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玉手初美──アンプ直結のフェンダー ムスタングをかき鳴らし激情を叫ぶ、女性シンガー・ソングライター

2016.12.06

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まずはこの映像を観てほしい。


フェンダー ムスタングをマーシャルアンプに直結して、やり場のない怒りや悲しみをギターとマイクロフォンにぶつける──ロックンロールに、これ以上なにが必要だろうか。

江戸川区出身、現在20歳のシンガー・ソングライター、玉手初美。路上ライブなどを中心に活動していたという彼女。その強烈な歌とギターに出会い、その才能に惚れ込んだドラマーのオータコージ(曽我部恵一BAND、L.E.D.、OishiiOishii、□□□ 他)がプロデュースを買って出て、出会ってからわずか半年で完成したのが、発表当時17歳の2014年にリリースされたファースト・ミニ・アルバムとなる『遺書』だ。とても十代の女性とは思えないほどに、激しくドライブするギター。キャリアも豊富な凄腕ドラマーと十二分に渡り合う、まさにガチンコ勝負のセッションが展開されている。

彼女と同世代には甘酸っぱい恋愛模様や、仲間同士の友情といった十代のリアルな感情(と称されるもの)を歌う女性シンガーやガールズ・バンドも多いが、玉手の歌から見えてくるのはそんな〈リアル〉からも疎外感を覚えながら日々を送る女の子の姿。また、横並びの〈個性〉に染まって悦に入ってる同世代すらも唾棄しながら街を歩く姿──家庭にも、学校にも、バイト先にも、街のどこにも居場所を見つけられない一人の女の子が、指から血が流れるほどにギターをかき鳴らして、喉を嗄らしてシャウトしている時だけ、自分の存在を確認できる。玉手初美の『遺書』は、そんな悩める日常を切り取ったドキュメントであり、ロックンロールで過去の自分に決別をつけようともがき苦しむ女性の人生を描いていく。

2015年7月には同じくオータコージのプロデュースにより、セカンド・ミニ・アルバム『細胞』を発表。さらに現在はベースのだーはらを加えたトリオ編成でのライブを展開。スリリングな緊張感はそのままにサウンド面の魅力もグッと増したセッションは、玉手初美が身体の奥底から吐き出す感情をエモーショナルに増幅させていく。

2016年12月10日には玉手初美にとって初のワンマンライブが開催。しかし、前売チケットが8枚しか売れていないということで、12月6日(火)20時から、都内各所にて24時間路上フリーライブを敢行してチケットを手売りしていくという。そんな破天荒な活動も行ってしまう部分も含めて、注目していきたい逸材だ。


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玉手初美『細胞』

(COCONOE RECORDS)


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玉手初美『遺書』

(COCONOE RECORDS)


玉手初美 official website
http://tamatebako.org




玉手初美 衝撃の24時間路上フリーライブ
2016年12月6日(火)20時~12月7日(水)20時
都内各所にて開催(新宿駅南口でスタート予定)
*場所などは玉手初美Twitterにて随時更新予定

玉手初美 ワンマンライブ
2016年12月10日(土)東京・下北沢DaisyBar
玉手初美 w/オータコージ、だーはら
詳細は玉手初美 official websiteを参照ください。

*本コラムは2014年6月16日に初回公開したものに加筆修正したものです。

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