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サンダーキャット──単独来日公演も完売!LA音楽シーンの鍵を握る超絶技巧ベーシスト

2017.04.17

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4月末に初の単独来日公演を行う、サンダーキャットことステファン・ブルーナー(全公演ソールドアウト!)。これまでにフライング・ロータス、エリカ・バドゥのバンドのベーシストとしても来日しているLA出身・現在32歳の彼は、ダイアナ・ロス、テンプテーションズらと共演し、ソウル/ファンク、ジャズ・シーンで活躍してきたドラマー=ロナルド・ブルーナー・シニアを父に持ち、兄のロナルド・ブルーナーJr.はリー・リトナーやマーカス・ミラーなどジャズ/フュージョンのビッグ・ネームと多数共演し、カマシ・ワシントンのバンドにも参加するドラマー、弟のジャミール・ブルーナーはジ・インターネットのキーボード奏者としても活躍……という音楽一家に育つ。

16歳の時に兄のロナルド・ブルーナーJr.とともにスラッシュメタル/ミクスチャー・バンドのスイサイダル・テンデンシーズに加入。バンド活動と並行して、多岐にわたる音楽性と超絶技巧のプレイを武器に数々のセッションに参加してきた。2011年にはファースト・ソロ・アルバムをリリース。その後も、フライング・ロータス『You’re Dead!』、ケンドリック・ラマー『To Pimp a Butterfly』、カマシ・ワシントン『The Epic』といった話題作に参加し、大きく貢献。今やLAの音楽シーンのキーマンといえる存在だ。


今年2月に発売されたばかりのサード・ソロ・アルバム『Drunk』は、先述したケンドリック・ラマー、フライング・ロータス、カマシ・ワシントンといった盟友に加え、昔から共演することが夢だったというファレル・ウィリアムスや、LA音楽シーンの先達であり彼自身が尊敬してやまないミュージシャンだと公言するケニー・ロギンスとマイケル・マクドナルドらが参加。

彼がこれまでに奏でてきたジャズ/フュージョン、R&B、ヒップホップ、ファンクを基軸としながらも、ボーカリストとしての比重も増してポップな印象をより強くした本作。サンダーキャットを筆頭にしたプレイヤー陣の圧倒的な演奏力で聴かせる生演奏と、打ち込みやエフェクトがスリリングに融合したサウンドは、6弦ベースが唸りまくる超高速ファンクが駆け抜けたかと思えば、メロウなAORからサイケな風合いの歌モノ、80年代の薫りを感じさせるポップスやエレクトロニカと、多彩な曲調を矢継ぎ早に繰り出していく。西海岸音楽の縦軸と横軸を自由に泳ぎまくる風通しの良さを感じさせながら、サンダーキャットという人物の偏執的なこだわりを聴き手の脳裏にしっかりと焼き付けていく、濃密な聴き応えを味わえる作品だ。

サンダーキャット『Drunk』

サンダーキャット
『Drunk』

(Beatink)


official website
http://brainfeeder.net/thundercat/
http://www.beatink.com/Labels/Brainfeeder/Thundercat/BRC-542/


THUNDERCAT presents “DRUNK” JAPAN TOUR
2017年4月27日(木)東京・恵比寿 LIQUIDROOM
2017年4月28日(金)愛知・名古屋 BLUE NOTE
2017年4月29日(祝) 京都・京都 METRO
2017年4月30日(日)大阪・東心斎橋Conpass
*全公演SOLD OUT!
詳細はLabel official siteを参照ください。

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