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モッチェ永井──〈2010年代の坂本九〉と呼びたくなる、朗らかでちょっぴり寂しげな歌声

2017.06.05

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大きな身体に大らかな歌声を響かせては、日々の暮らしの小さな幸せや、ちょっとした悩みを拾い上げて歌にしていく、シンガー・ソングライターのモッチェ永井。明るい朗らかな歌声の向こうに、どこかせつなさや寂しさ、そして男の純情なんてものを感じさせてくれるのが、彼の魅力だ。

2015年に自らの名前を冠したデビュー・アルバムをリリース後は、弾き語りでのライブを中心に活動を続ける一方で、バリトンサックス奏者=浦朋恵とジャマイカ音楽をベースにしたスキヤキスを結成。また、2016年にはチャーべこと松田岳二率いる〈LEARNERS〉とのコラボによる7インチシングル「二人の愛ランド/まばたきしてるうちに」をリリースするなど、表現の幅を着実に広げてきた。

セカンド・アルバムとなる『Yeh! Yeh!』は、前述のシングルでプロデュースを手掛けた松田岳二が引き続き担当。LEARNERSやKONCOS、FRONTIER BACKYARDメンバーをはじめ、前作にも参加したサックス奏者の上野まこと率いるジャマイカン・ジャズ・コンボ〈ズビズビズー〉の面々や、ブギウギ・ピアノの荒井伝太などバラエティ豊かなサポート陣がレコーディングに参加。これまでの持ち味であったリズム&ブルースやジャイヴ、ジャマイカ音楽のエッセンスは残しつつも、ロカビリーやロックンロール、50〜60年代ポップスなど、新たなアプローチも果敢に取り入れたチャーべのプロデュース・ワークが光る。そんなカラフルなサウンドを次々に着こなしていくほどに、モッチェの歌の魅力はますます深い味わいを増していくのが面白い。中でもLEARNERSのギタリストである堀口チエと、以前モッチェが在籍していたスカ・バンドでも活動を共にしたドラマーの北野原光生は、今回のアルバム制作を前後して〈モッチェ永井とテンダリーズ〉という名義でライブ活動も開始。以前ベーシストとしても活躍していたモッチェが、エレキベースを抱えて、堀口チエがギンギンにグレッチを弾きまくるロックンロール・ナンバーは痛快だ。

本人も目標として公言しているが、モッチェ永井はもしかしたら本当に〈2010年代の坂本九〉のような歌い手として、さまざまな世代に愛される存在になれるかもしれない。アルバム『Yeh! Yeh!』は、そんな夢を見させてくれる作品だ。


モッチェ永井『Yeh! Yeh!』

モッチェ永井
『Yeh! Yeh!』

(Hanx Records / VIVID SOUND)


official website
http://hanx-inc.com/records/mocche-nagai/


Live Schedule
6月11日(日)東京・渋谷 RubyRoom
モッチェ永井 with ZOO BE ZOO BE ZOO
(w/雨ふらしカルテット、TheCavemans)

6月17日(土)東京・下北沢BASEMENT BAR & Three
モッチェ永井&TENDERLY’S + Tucker
 (w/The Kingstompers、RISINGTONES、BRAVE LION、THE JAPONICANS、beat sunset、Tropicos)

詳細はモッチェ永井official websiteを参照ください。

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