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杉瀬陽子──しなやかな歌声で物語とメッセージを紡ぐ、期待のシンガー・ソングライター

2015.07.20

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祈る声に耳も貸さず 悩む事も赦されずに
契りは今 黒い墨で 躊躇いなく 塗りつぶされる
方舟も 蜘蛛の糸も 僕らを落とし 遠い彼方へ消えてゆく
この闇の虚しさに敵うなら 残された悲しみよ 愛を孕め
(「悲しみよ、愛を孕め」より)

2011年にファースト・アルバム『音画』でデビューした、シンガー・ソングライターの杉瀬陽子。奇妙礼太郎やHARCOの作品でも、繊細かつ表現力豊かなやさしい歌声が注目を集めてきた彼女が、約2年ぶり3作目となるアルバム『肖像』をリリースした。

中森泰弘(ヒックスヴィル)、伊賀航、安宅浩司ら腕利きのミュージシャンたちが参加したアルバム『肖像』は、これまでの作品で描かれてきたノスタルジックな世界観を踏襲しながらも、新たな魅力を感じさせる作品となった。

そのひとつはサウンド面の変化。「マドロスの小瓶」や「キャンディ」(原田真二カバー)など、ここ最近で聴き手として興味を持っているラグタイムやジャグなどからの影響を反映したアレンジや、また十代の頃のルーツだというクイーン好きの側面が表れた「Dear Alessi」など、堀込泰行(ex.キリンジ)が作曲とコーラスで参加した流麗なポップス「五月雨ニ鳥」など、バラエティに富んだアプローチを見せる。

聴き手に豊かな情景を想起させる楽曲が並ぶが、中でもハイライトとなるのが、終盤のバラード「悲しみよ、愛を孕め」。前2作に収録された「瞬きする間にサヨウナラ」「遠雷」に続き、平和への祈りを強く込めた渾身の1曲となった。

叙情的な色彩で描かれた風景に、たしかな筆致で物語とメッセージを刻んでいく、杉瀬陽子の歌。その歌声は、雲間から射し込む光のように、迷える世界をやさしく包んでくれるようだ。


杉瀬陽子『肖像』

杉瀬陽子
『肖像』

(Happiness Records)


杉瀬陽子 official website
http://sugiseyoko.com/


Live Schedule
杉瀬陽子 3rdアルバム『肖像』レコ発ワンマンライブ

8月7日(金)大阪・梅田 umeda AKASO
10月24日(土)東京・渋谷Last Waltz by shiosai 

その他
7月25日(土)TSUTAYA TOKYO ROPPONGI 2Fイベントスペース(フリーミニライブ)
7月25日(土)東京・高円寺メウノータ
8月8日(土)広島・Lush Life(w/椎名純平、石川コウ)
8月29・30日(土・日)群馬・無印良品カンパーニャ嬬恋キャンプ場(w/高野寛、INO hidefum、JOHNSONS MOTORCAR、ショコラ&アキト、おおはた雄一、クボタタケシ)
9月6日(日)兵庫・神戸 KIITO(w/トクマルシューゴ、二階堂和美、コトリンゴ、WATER WATER CAMEL、三田村管打団?、ショピン、キセル 他)
9月29日(火)京都・磔磔(w/太陽バンド、中村佳穂 他)

詳細は杉瀬陽子 official websiteを参照ください。

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