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次松大助──The Miceteethのボーカリストが贈る、夢見心地でエキゾチックな音絵巻

2018.06.11

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1999年に大阪で結成されたスカ・バンド〈The Miceteeth〉のボーカリスト、次松大助。熱狂的な支持を集め、数多くの野外フェスなどにも出演してきたThe Miceteethだったが、2009年にバンドは解散。それと前後して、次松はピアノ弾き語りを主体としたソロ活動をスタートさせた(ちなみにThe Miceteethは2014年に活動再開している)。

2009年に発表された次松の1stアルバム『Animation for oink,oink!』は、彼の豊かな創造性を知らしめるチェンバー・ポップな力作であった。2010年には、ドラマーの濱本大輔(赤犬)とキーボーディストの藤井学(The Miceteeth)によるインスト・ユニット〈MaNHATTAN〉にシンセサイザー奏者として参加。また鍵盤奏者として他アーティストのライブやレコーディングへのサポートやプロデュース参加、さらにはCMや映像作品への楽曲提供するなど、多彩な活動を展開してきた。

次松にとって約5年半ぶり、2作目となるソロ・アルバムが『喜劇“鴉片”(シーヂィ・ヤーピィーエン)』だ。一風変わったタイトルがついた本作。阿片戦争以降の中国を背景に、時代に翻弄されながらも生きた人々や、そこで生み出された芸術や文化をイメージしながら作り上げていったという、コンセプチュアルでシアトリカルな印象の作品だ。

レコーディングにはドラムに藤井寿光(ex.ANATAKIKOU)、ベースには服部将典(NRQ)と織原良次(bophana 他)、ギター菅原達哉(EG)、管楽器は武井努(The Miceteeth)、弦楽器には波多野敦子といった気心の知れたミュージシャン勢が参加。さまざまな音色が飛び交い物語の幕開けを予感させる表題曲「喜劇“鴉片”」にはじまる本作は、室内楽的アプローチやピアノ弾き語りによるナンバーといった、これまで次松がソロ活動で聴かせてきたスタイルをベースにしながらも、現行ジャズの影響を感じさせるソウルフルな楽曲や、スワンプ・ロックにA&M調ポップス、そして次松のソロ作としては珍しいスカ/レゲエ・チューンなど、物語の場面が目まぐるしく展開していくように、サウンドがカラフルに移り変わっていく様が楽しい。

その中心にある歌や詞にも耳を惹かれるが、それらを凌駕するかのようにリリカルな魅力を放つ、次松自身のピアノ演奏も聴きどころだ。その美しく夢見心地な音色は、エキゾチックな物語の舞台へと誘ってくれる。

次松大助『喜劇“鴉片”(シーヂィ・ヤーピィーエン)』

『喜劇“鴉片”(シーヂィ・ヤーピィーエン)』

(P-VINE)


live schedule
6月30日(土)宮城・名取 cafe the EACH TIME (w/早健バンド)
7月15日(日)富山・富山 村門
7月16日(月)石川・金沢 もっきりや
7月20日(金)大阪・大阪 martha(w/かみぬまゆうたろう)
7月21日(土)広島・広島 ふらんす座(w/かみぬまゆうたろう)
7月22日(日)愛媛・松山 凸凹舎(w/かみぬまゆうたろう)
*上記はすべてピアノ弾き語りでのライブになります。

official website
http://taisuke-tsugimatsu.jp/

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