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高田 漣──多岐にわたる音楽的趣味をカラフルかつフレッシュに爆発させた傑作アルバム

2019.04.20

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エレキギターやアコギはもちろん、ウクレレ、バンジョー、ペダルスティール、マンドリン……などなど、さまざまな弦楽器を弾きこなす、マルチ弦楽器奏者の高田漣。

フォークシンガー高田渡の長男として生まれ、14歳からギターを演奏しはじめた彼は、17歳の頃には高田渡や西岡恭蔵などのステージに参加していたという。その後、ミュージシャンとして活動しはじめるとYMO、細野晴臣、高橋幸宏、くるり、真心ブラザーズ、星野源、藤原さくらといったアーティストのレコーディングやライヴのサポートを数多く務める傍ら、シンガー・ソングライターとしても活躍。2002年リリースの『LULLABY』からソロ・アルバムをコンスタントに発表し続け、2017年10月リリースのアルバム『ナイトライダーズ・ブルース』では、第59回日本レコード大賞優秀アルバム賞を受賞した。

また、2015年には父・高田渡の没後10年にあたり、高田渡が父の楽曲をカバーしたトリビュート・アルバム『コーヒーブルース~高田渡を歌う~』も発表。TAP the POPでは特集記事も展開している。
高田渡の『イキテル・ソング』──トリビュート企画を手がけた、高田漣インタビュー 前編
高田渡の『イキテル・ソング』──父の歌をうたうことへの想い 高田漣インタビュー 後編

好評を集めた『ナイトライダーズ・ブルース』から約1年半ぶりのオリジナル・アルバムとなるのが、この『FRESH』だ。伊藤大地(ドラム)、伊賀航(ベース)、ハタヤテツヤ(ピアノ)、野村卓史(キーボード)と、彼のライブを支える気心知れたメンバーと作り上げた本作。

ストーンズの80年代名盤を彷彿させる「寝モーショナル・レスキュー」でローファイかつブルージーに幕を開け、ニューオーリンズな「「モノクローム・ガール」、自身が劇伴音楽を担当したドラマ「フルーツ宅配便」のエンディング・テーマ曲になった「ソレイユ」(の高田漣ver.)、細野晴臣のインスト名曲カバー「最後の楽園」や、女性ポップ・ユニット=バクバクドキンがコーラスで参加したミニマル・ファンク「ハロー・フジヤマ」、砂原良徳を共同プロデュースに迎えたエレクトロな「GAMES」、U-zhaanのタブラをフィーチャーした七拍子で疾走するロック・ナンバー「ナナ」など、楽曲ごとにカラフルに印象を変えていく。

極めつけは、はっぴいえんど「はいからはくち」のカバーだろう。超がつくほどの有名曲を、高田漣はビースティ・ボーイズの「Root Down」を引用して再構築した。ビースティの曲自体がジミー・スミスの同名曲をサンプリングして生まれたものであり、はっぴいえんどは日本語ロックの開拓者であり、高田漣にも大きな衝撃を与えた存在。そうした様々なルーツへのリスペクトと、自身にとっての原点回帰の想いを、多層的に詰め込んだ痛快な1曲となっている。

高田漣の基礎となったさまざまなルーツ・ミュージックから、はっぴいえんどやYMOなど彼のセンスに多大な影響を与えた70年代の日本のロック/ポップス、さらには80年代~90年代に愛聴してきた洋楽ヒットまで、自身の趣味性を余すことなく開陳しては、みずみずしいままに爆発させた傑作に仕上がった。

高田漣『FRESH』

高田漣
『FRESH』

(Bellwood/キング)




FRESH&REFRESH 2019 -梅雨のレン祭り-
6月16日(日)大阪・千日前ユニバース
6月23日(日)東京・東京キネマ倶楽部
出演:高田漣(vo,g),
伊藤大地(drs), 伊賀航(b), 野村卓史(key), ハタヤテツヤ(key)

other live shedule
5月4日(祝)大阪・もりのみやキューズモールBASE 1F BASEパーク(公開生放送イベント)
7月13日(土)新潟・上越市 高田世界館(w/エミ・マイヤー)

official website
http://rentakada.com/

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