TAP the ROOTS

レイ・チャールズ最期の熱唱はエルトン・ジョンが書いた別れの名曲だった

2014.09.25

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「ある愛の詩」(ラブ・ストーリー)は、1970年にエリック・シーガルが発表した小説であり、その物語は小説の発表直後に映画化された。
主人公オリバーと、白血病でこの世を去ることとなるジェニファーの悲劇。この小説の中で、ジェニファーは生前、オリバーに次のような言葉を残す。

 Love means never having to say you’re sorry
 愛とは、ごめんなさいと言う必要などないということ


日本語の映画のポスターにはこの台詞が次のように訳された。
「愛とは決して後悔しないこと」

lovestory

この”sorry”という言葉を使って名曲「悲しみのバラード」を書き上げたのが、エルトン・ジョンとバーニー・トウピンのコンビである。
エルトンの作品はいつも、最初にバーニーが詩を書き、エルトンが曲をつけるという順番で作られていくのだが、この曲だけはちょっと違っていた。

 1975年のある日、エルトンはロスのアパートでピアノを弾いていた。
「すると、あの出だしの言葉が出てきたんだよ」とエルトンは語っている。


君に愛してもらうには、どうしたらいい?

その言葉とメロディーが一緒になったのを耳にした瞬間、バーニーは言った。
「ストップ。そこから先は僕が仕上げる」
そしてほんの数分間のうちに、この曲はその形を現すことになる。
それは別れを前にした瞬間を歌ったものだった。


君に愛してもらうには、どうすればいい?
話を聞いてもらうには、どうすればいい?
雷に打たれたら、どうすればいい?
どうすればいいんだ
「ソーリー」という言葉が
いちばん辛いものとして聞こえてきそうな時に



この別れの名曲を、生前、最後にレコーディングしたのが、レイ・チャールズである。
「ジーニアス・ラヴ~永遠の愛」と題されたデュエット・アルバムには、ノラ・ジョーンズ、ウィリー・ネルソン、ジェイムス・テイラーなどと一緒にエルトン・ジョンも参加したのだが、エルトンとのレコーディングがまさに、最後のものとなったのである。
レコーディングが終わった瞬間、スタジオにいた者たちは涙を流したという。

「ジーニアス・ラヴ~永遠の愛」は2004年、年間最優秀アルバムをはじめとしてグラミー賞の8部門に輝いた。




Ray Charles『Genius Loves Company』
Concord Records

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