的な一面も持っていたとう。
リンダは当時のウイメンズリブやフェミニズム運動を支持したが、女性が“女性らしさ”を失いつつあったことに不快感を持っていたという。

「女性運動家が男みたいな態度をとりはじめたわ!」







<引用元・参考文献『世界のポピュラー音楽史』山室紘一(ヤマハミュージックメディア)>
<引用元・参考文献『新版ロックスーパースターの軌跡』北中正和(音楽出版社)>






こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。







『山部“YAMAZEN”善次郎×佐々木モトアキ ダブルネーム弾き語りTOUR “ちょっと長い関係の歌旅2022”】


1月15日(土)八幡DELSOL café
1月22日(土)福岡ROCK食堂(昼公演)
1月22日(土)福岡ROCK食堂2階Honey Bee(夜公演)
1月23日(日)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis 
1月28日(金)東広島pasta amare 
1月29日(土)大阪 新世界ヤンチャーズ
1月30日(日)和歌山OLD TIME
2月5日(土)久留米 農と音2号店 
2月6日(日)佐賀 雷神 
2月18日(金)横浜THUMBS UP
2月19日(土)静岡・御前崎Cook House椿
2月20日(日)名古屋ROLLINGMAN
2月22日(火)金沢JealousGuy
2月23日(水・祝)新潟Mush
3月4日(金)沖縄・コザ CROSSOVER CAFE’ 614
3月5日(土)沖縄・那覇Drunk CINDERELLA
3月6日(日)沖縄・宮古島 雅歌小屋
3月19日(土)下北沢ニュー風知空知
3月20日(日)茨城・水戸Jazz Bar Bluemoods
3月21日(月・祝)埼玉・所沢MOJO
3月25日(金)広島LIVE café Jive
3月26日(土)岡山Desperado
3月27日(日)徳島Music Bar Ricky
4月15日(金)小郡ジラソーレ
4月16日(土)熊本八代7th chord 
4月17日(日)大牟田 陽炎
4月21日(木)仙台HIGHBURY
4月22日(金)福島Harvest
4月23日(土)岩手・二戸 HOUSE OF PICNIC 
4月24日(日)秋田・湯沢BASEMENT
4月30日(土)福岡Bassic.(ライブ&スペシャルスライドショー)

↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12713121312.html






【歌ものがたり2022春〜雨ニモマケズ風ニモマケズ】


1月16日(日)長崎・思案橋ブラックリスト
2月8日(火)福岡・大牟田キャラクターBAR
2月12日(土)東京・高円寺MOONSTOMP   
2月13日(土)埼玉・川越 大黒屋食堂  
2月26日(土)福岡・薬院 遊来友楽 
2月27日(日)北九州・黒崎 居酒屋 中村屋
3月12日(土)群馬・前橋 呑竜横丁  ※詳細未定
4月2日(土)兵庫・宝塚 ※会場・詳細未定
4月3日(日)京都・四条大宮高辻 夜想 ※詳細未定
4月9日(土)茨城・古河LIVESTATION ”L” ※詳細未定

↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12714724886.html





佐々木モトアキの楽曲「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です✨
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。





佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。

例えば執筆・編集のお仕事として、、、
「ロック」「ジャズ」「ブルース」「R&B」「シャンソン」「カントリーミュージック」「フォークソング」「歌謡曲」「日本の古い歌」など、ほぼオールジャンルのページ企画・特集に対応いたします。
ライブイベントの紹介・宣伝文や、アーティストの紹介文なども対応できます。
音楽以外のライティングとして、WEBページの作成・リニューアル、各種パンフレット作成に伴う「店舗のご紹介」「メニューご紹介」「企業・会社のご紹介」「商品のご紹介」などなど様々なPRに関わるお仕事も承ります。


音楽、人、食、商品、街(地域)…私たちが関わるものすべてには“ものがたり”があります。
あらゆるものに存在する、ルーツや“人の想い”を伝えながら「誰が読んでもわかりすい読み物」をお作りいたします✒︎
お気軽にご依頼のご相談・ご連絡ください♪
sasa@barubora.jp
090-2669-2666

【佐々木モトアキ プロフィール】
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12648985123.html

【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
http://www.tapthepop.net/author/sasaki

Pocket
LINEで送る

あなたにおすすめ

関連するコラム

[TAP the NEWS]の最新コラム

SNSでも配信中

Pagetop ↑

トップページへ