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柴田聡子──独特な歌声と言語感覚が魅力のシンガー・ソングライター、岸田繁ら豪華ゲストを迎えた新作

2017.06.13

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新幹線の窓から富士山が見えた
富士山見るのははじめてだった
新幹線には何度も乗ってたけれど
富士山見るのははじめてだった

あいつなんかもう友達じゃないや
そう思ってるんだろうな
そう思ってるんだろうな
泣きたいほうが涙こらえて
富士山見れてうれしかった
いなか者だからね

(「スプライト・フォー・ユー」より)


鈴を振るような歌声と、イノセントな歌い回し。やさしく可憐な印象を漂わせるかと思えば、狂気や毒気がところどころに顔を出す。一度耳にすれば、確実に心に残ってしまうであろう独特な歌と言葉を味わわせてくれるのが、シンガー・ソングライターの柴田聡子だ。

1986年札幌生まれの彼女は、上京後、2010年からギターの弾き語りでライブ活動を開始。2012年に三沢洋紀プロデュースによる1stアルバム『しばたさとこ島』を発表。2015年には山本精一をプロデューサーに迎えた3rdアルバム『柴田聡子』をリリース。2016年に初の詩集『さばーく』を発表すると、第5回エルスール財団新人賞 現代詩部門を受賞、詩人としての評価も高い。

今年5月にリリースされたばかりの、4作目となるアルバム『愛の休日』は、岸田繁(くるり)と山本精一がプロデュースを手掛けた楽曲を含む、13曲を収録。伊藤大地、かわいしのぶ、石橋英子、ゴンドウトモヒコ、どついたるねんのメンバーなど、個性あふれるミュージシャンがこぞって集い制作された楽曲は、バンド・サウンドから弾き語り、あるいはテクノなトラックまで、表現の振れ幅をグッと広げたカラフルなサウンドが楽しい。以前、彼女の弾き語りライブを観た時、ギター演奏のセオリーなどはお構いなしに、歌にあわせて自由奔放に爪弾いていく様に心を掴まれたのだが、ゲスト・ミュージシャンを迎えたサウンドも、彼女の歌の奔放な魅力を実によく引き出している。柴田聡子の歌と言葉に潜む様々な感情が、よりビビッドな色合いをまとって表出した『愛の休日』は、クセになる聴き応えのポップ・アルバムだ。

5年もすれば髪も伸びるよ
顔つきだって変わってしまうよ
女らしくなったって言われてみても
男やってたつもりもないけど

恋にうつつを抜かし尽くして
抜かすついでにちょっと転んで
季節は来るより行くばっかりで
犬も食わない幸せな朝

(「遊んで暮らして」より)



柴田聡子『愛の休日』

柴田聡子
『愛の休日』

(P-Vine)


official website
http://shibatasatoko.com/


柴田聡子 ツアー2017 ”愛の休日” 
6月16日(金)京都 UrBANGUILD
6月17日(土)大阪 FOLK old book store
6月18日(日)富山 Hotori × ほとり座
6月19日(月)富山 スケッチ
6月20日(火)愛知 金山ブラジルコーヒー(w/Gofish)
6月24日(土)神奈川 鎌倉moln
6月27日(火)秋田 café Epice
*終了分は割愛

柴田聡子 ツアー2017 ”愛の休日” FINAL
7月6日(木) 東京 SHIBUYA CLUB QUATTRO
出演:柴田聡子 (BAND SET)

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