「本物の音楽」が持つ“繋がり”や“物語”を毎日コラム配信

TAP the POP

TAP the NEWS

イメージの詩〜吉田拓郎の運命を切り拓いた一曲

2022.02.26

Pocket
LINEで送る


これこそはと信じれるものが
この世にあるだろうか
信じるものがあったとしても
信じないそぶり


吉田拓郎は、鹿児島出身の広島育ちである。
彼は高校時代からバンド活動を始め、1968年に広島フォーク村を結成して本格的に音楽キャリアをスタートさせる。
当時、大学4年生だった彼は河合楽器からの就職内定を受けながらも、音楽の道で食べてゆく夢を捨てきれずにいたという。
1970年になって、フォーク村の仲間たちとオムニバスアルバム『古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう』を自主制作し、注目を集めるようになる。
そして同年の6月1日、彼は23歳にしてこの「イメージの詩」と「マークII」をカップリングしたシングルでエレックレコードからデビューを果たす。
この歌は、若き日の拓郎がボブ・ディランの「Desolation Row(廃墟の街)」にインスパイアされて作ったという。
吉田拓郎と広島フォーク村は、この一曲によって世に知られるようになったと言っても過言ではない。
拓郎にとっては、まさに運命を切り拓いた一曲なのだ。


60年代後半から70年代と言えば…燻りつづける学園紛争の熱と共に、若者たちの間ではベトナム反戦、安保反対の嵐が吹き荒れていた時代。
そんな時代を背景に、若者たちが“フォークの神様”と崇めたのが岡林信康だった。
当時、“反体制の英雄”として祭り上げられた岡林を、新聞は芸能欄ではなく社会面で取り上げていたという。
岡林を中心とする関西フォーク勢は、演歌や歌謡曲にはない思想性に付加価値を持つようになる。
こうして一気に隆盛していったフォークミュージック界における“次の英雄”として登場したのが吉田拓郎だった。
若くして時代の寵児になった彼だったが…デビュー直後は“下積み生活”も経験したという。
拓郎自らレコードの梱包作業を行い、トラックに積み込んでレコード店を回り、ステレオなどの新商品の全国キャンペーンに帯同して店頭で歌うこともあった。
ある時はミカン箱の上で歌い、ある時は子供審査員に審査され、またある時はNHKのオーディションに落とされるなどなど…新人アーティスト吉田拓郎は、それでも腐らずにこの歌を届けて回ったという。
エレックレコードの専務兼プロデューサーだった浅野勇は「イメージの詩」を初めて耳にしたときの気持ちを鮮明に憶えていた。

「この男に賭けてみよう!ひょっとしたら大変な男になるかもしれない!少なくとも一年や二年賭けてみる価値のある男だろう!この歌で彼をデビューさせるための結論を出すのに時間はかかりませんでした。」

古い船には新しい水夫が
乗り込んで行くだろう
古い船をいま 動かせるのは
古い水夫じゃないだろう


この歌のオリジナルバージョンは42番まであるという。
レコーディングされ、一般的に知られているのはいわゆる“ダイジェスト版”なのだ。
拓郎はこの長い歌を唄い上げる際(時に応じて)歌詞を付け加えるという。
それにどんな意味があるのか?どんな想いをもってのことなのか?
ディランがそうであるように、当時の拓郎もまた多くを語ることはなかった。
この歌が誕生して約50年の時が流れた。
昭和から平成へ、そして平成から令和へ。
変わりゆくもの、変わらないもの…そして我々が忘れてはいけないものを、吉田拓郎という詩人が教えてくれる。


<引用元・参考文献『フォーク名曲事典300曲』/富澤一誠(ヤマハミュージックメディア)>






こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。






『山部“YAMAZEN”善次郎×佐々木モトアキ ダブルネーム弾き語りTOUR “ちょっと長い関係の歌旅2022”】


1月15日(土)八幡DELSOL café
1月22日(土)福岡ROCK食堂(昼公演)
1月22日(土)福岡ROCK食堂2階Honey Bee(夜公演)
1月23日(日)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis 
1月29日(土)大阪 新世界ヤンチャーズ
1月30日(日)和歌山OLD TIME
2月5日(土)久留米 農と音2号店 
2月6日(日)佐賀 雷神 
2月18日(金)横浜THUMBS UP
2月19日(土)静岡・御前崎Cook House椿
2月20日(日)名古屋ROLLINGMAN
2月22日(火)金沢JealousGuy
2月23日(水・祝)新潟Mush
3月4日(金)沖縄・コザ CROSSOVER CAFE’ 614
3月5日(土)沖縄・那覇Drunk CINDERELLA
3月6日(日)沖縄・宮古島 雅歌小屋
3月19日(土)下北沢ニュー風知空知
3月20日(日)茨城・水戸Jazz Bar Bluemoods
3月21日(月・祝)埼玉・所沢MOJO
3月25日(金)広島LIVE café Jive
3月26日(土)岡山Desperado
3月27日(日)徳島Music Bar Ricky
4月15日(金)小郡ジラソーレ
4月16日(土)熊本八代7th chord 
4月17日(日)大牟田 陽炎
4月21日(木)仙台HIGHBURY
4月22日(金)福島Harvest
4月23日(土)岩手・二戸 HOUSE OF PICNIC 
4月24日(日)秋田・湯沢BASEMENT
4月28日(金)東広島pasta amare 
4月30日(土)福岡Bassic.(ライブ&スペシャルスライドショー)

↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12713121312.html






【歌ものがたり2022春〜雨ニモマケズ風ニモマケズ】


1月16日(日)長崎・タンゲ食堂
2月12日(土)東京・高円寺MOONSTOMP   
2月13日(日)埼玉・川越 大黒屋食堂  
2月26日(土)福岡・薬院 遊来友楽 
2月27日(日)北九州・黒崎 居酒屋 中村屋
3月8日(火)福岡・大牟田Casual Bar Version
3月12日(土)群馬・前橋 呑竜横丁 
4月2日(土)兵庫・宝塚・IL grazie
4月3日(日)京都・四条大宮高辻 夜想 
4月9日(土)茨城・古河LIVESTATION ”L” 

↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12660299410.html




佐々木モトアキの楽曲「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です✨
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。





佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。

例えば執筆・編集のお仕事として、、、
「ロック」「ジャズ」「ブルース」「R&B」「シャンソン」「カントリーミュージック」「フォークソング」「歌謡曲」「日本の古い歌」など、ほぼオールジャンルのページ企画・特集に対応いたします。
ライブイベントの紹介・宣伝文や、アーティストの紹介文なども対応できます。
音楽以外のライティングとして、WEBページの作成・リニューアル、各種パンフレット作成に伴う「店舗のご紹介」「メニューご紹介」「企業・会社のご紹介」「商品のご紹介」などなど様々なPRに関わるお仕事も承ります。


音楽、人、食、商品、街(地域)…私たちが関わるものすべてには“ものがたり”があります。
あらゆるものに存在する、ルーツや“人の想い”を伝えながら「誰が読んでもわかりすい読み物」をお作りいたします✒︎
お気軽にご依頼のご相談・ご連絡ください♪
sasa@barubora.jp
090-2669-2666

【佐々木モトアキ プロフィール】
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12648985123.html

【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
http://www.tapthepop.net/author/sasaki

Pocket
LINEで送る

あなたにおすすめ

関連するコラム

[TAP the NEWS]の最新コラム

SNSでも配信中

Pagetop ↑

トップページへ