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中山うり──ボーダレスでカラフルなサウンドで描く、11篇の歌物語

2018.04.09

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これは夢の入り口か 音楽隊はうたう
白い花で顔をうずめて僕はいくよ

誰かが呼んでいる 僕の名前を
まぶしいよ ああ疲れたなあ 少し眠らせて
(「夢ノイリグチ」より)


昨年デビュー10周年を迎えた、シンガー・ソングライター、中山うり。デビュー当初からのスタイルであるアコーディオンの弾き語りを中心に、トランペットにギター、ピアノなどさまざまな楽器を奏でながら、独特の歌世界を描いてきた彼女。

2012年発表の『ホロホロ』からはセルフ・プロデュースによるアルバムをコンスタントにリリースしていて、2015年には新旧曲を織り交ぜた初のギター弾き語りアルバム『ぼっち』を発表。また全国各地をツアーで飛び回る他、Eテレ『シャキーン!』への楽曲提供やCM音楽も多数手がけるなど、とても充実した10年を送ってきた。

2年ぶり10作目となるニュー・アルバム『カルデラ』は、KIRINJIやリトル・テンポで活躍する田村玄一(ペダルスティール)や、最近はbonobosやリトル・テンポのメンバーとしての活動や、畠山美由紀のサポートなどでも活躍する小池龍平(ギター)、星野源やアン・サリー、バンバンバザールのサポートなどで活躍するジャズピアニスト・小林創など、多彩なゲストとともにレコーディング。

アイリッシュ風な「夢ノイリグチ」で幕を開ける本作は、大渕愛子(ハモニカクリームズ)のフィドルをフィーチャーした「メロンソーダのさくらんぼ」、聴いてるだけでお腹が空いてきそうな「プーアールママ」、デスメタル好きな女の子に恋してしまった女の子の歌「デスメタルラブ」(出雲市を拠点に活動するシンガー・ソングライター若槻素直の楽曲をカバー。名曲!)、ニューオーリンズmeetsハワイアンなインスト曲「南国タクシー」など、今回もいろんな国や地域を旅するようにボーダレスでカラフルなサウンドは健在。そこに描かれていくのは、日々の暮らしに生まれては消えていく泡のような想いを、独特な視点と豊かなタッチで仕立てた物語。個性あふれる登場人物たちが、中山うりのしとやかな歌声によって息づいていく。

誰も知らない野良の歌
君もどこかで歌うのか?
街が眠れば鼻をすする音が響く
忘れじの日々 君の声 トレモロで響くよ
人生それはミラーボール
(「さらば素晴らしき世界」より)




中山うり『カルデラ』

中山うり
『カルデラ』

(Tuff Beats/A.O.I.)



中山うり「カルデラ」発売記念ライブ
4月17・18日(火・水)東京・阿佐ヶ谷 ザムザ阿佐ヶ谷
メンバー:福澤和也(g)、南勇介(b)、宮川剛(dr)、田村玄一(pedal steel/steel pan、他)、小林創(p、org)、大渕愛子(fiddle)

中山うり「カルデラ」リリースツアー
4月28日(土)大阪・阿波座 Martha
4月29日(祝)岡山・城下公会堂
4月30日(祝)愛知・今池 Tokuzo
5月19日(土)埼玉・久喜 カフェクウワ

6月1日(金)福岡・春吉バルCLUTCH
6月2日(土)鹿児島・鹿児島 Bar MOJO

6月3日(日)鹿児島・鹿屋 lampe

6月5日(火)宮崎・都城 SLF
6月6日(水)大分・九重町 麻生弘邸

6月7日(木)熊本・熊本 sazae

6月9日(土)山口・防府Opus
6月10日(日)愛媛・今治ホホホ座

6月11日(月)香川・観音寺 おかし工房Botan
6月12日(火)徳島・徳島 14g
6月16日(土)埼玉・秩父 ホンキートンク


official website
http://nakayamauri.com/

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