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KISSのジーン・シモンズが初めて火を吹いた日

2021.09.03

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1973年9月下旬、KISSはいよいよデビューアルバムのレコーディングをスタートさせる。
54丁目とブロードウェイが交わる場所にあるベル・サウンド・スタジオという小汚い二流スタジオだった。
ジーン・シモンズは当時のことを鮮明に憶えていた。

「スタジオでの仕事はてきぱきと進められた。俺たちは全員同じ部屋に入ってかなりの速さで録音を終えた。あの時はほとんどオーヴァーダブもやらなかったよ。」


こうしてレコーディングが完了し、バンドはジャケット用の写真撮影も済ませた。
リリース後に予定されていたツアーに向けてミーティングが行われた。
事務所の会議室でニール・ボガート(キッスが初めてレコード契約を交わしたカサブランカ・レコードの創立者)がメンバーにこんな提案をしてきた。

「ドラムセットが宙に浮いたりする舞台技術があるのだがやってみないか?それと、メンバーの誰かが口から火を吹くパフォーマンスはどうだろう?」


翌日、事務所には早速マジシャンが呼ばれ、彼らの目の前で勢いよく火吹き芸を披露した。

「これを誰がやる?メンバーは明らかに嫌がっていたよ。誰も希望者はいない…その時、俺の好奇心がムクムクと頭をもたげたんだ。俺がやる!そう言って俺は右手をあげた。それで決まったんだ。」


1973年の12月31日、彼らはニューヨークのアカデミー・オブ・ミュージックで行われたライブに出演した。
それはデビューアルバムが発売される直前のプロモーションの一環だった。
この日はイギー・アンド・ザ・ストゥージズとブルー・オイスター・カルトをメインアクトに、イギリスのバンド、フレイミング・ユースやニューヨークの地元のティーンエイジ・ラストらも出演した大規模な大晦日コンサートだった。

「4000人を前に俺たちに与えられた演奏時間は30分だけだった。ド派手な衣装に身を包み、俺たちが登場しただけで観衆は大喜びだった。ポールが一曲目の“Deuce”のイントロを弾いた瞬間ホールが揺れだした。」



曲が進むにつれて観客たちは彼らの勢いに巻き込まれていくようだった。
3曲目の「Firehouse」では、舞台に大量のスモークが焚かれ、サイレンが鳴り響く演出が施された。
ジーン・シモンズが剣の形をした種火を手にすると、客席から悲鳴のような歓声が沸き起こった。
ジーンの口には灯油が仕込まれている。
一歩一歩ゆっくりと舞台の中央へと足を進めて…たっぷりと視線を引きつけたところでジーンが種火に灯油を吹きかける。

「ブワァ〜〜〜〜〜〜!!!!!!」


次の瞬間、オーディエンスは総立ちで拳を突き上げ、会場は興奮の坩堝と化した。

「俺は仁王立ちだった。歓声が心地よくてたまらなかったよ。数秒後、俺の周りに異臭が立ち込めた。スタッフが駆け寄ってきて俺の頭を濡れたタオルで包もうとしてきた。晴れ舞台を飾るために、これでもかと吹きかけておいたヘアスプレーに火がついていたんだ。客はそれを見てさらに興奮していたよ。」



数週間後、イギリスの音楽誌『サウンズ』に、世界各地で大晦日に行われた年越しコンサートのレポートが掲載されていた。
KISSの写真はジーンの“火吹き”と共に大きく取り上げられていた。
その日以降、彼らがステージに登場すると客席から凄まじい歓声が上がるようになったという。
それはまさにKISSの人気に“火が点いた”瞬間だった。


1974年2月8日、設立されたばかりのカサブランカ・レコードから彼らの記念すべき1stアルバム『KISS(地獄からの使者〜キッス・ファースト)』がリリースされる。
デビュー当初は、そのインパクトの強いメイキャップのせいもあって色物系バンドとして扱われていた彼らだったが、コツコツと全米ツアーを行う中、テレビ番組『In Concert』や『The Mike Douglas Show』に出演し、多くのロックファンの心を掴んでゆく…


<引用元・参考文献『ポール・スタンレー自伝 モンスター 仮面の告白』ポール・スタンレー(著)ティム・モア(著),増田勇一(監修)迫田はつみ(翻訳)/ シンコーミュージック>

<引用元・参考文献『KISS AND MAKE‐UP―ジーン・シモンズ自伝』ジーン・シモンズ(著)大谷淳(翻訳)/シンコーミュージック>



こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。






【佐々木モトアキ独り唄いTOUR“歌ものがたり2021”秋冬】


9月11日(土)金沢JealousGuy
9月12日(日)富山(高岡)GOOD FELLOWS
9月17日(金)北海道(恵庭)Mojo Hand
9月18日(土)北海道(札幌)SALINAS
9月19日(日)北海道(苫小牧)M’s Garden
9月20日(月・祝)北海道(旭川)Live Snack &.
9月22日(水)北海道(札幌)LOG  
10月2日(土)茨城(古河)三和ふるさとの森
10月3日(日)新潟Live Bar Mush
10月8日(金)東広島pasta amare
10月9日(土)山口(下関)T-Gumbo
10月10日(日)福岡(雑餉隈)@-yaya GARAGE
10月16日(土)茨城(古河)Live studio音出事
10月23日(土)吉祥寺Rock Joint GB
10月30日(土)福岡Public Bar Bassic.
10月31日(日)熊本(八代)bar 7th chord
11月3日(水・祝)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis  11月7日(日)徳島 デラシネ
11月12日(金)小倉Bar Disa
11月13日(土)広島OK鉄板
11月14日(日)大分(宇佐)音小屋REBOOT
11月20日(土)二戸FREED
11月21日(日)八戸FLAT 
11月22日(月)青森 Be on space222トラスト
11月23日(火・祝)秋田カウンターアクション
11月27日(土)下北沢ニュー風知空知
12月3日(金)名古屋ローリングマン
12月4日(土)岡山Desperado
12月5日(日)大阪 大きな輪
12月11日(土)福岡NIKAI 
12月12日(日)大牟田 陽炎
12月18日(土)所沢 MOJO


↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12692844619.html




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人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
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佐々木モトアキ
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