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浦朋恵──幻惑的なトロピカル音楽を描く、ナニワのバリトン・サックス娘

2015.07.06

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真夏の蒸し暑い夜。寝汗をだくだくかきながら夢想する、どこか南の国のダウンタウン──生温く重たい空気、暗闇に妖しく点滅する街灯、何かが発酵したような甘ったるい薫り、くぐもって聴こえるダンス・ミュージック──浦朋恵『ナツメヤシの指』は、聴き手を一瞬にしてトリップさせるような、幻惑的なトロピカル・ミュージックが詰まっている。

1981年生まれ。現在は大阪を拠点に活動するバリトン・サックス、クラリネット奏者。大学時代から演奏活動をはじめ、その後渡米してクレズマー・クラリネット奏者に師事し腕を磨いてきた彼女は、2010年に『Rockin’ At The 1,000,000 Restaurants』でソロ・デビュー。その後コンスタントに作品を発表し続けながら、ムッシュかまやつ、EGO-WRAPPIN’、ハナレグミ、cero、伊東ゆかり、チャラン・ポ・ランタンなど多くのミュージシャンのサポートとしても活躍してきた。

2年ぶりとなるオリジナル・アルバム『ナツメヤシの指』は、エマーソン北村、伊藤大地(SAKEROCK)、田村玄一(リトル・テンポ、ロンサム・ストリングス、KIRINJI)をはじめ、ジェントル・フォレスト・ジャズ・バンド、川上つよしと彼のムードメイカーズのメンバーなどが数多くの個性派ミュージシャンたちが参加。スカ/レゲエ、カリプソ、ファンク、リズム&ブルース、ディスコ、クレズマーなどを消化しながら、仕上がりはエキゾチックでいて実にコンテンポラリーなダンス・ミュージックに着地させているのが面白い。松竹谷清とのデュエットによる「それがいい、と思う」など、数曲収録されたオリジナルの日本語詞による小唄的ナンバーもニヤリとさせられる『ナツメヤシの指』。いかがわしくも、とびきりロマンチックなアルバムだ。


浦朋恵『ナツメヤシの指』

浦朋恵
『ナツメヤシの指』

(P-Vine)


浦朋恵 official website
http://www.uratomoe.com/

浦朋恵「ツライ&クビー」

LIVE SCHEDULE
7月10日(金)大阪・東梅田ムジカジャポニカ

『ムジカでお見合い〜T字路sとマダムギター』
出演:T字路s/マダムギター(長見順:g.vo/岡地曙裕:ds
ゲスト:浦朋恵:b.sax

7月19日(日)広島・OTIS!
スペシャルなツーマン2days
出演:エマーソン北村 x 浦朋恵 & THE FUN BOY FIVE

7月20日(祝)広島・尾道 やまねこカフェ
スペシャルなツーマン2days
出演:エマーソン北村 x 浦朋恵 & THE FUN BOY FIVE

7月27日(月)東京・下北沢THREE
浦朋恵 NEW ALBUM 『ナツメヤシの指』発売記念パーティー

出演:浦朋恵(bs,vo) 、エマーソン北村(org)、秋広真一郎(g)、八木橋恒治(g)、服部将典(b)、伊藤大地(ds)、モッチェ永井(g,vo)
DJ : ウラちゃん、ウメちゃん

詳細は 浦朋恵 official website をご確認ください。

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