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Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band〜ライブ活動をやらないと宣言したビートルズ

2022.02.09

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今日、僕は新聞を読んだのさ オー・ボーイ
いっぱしの地位に上り詰めた幸運な男の話
ニュースは悲しいもののはずだったが
僕は笑うしかなかった
その写真を見たからね



「今や僕らはキリストよりも有名な存在になった。」

1966年7月、ビートルズのアメリカ公演の直後にジョン・レノンが発言した言葉である。
この発言に対して、アメリカ南部ではビートルズのレコードの排斥(はいせき)運動が起こり、白人至上主義団体・KKKはビートルズ人形を焼いて気勢をあげたという。
騒ぎを鎮めるために、ビートルズは異例の記者会見を開き、ジョンは問題となった発言に対して詫びた。
しかし、それだけでは騒動はおさまらず、その後に行なわれたメンフィス公演ではKKKが8000人を率いて会場の外で抗議デモを行い、ステージに向かってゴミを投げつけたり、場内で爆竹を鳴らしたりしたという。
行く先々でそんな“ビートルズ騒動”が続く中、彼らは“ある考え”を固めつつあったという。
アルバムでは『Rubber Soul』(1965年)や『Revolver』(1966年)で、セールス的にも音楽的にも充実した時期を過ごしながら…ツアー先での一連の騒動が、自分達の音楽と関係のないところで起こっていることに彼らは次第に不満をつのらせるようになっていたのだ。
そして1966年8月29日、サンフランシスコでの公演を最後に彼らはライブ活動を停止することを宣言したのだ。
そして翌1967年6月1日、彼らは長期間スタジオにこもって製作したアルバム『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』を発表した。



世界の有名人達のコラージュをジャケットにしたその作品の内容は実に多彩で、幻想的なドラッグソングをはじめ、反抗の歌もあれば、老いや死に向き合った内容の楽曲も収録されていた。
様々な効果音、電子音、クラシックやインド音楽の要素までを取り入れたサウンドは、まるで万華鏡のようにカラフルで華麗だった。
この時代にしては珍しく、アルバムからシングルカットされた曲は一曲もなく“アルバム全体が一つの作品”として凝った構成のもとに作られていたことから「コンセプトアルバム」という言葉が生まれたという。
1960年代の中頃には、ローリング・ストーンズのアルバム『Aftermath』(1966年)や、ボブ・ディランの『Blonde on Blonde』(1966年)や、ジェファーソン・エアプレインの『Surrealistic Pillow』(1967年)など、優れたアルバムが次々と発表され、それまでのヒット曲と穴埋め曲の寄せ集めだったアルバムのイメージを打ち破ったのだ。
そんな「コンセプトアルバム」という新しい容器を得て、ミュージシャンたちは感覚や思考をより作品に盛り込むことが可能となった。
そんな中、ビートルズが発表したこの『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』は、大人の社会から認知された最初のロックアルバムとなったのだ。
当時、タイム誌はこのアルバムを「我らの時代のバロメーター」と評したという。
このアルバムがチャートの首位を独走しているのを横目で見ながら、ビートルズの敏腕マネージャー、ブライアン・エプスタインは薬の過剰摂取によって帰らぬ人となった…。



■TAP the POP『ビートルズの敏腕マネージャーが死んだ日』

http://www.tapthepop.net/day/33709

後に“ポピュラーミュージックの歴史を塗り替えた名盤”とも言われることとなったこのアルバムが、20世紀の音楽シーンに与えた影響は計り知れなく大きかった。
邦盤がリリースされたのは一ヶ月遅れの1967年7月5日だった。
日本ではちょうどその前年あたりからビートルズに影響を受けたグループが次々に登場し人気を集めていた。
芸能誌が彼らを“グループ・サウンズ(GS)”と総称して紹介し、まさに一大ブームが起きようとしていた…。


<引用元・参考文献『新版ロックスーパースターの軌跡』北中正和(音楽出版社)>



こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。






『山部“YAMAZEN”善次郎×佐々木モトアキ ダブルネーム弾き語りTOUR “ちょっと長い関係の歌旅2022”】


1月15日(土)八幡DELSOL café
1月22日(土)福岡ROCK食堂(昼公演)
1月22日(土)福岡ROCK食堂2階Honey Bee(夜公演)
1月23日(日)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis 
1月29日(土)大阪 新世界ヤンチャーズ
1月30日(日)和歌山OLD TIME
2月5日(土)久留米 農と音2号店 
2月6日(日)佐賀 雷神 
2月18日(金)横浜THUMBS UP
2月19日(土)静岡・御前崎Cook House椿
2月20日(日)名古屋ROLLINGMAN
2月22日(火)金沢JealousGuy
2月23日(水・祝)新潟Mush
3月4日(金)沖縄・コザ CROSSOVER CAFE’ 614
3月5日(土)沖縄・那覇Drunk CINDERELLA
3月6日(日)沖縄・宮古島 雅歌小屋
3月19日(土)下北沢ニュー風知空知
3月20日(日)茨城・水戸Jazz Bar Bluemoods
3月21日(月・祝)埼玉・所沢MOJO
3月25日(金)広島LIVE café Jive
3月26日(土)岡山Desperado
3月27日(日)徳島Music Bar Ricky
4月15日(金)小郡ジラソーレ
4月16日(土)熊本八代7th chord 
4月17日(日)大牟田 陽炎
4月21日(木)仙台HIGHBURY
4月22日(金)福島Harvest
4月23日(土)岩手・二戸 HOUSE OF PICNIC 
4月24日(日)秋田・湯沢BASEMENT
4月28日(金)東広島pasta amare 
4月30日(土)福岡Bassic.(ライブ&スペシャルスライドショー)

↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12713121312.html






【歌ものがたり2022春〜雨ニモマケズ風ニモマケズ】


1月16日(日)長崎・タンゲ食堂
2月12日(土)東京・高円寺MOONSTOMP   
2月13日(日)埼玉・川越 大黒屋食堂  
2月26日(土)福岡・薬院 遊来友楽 
2月27日(日)北九州・黒崎 居酒屋 中村屋
3月8日(火)福岡・大牟田Casual Bar Version
3月12日(土)群馬・前橋 呑竜横丁 
4月2日(土)兵庫・宝塚・IL grazie
4月3日(日)京都・四条大宮高辻 夜想 
4月9日(土)茨城・古河LIVESTATION ”L” 

↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12660299410.html




佐々木モトアキの楽曲「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です✨
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。





佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。

例えば執筆・編集のお仕事として、、、
「ロック」「ジャズ」「ブルース」「R&B」「シャンソン」「カントリーミュージック」「フォークソング」「歌謡曲」「日本の古い歌」など、ほぼオールジャンルのページ企画・特集に対応いたします。
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音楽以外のライティングとして、WEBページの作成・リニューアル、各種パンフレット作成に伴う「店舗のご紹介」「メニューご紹介」「企業・会社のご紹介」「商品のご紹介」などなど様々なPRに関わるお仕事も承ります。


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あらゆるものに存在する、ルーツや“人の想い”を伝えながら「誰が読んでもわかりすい読み物」をお作りいたします✒︎
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090-2669-2666

【佐々木モトアキ プロフィール】
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【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
http://www.tapthepop.net/author/sasaki

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