ベースのオオホリマサキを中心に2009年に結成されたスカ・バンド、Cubetone（キューブトーン）。当初はインスト曲をメインに活動していたが、2012年にボーカリストとして美波が加入したことで、バンドは大きく舵を切った。スカ／ロックステディをファウンデーションとしながら、カリプソ、ラテン、ブラジル音楽などを消化したサウンドと、表情豊かな美波の歌声を前面に打ち出した歌ものポップスとして、新たな可能性を追究していく。

2013年にはファースト・アルバム『Ones in town』をリリース。翌年にはフジロックの〈ROOKIE A GO-GO〉に選出され、スカ・シーンの枠を超えて広く支持を集めるようになった彼ら。2015年9月に、約2年ぶりとなるセカンド・アルバム『Cinema paradiso』を完成させた。

美波のシャウトとともにはじまる、ハッピーなスウィング・チューン「Mrs.Monroe」で幕開けする『Cinema paradiso』は、楽曲ごとに様々なスタイルの映画をイメージし曲作りが進められたという。実は前作発表後に大きなメンバー・チェンジを経験したというCubetoneだが、新体制となってからライブを重ね、じっくりとアンサンブルを熟成させてきた跡が窺える、充実の聴きごたえとなった。ロマンチックでスウィートな楽曲が並ぶ本作を聴き終えれば、爽やかで、だけどちょっぴりほろ苦いような、幸せな余韻に包まれることだろう。

“Cubetone
『Cinema paradiso』

（TOWER RECORDS）

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