I see you , You see me
たわいもないこと 話しながら
眠たくなってきたなら 眠ってもいいから

子どもの頃の話を聞かせて
これから始まる 未来の事も

（「I see you , You see me ～足湯のうた～」より）

ギターを抱えて全国各地を旅するシンガー・ソングライターのおおはた雄一。幅広いリスナー層より支持を集めるバンド、チャットモンチーのベーシストとして活動する福岡晃子。二人によって結成されたユニット〈くもゆき〉。

教育大学に通っていた経歴を持つ福岡が、子どもも大人も一緒に楽しめる音楽を送り出すソングライティング・チームを作りたいという思いから、親交のあったおおはたとともに2013年8月に結成。くもゆきとしてのライブ活動や、気心の知れたミュージシャンたちとのセッションを展開しながらレパートリーを増やしていき、翌年4月には、NHK Eテレ『おかあさんといっしょ』の4がつのうたとして「じゃくじゃくあまのじゃく」の作曲と演奏を担当。そして、8月5日にファースト・アルバム『くもゆきのいろ』をリリースした。

くもゆきが取り上げるテーマは、ぎょうざにフライパンにほうきに風邪にぜんそく……と、小さな子どもたちにとっても身近にあるものが多い。そんな身の回りにある題材を切り口に、世代を越えて共感できるさまざまな感情を物語にして紡いでいく。おおはたと福岡の詞・曲の他にも、「じゃくじゃくあまのじゃく」の作詞を担当した脚本家のふじきみつ彦をはじめ、大宮エリー、依布サラサなども詞を提供している。

フォーク、カントリーをベーシックとした大人も唸る渋いバンド・サウンドを響かせながらも、バケツのような日用品など自由気ままに取り入れられた楽器たちのカラフルな音色が随所に散りばめられ、さらには詩の朗読やコントのようなかけあい、福岡の地元でもある徳島の阿波踊りなんかも飛び出してきたりと、二人の遊び心が存分にあふれた楽しい一枚となっている。

くもゆき
『くもゆきのいろ』

（なりゆきレコード / SMALLER RECORDINGS）

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